わかりやすい障害者総合支援法の解説【介護福祉士試験】

障害者自立支援制度創設の背景及び目的

 

 障害者自立支援法から障害者総合支援法へ

社会福祉基礎構造改革による2000(平成12)年社会福祉事業法(現・社会福祉法)の改正などによって、障害者分野の福祉サービスが、行政処分によってサービス内容を決定する措置制度から利用者が事業者との対等な関係に基づいてサービスを選択する利用契約制度に転換することとなった。

 措置制度は、福祉サービスを必要としている人に対して、行政が必要性を判断して利用者のサービスを決定する。対して、契約制度では利用者が自らの意思でサービスを選択する。措置制度は、公平という観点からサービスを提供する点では優れているが、利用者の主体性を尊重するシステムにはなっていないため、福祉サービス利用の主体は利用者自身であるという新しい福祉の考え方にはなじまないとされた。そこで、障害者を福祉サービス利用の主体となりサービスを提供する指定業者・施設と直接契約し、国や地方自治体が必要な額を「支援費」として支給する支援費制度が制定された。

このような流れの中、障害者施策を利用者本位のサービス体系にする。支給決定の透明化。安定的な財源の確保といった視点から障害者自立支援法が制定され、2006(平成18)年から段階的に施行されることとなった。

 

この障害者自立支援法が利用者の費用負担増などが問題となって生まれ変わったものが障害者総合支援法2013年の四月から段階的に施行されている)である。障害者自立支援法から障害者総合支援法になり改善されたポイントが大きく分けて4つある。以下でそれをみていく。

1.基本理念の創設

障害者総合支援法では第1条2項に基本理念が加えられた。住み慣れた場所で必要な支援を受けられることや、社会参加の機会の確保、どこで誰と暮らすかの選択、社会的障壁の除去など障害のある人が保障されるべき権利がより明確になり、障害の有無によって分け隔てられることのない「共生社会」を目指す方向性が示された。

 

2.「障害者」の定義の拡大

障害者自立支援法では支援の対象が身体障害者、知的障害者、精神障害者(発達障害を含む)に限定されていが、2012(平成24)年の改正で新たに難病等が加えられた。具体的には2013(平成25)年では130疾病が対象であったが、段階的に対象疾病を増やし、2017(平成29)年は358疾病になっている。

 

3.障害程度区分  → 障害支援区分への変更

 (障害者自立支援法) (障害者総合支援法)

障害者自立支援法では日常生活が「できる」か「できない」で障害の程度をはかり、できる項目が多い=障害の程度は軽い、できる項目が少ない=障害の程度が重い、と実情と合っていない可能性のある区分となっていた。そこで障害者総合支援法では、生活環境を踏まえ、どの支援をどの程度必要とするのか?などを考えている。具体的には、コンピューター1次判定とかかりつけ医の意見書をふまえ、市町村審査会が決定する(二次判定)
市町村審査会は、障害支援区分の審査及び判定を行うにあたり、必要があると認められる場合、障害者本人、家族、医師などの意見を聴くことができる。
障害支援区分は非該当、障害支援区分1~6となり6のほうが重い。区分により利用できるサービスが異なる。

 

4.重度訪問介護の対象者の拡大

重度訪問介護
ホームヘルパーが自宅を訪問し、排泄、食事などの介護、調理、洗濯、掃除などの家事、生活などに関する相談や助言など、生活全般にわたる援助や外出時における移動中の介護を総合的に行うサービス。

障害者自立支援法では、重度の肢体不自由者のみが対象であり、知的障害者、精神障害者には「行動援護」が適応されていた。

障害者総合支援法では、身体障害者に加え、知的障害者精神障害者にも対象が拡大されている。

 

以下で具体的なサービスの種類・内容を見ていく。

 

障害福祉サービス

障害者総合支援法では、自立支援給付(介護給付、訓練等給付、相談支援、自立支援医療、補装具など)地域生活支援事業の2つの支援が行われる。(下図参照)

 

地域生活支援事業の中には、市区町村が主体の事業と、都道府県が主体の事業がある。都道府県は手話通訳士などの人材育成や都道府県内の広域な事業を担い、市区町村は障害のある人に身近な自治体として、移動支援や日常生活用具の給付、貸与といった利用者にサービスを提供する役割を担っている。

ここから
①介護給付の支給対象となる障害福祉サービス
②訓練等給付の支給対象となる障害福祉サービス
③自立支援給付の支給対象となる障害福祉サービス
④地域相談支援と計画相談支援
⑤地域生活支援事業
の順番で細かくサービス内容をみていく。

障害福祉サービス出典 厚生労働省

 介護給付費の支給対象となる障害福祉サービス(①~⑨)

 

 ~訪問系サービス(①~⑥)~

居宅介護(ホームヘルプサービス)
入浴、排泄または食事の介護など、居宅での生活全般にわたる援助サービス

 

重度訪問介護
【対象者】
障害支援区分が区分以上の重度の肢体不自由者又は知的障害もしくは精神障害により行動上著しい困難を有する障害者であって、常時介護を要する障害者とされている者(18歳以上の障害者を基本的に対象としている)

【サービス内容】
居宅における介護から外出時の移動支援までを行う総合的なサービス。2016年の障害者総合支援法改正で、従来は居宅のみであった重度訪問介護の訪問先に医療機関が追加されたため、入院時もサービスが適用されるようになった。

 

同行援護
視覚障害により移動に著しい困難を有する障害者・障害児を対象とした、外出時に同行して必要な視覚的情報の支援、移動の援護、排泄・食事の介護など

 

行動援護
障害支援区分3以上で知的・精神障害により行動上著しい困難があり、常時介護を必要とする障害者・障害児を対象とした、行動の際に生じ得る危険回避のための援護や、外出時の移動の支援

 

短期入所(ショートステイ)
居宅においてその介護を行う者の疾病その他の理由により、障害者支援施設、児童福祉施設等への短期間の入所を必要とする障害者等につき、当該施設に短期間の入所をさせて、入浴、排せつ及び食事の介護その他の必要な支援を行う。障害支援区分1以上である障害者が利用できる。

 

重度障害者等包括支援
重度障害者包括支援の対象者は、常時介護を要する障害者等であって、意思疎通を図ることに著しい支障があるもののうち、四肢の麻痺及び、寝たきり状態にある者並びに知的障害又は精神障害により行動上著しい困難を有するものである。具体的には障害支援区分が区分以上の者である。
居宅介護、重度訪問介護、同行援護、行動援護、生活介護、短期入所、自立訓練、就労移行支援、就労継続支援、就労定着支援、自立生活援助及び共同生活援助を包括的に提供する。

 

 

~日中活動系サービス(⑦⑧)~

療養介護
主として日中に病院などの施設で行われる機能訓練、療養上の管理、看護、医学的管理下での介護や日常生活上の援助など(18歳未満は児童福祉法に基づく施設給付の対象)。医療にかかるものを療養介護医療という。

療養介護の対象者は、病院等への長期の入院による医療的ケアに加え、常時の介護を必要とする以下の障害者である。
1.筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者等気管切開を伴う人工呼吸器による呼吸管理を行っているものであって、障害支援区分が区分6の者

2.筋ジストロフィー患者又は、重症心身障害者であって、障害程度区分が区分以上の者

3.改正前の児童福祉法第43条に規定する重症心身障害児施設に入居した者又は、改正前の児童福祉法第7条第6項に規定する指定医療機関に入所した者であって、2012年4月1日以降指定療養介護事業所を利用する1.および2.以外の者←覚えなくてよい

 

生活介護
常時介護
を要する障害者を対象とした、主として日中に障害者支援施設などで行われる、入浴、排泄、食事の介護や、創作的活動または生産活動の機会の提供など(18歳未満は児童福祉法に基づく施設給付の対象)

 

 

~居住系サービス~

施設入所支援
施設入所者を対象とした、主として夜間に行われる、入浴、排泄、食事の介護など(18歳未満は児童福祉法に基づく施設給付の対象)

 

 

 

 訓練等給付費の支給対象となる障害福祉サービス(①~⑦)

日中活動系サービス(①~⑥)~

自立訓練
自立した日常生活や社会生活を営むことを目的とした、身体機能や生活能力の向上のための有期の訓練など

 

就労移行支援
一般企業への就労を希望する人に、一定期間、就労に必要な知識及び能力の向上のための有期の訓練など

 

就労継続支援(A型)
一般企業等での就労が困難な人に、一定の支援がある職場で雇用して就労の機会を提供するとともに、能力などの向上のために必要な訓練を行う。障害者は雇用契約を結び給料をもらいながら利用し、一般就労を目指す。利用者には最低賃金以上。月平均68.691円(平成24年度全国平均)

 

就労継続支援(B型)
一般企業等での就労が困難な人に、就労する機会を提供するとともに、能力向上等のために必要な訓練を行う。通所して授産的な活動を行い、工賃をもらいながら利用する。障害者は就労の機会を得てA型、一般就労を目指す。利用者には授産施設平均工賃。月平均14,190円(平成24年度全国平均)。

※授産所…障害を抱えた人々を他より隔離された環境において雇用する事業所や団体

※授産活動…障害のある方々が、社会参加や就労という目的をもって、日中活動の中で取り組む、ものづくりや作業のこと。

 

★就労継続支援A型とB型の違い

A型事業とB型事業の主たる違いは雇用契約の有無、つまり事業者と利用者の雇用関係が成立しているかいないかという点である。A型事業の対象は「通常の事業所で雇用されることは困難だが、雇用契約に基づく就労が可能な方」であり、B型事業の対象は「通常の事業所で雇用されることは困難で、雇用契約に基づく就労も困難な方」ということになる。

 

就労定着支援
【対象者】就労移行支援等の利用を経て一般就労に移行した方で、就労に伴う環境の変化で生活面の課題が生じている方

【サービス内容】
・利用者の相談を通じて、生活面の課題を把握し、企業や関係機関との連絡調整や課題解決に向け
た必要な支援を行う。

・ 企業や自宅等に訪問する、利用者に来所により、生活リズムや家計、体調管理などの課題解決に
向けて、必要な連絡調整や指導、助言を行う。

 

~居住系サービス⑥⑦~

共同生活援助(グループホーム)
主として夜間や休日、共同生活を行う住居で、相談、入浴、排泄、食事の介護、日常生活の援助を行う。

自立生活援助
【対象者】
障害者支援施設やグループホームなどを利用していた方で、ひとり暮らしを希望する方等

【サービス内容】
● 定期的に利用者の自宅を訪問して
・食事や洗濯、掃除などの生活面で課題はないか
・公共料金や家賃などの滞納はないか
・体調に変化はないか、通院をしているか
・近隣や地域の方との関係は良好であるか
などを確認して、必要な助言や医療機関などの調整を行う
● 定期的な訪問だけでなく、相談や要請があった際には、訪問や電話、メール等で随時対応を行う。

 

 

 自立支援医療費の支給対象となる障害福祉サービス

自立支援医療費は、育成医療・更生医療・精神通院医療に対して支給される。

育成医療
身体に障害のある児童またはそのまま放置すると将来障害を残すと認められる疾患がある児童が、その障害を除去・軽減する効果が期待できる手術等の治療を行う場合の医療費を一部公費負担する制度。18歳未満の児童が対象。

更生医療
身体障害者が日常生活、職業生活に適合するために、身体の機能障害を軽減または改善するための医療に関する助成制度。18歳以上の身体障害者手帳を交付された方で対象となる医療を受ける予定の方が対象。

精神痛医院医療
精神疾患はゆっくりと少しずつ安定、改善していく疾患が多く、治療が長期に及び場合が多い。長期的な通院は経済的な負担が多いため、この負担の軽減を目的としている。精神科の病院または診療所に入院しないで行われる治療(外来、投薬、デイケア、訪問看護等)の自己負担額を軽減できる。

 

 

 地域相談支援と計画相談支援

■地域相談支援
障害者支援施設に入所している障害者や精神科病院に入院している精神障害者などに対して、地域生活への意向に向けた支援を行うもので、地域移行支援地域定着支援の2つがある。

地域移行支援
障害者支援施設等に入所している障害者または精神科病院に入院している精神障害者等に対して、住居の確保や地域生活に移行するための活動に関する相談など

地域定着支援
居宅において単身で生活する障害者等に対して、24時間の連絡体制を確保し、障害の特性に起因して生じた緊急事態の際の相談など

 

計画相談支援
サービス利用支援
継続サービス利用支援の2つがある。

サービス利用支援
障害者の心身の状況などを勘案し、サービス等利用計画案を作成し、支給決定等が行われた後に、支給決定等の内容が反映されたサービス等利用計画の作成など

継続サービス利用支援:サービス等利用計画が適切であるかどうかを一定期間ごとに検証し、その結果等を勘案してサービス等利用計画の見直しを行い、サービス等利用計画の変更を行う など

介護サービス計画(ケアプラン)は、サービスや援助の方向性を決めるチーム全体の計画であり、ケアマネジャーが中心となって作成する場合がほとんどである。一方、介護計画(個別援助計画)はケアプランをもとに、利用者ひとりひとりに提供される援助内容を示すもので、介護福祉士や、訪問看護師などの各々の専門職が独自に具体的な援助方針や実施内容を作成する。
障害福祉サービスの分野でのケアプランに相当するものがサービス等利用計画で、相談支援専門員(ケアマネとは別の職種)が作成する。そして介護計画(個別援助計画)に相当するものが個別支援計画であり、サービス管理責任者が作成する。
サービス管理責任者とは所定の障害福祉サービスの提供に係るサービス管理を行う者を言う。 具体的には、利用者の個別支援計画の策定・評価、サービス提供のプロセス全体を管理する。 所定の障害福祉サービスを提供するには、サービス管理責任者を配置する必要がある。

 

一般相談支援事業と特定相談支援事業

一般相談支援事業基本相談支援に加え、地域相談支援も行う事業。

特定相談支援事業基本相談支援に加え、計画相談支援も行う事業。

 

■基幹相談支援センター

2010(平成22)年の障害者自立支援法(現・障害者総合支援法)の改正で、相談支援の充実としてこれまでの相談支援の定義の見直しが行われ、基本相談支援(相談、情報提供、助言、連絡調整等の便宜を総合的に供与する)、地域相談支援および計画相談支援の3つにわけられた。また、この改正で、相談支援体制の強化を目的とした基幹相談支援センターが設置された。基幹相談支援センターは地域における相談支援の中核的な役割を担い、相談支援事業、成年後見制度利用支援事業および身体障害者・知的障害者・精神障害者等にかかわる相談支援を総合的に行う。市町村またはその委託を受けたものが基幹相談支援センターを設置できる。

 

 

 

 地域生活支援事業

■障害者の地域生活を支援するための事業として地域生活支援事業が法定化されている。地域生活支援事業には市町村地域生活支援事業都道府県地域生活支援事業がある。

■移動支援事業
市町村地域生活支援事業の移動支援事業とは、障害者等が円滑に外出することができるよう、障害者等の移動を支援する事業である。移動支援は、厚生労働省が地域の自治体に委託をした業務であり、地域の特性や利用者の状況・要望に応じて実施されている。そのため、支援の方法、外出先の範囲から負担費用に至るまで、地域によってサービスの詳細はさまざまである。

★上記の移動支援事業は障害者総合支援法に基づくものである。参考に介護保険法における移動支援(介護タクシー)をみておく。
介護タクシーとは 要介護者である利用者に対して、通院等のため、訪問介護事業所のヘルパーが自ら運転する車両への 乗車又は降車の介助を行うとともに、併せて、乗車前若しくは降車後の屋内外における移動等の介助又 は通院先若しくは外出先での受診等の手続き、移動等の介助を行うことをいう。位置づけとしては要介助者や身体が不自由な方が利用するタクシーということになる。ただし、介護タクシーとは「介護タクシー」という名称で法律上の扱いはない。介護タクシーは介護保険における訪問介護の一形態でありこの訪問介護のサービスの中にある「通院等のための乗車または降車の介助」が介護タクシーという扱いになっている。

介護保険を使う介護タクシーの利用対象は要介護1以上の方でケアプランに立案されれれば対象になる。すなわち要介護1~要介護5というだけでは対象にならず、介護タクシー利用の必要性が明確にされていなければ、利用対象にはならない。「希望者の日常生活に必要かどうか」という点がポイントとなり、娯楽については日常生活に必要不可欠とは言い難いため介護保険の対象にはならない。

 

■地域活動支援センター
市町村地域生活支援事業の地域活動支援センターとは、障害者等を通わせ、創作的活動または生産活動の機会の提供、社会との交流の促進その他の厚生労働省で定める便宜を図る施設である。

 

利用者負担
障害者総合支援法では障害福祉サービス等を利用した場合の負担については家計の負担能力に応じたもの(応能負担)を原則としている。

 

 

 

 障害福祉サービスの利用の流れ

障害福祉サービスは介護給付訓練等給付で申請の流れが異なる。介護給付を希望する場合は障害支援区分認定を受けることが必要になるからである。訓練給付では基本的に障害支援区分認定は不要であるが、共同生活援助(グループホーム)を利用する場合には、障害支援区分認定が必要になることがある。以下で介護給付の利用手続きを説明する。

1.申請
介護給付費等の支給を受けようとする障害者等は、市区町村申請を行う。

2.障害支援区分の認定

~ 一次判定 ~
80項目の認定調査項目医師意見書の一部の結果に基づき、コンピュータ判定が行われる。医師意見書とは、かかりつけ医に申請者の心身の状態、特別な医療などの意見を求めるもので市区町村が依頼する。

~ 二次判定 ~
一次判定の結果と状況調査、医師意見書などを踏まえ、市区町村審査会で二次判定が行われる。

~ 障害区分認定 ~
二次判定の結果に基づき、非該当区分1~6の認定が行われる。

 

3.サービス利用意向の聴取・サービス等利用計画案の提出
市区町村から計画案の提出が求められている場合は提出する。サービス利用計画案は指定特定相談支援事業者が作成するが、申請者自身による作成も可能である。

 

4.通知
障害区分や本人・家族の状況、利用意向、サービス等利用計画案などを踏まえてサービスの支給量などが決まり、支給決定が申請者に通知される。

 

5.サービス担当者会議
申請者が利用する全てのサービスの各担当者が出席し、利用者に合ったサービスを提案、サービス等利用計画の作成案が出し合われる。

 

6.最終的なサービス等利用計画の作成
サービス担当者会議での案をもとに、指定特定相談支援事業者がサービス等利用計画を作成する。利用計画は申請者自身による作成も可能である。

 

7.サービスの利用開始
申請者はサービス提供事業所と契約を結び、サービスの利用を開始する。サービスの量や内容については、利用開始後も一定期間ごとに確認が行われ、必要に応じて見直される

 

 

★障害児については、障害支援区分認定を行う必要がない。ただし、介助の必要性や障害の程度を把握するために5領域11項目の調査は行う。

 

 

障害者自立支援制度における組織、団体の機能と役割

 

 国の主な機能、役割

・自立支援給付や地域生活支援事業などの業務が適正か円滑に行われるよう、市町村と都道府県に必要な助言や情報の提供などを行わなければならない。

・障害福祉サービスや相談支援、地域生活支援事業の提供体制の確保に努めなければならない。

 

 都道府県の主な機能、役割

・自立支援給付と地域生活支援事業が適正かつ円滑に行われるよう、市町村に必要な助言や情報の提供などを行う。

・市町村と連携を図り、自立支援医療費の支給・地域生活支援事業を総合的に行う。

※自立支援医療費のうち、精神通院医療の実施主体は都道府県等で厚生医療・育成医療の実施主体は市区町村

・障害者等に関する相談と指導のうち、専門的な知識と技術が必要なものを行う。

・障害福祉サービス事業者などの指定または指定の取り消しを行う。

・介護給付費などの不服の審査請求に対して、それを取り扱う介護保険審査会を置く。

 

 

 市区町村の主な機能、役割

・自立支援給付と地域生活支援事業を総合的かつ計画的に行う。

・障害者等の福祉に関して、情報の提供、相談、調査、指導などを行う。

・意思疎通支援や虐待の防止と早期発見などに関する援助を行う。

・給付の審査判定業務を行わせるため、市町村審査会(障害支援区分の二次判定を行う)を置く。市町村審査会は、障害支援区分の審査及び判定を行うにあたり、必要があると認められる場合、障害者本人、家族、医師などの意見を聴くことができる。

・給付の支給決定支給を行う。

・障害福祉サービス事業者等への支払いに関する事務を、国民健康保険団体連合会に委託できる。

基幹相談支援センターを設置できる。

 

 障害者総合支援法が定める「協議会」

障害者総合支援法第八十九条の三
地方公共団体は、単独で又は共同して、障害者等への支援の体制の整備を図るため、関係機関、関係団体並びに障害者等及びその家族並びに障害者等の福祉、医療、教育又は雇用に関連する職務に従事する者その他の関係者(次項において「関係機関等」という。)により構成される協議会を置くように努めなければならない。

前項の協議会は、関係機関等が相互の連絡を図ることにより、地域における障害者等への支援体制に関する課題について情報を共有し、関係機関等の連携の緊密化を図るとともに、地域の実情に応じた体制の整備について協議を行うものとする。
 

■厚生労働大臣(国)は、障害福祉サービス・地域生活支援事業の提供体制の整備と円滑な実施を確保するための基本指針を定め、これに即して市町村市町村障害福祉計画を、都道府県都道府県障害福祉計画を定める。
市町村と都道府県障害福祉計画の作成・変更において、協議会の意見を聴くように努めなければならない。協議会は、市町村と都道府県が設置するよう努めなければならないものである。

 

 指定障害福祉サービス事業者と指定障害者支援施設

指定障害福祉サービス事業者指定障害者支援施設は、都道府県知事が指定を行う。都道府県障害福祉計画の達成に支障が生ずるおそれがある場合は指定しないことができる。指定の更新は、6年ごとにうけなければならない。提供する障害福祉サービスの質の評価を行う事とその他の措置を講ずることにより、障害福祉サービスの質の向上に努めなければならない。また、人員・設備・運営の基準については、都道府県の条例で定められている。

 

 

2016年(平成28年)の障害者総合支援法の改正点(施行は2018(平成30)年)

2018年4月に施行された改正障害者総合支援法では、障害のある人が住み慣れた地域で生活するために必要な支援を強化する目的で、下記のような改正が行われた。
  • 障害のある人が望む地域生活の支援
  • サービスの質の確保・向上に向けた環境整備

 障害のある人が望む地域生活の支援

■障害者総合支援法に基づく自立支援給付の訓練等給付に自立生活援助就労定着支援が新設された。具体的なサービス内容は ⇒こちら

重度訪問介護の訪問先が拡大された。従来は居宅のみであった重度訪問介護の訪問先に医療機関(病院や診療所、介護老人保健施設、介護医療院)が追加されたため、入院時もサービスが適用されるようになった。

 

 サービスの質の確保・向上に向けた環境整備

自立支援給付の訓練等給付のひとつ「補装具」は従来、購入のみが対象であったが、成長により交換が必要となる子どもを想定し、貸与の費用も対象に加えられた。
また、福祉サービスを提供する事業所の情報を公表する制度も新設された。
 
 
 

障害者総合支援法に関する重要ポイント暗記

■障害者総合支援法の基本理念に関する次の文章の空欄を埋めよ。

障害者総合支援法では第1条2項に基本理念が加えられた。住み慣れた場所で必要な支援を受けられることや、①    の機会の確保、どこで誰と暮らすかの選択、②    の除去など障害のある人が保障されるべき権利がより明確になり、障害の有無によって分け隔てられることのない「③   」を目指す方向性が示された。

解答と解説
社会参加 ②社会的障壁 ③共生社会

■障害者総合支援法の障害者の定義の拡大に関する次の文章の空欄を埋めよ。
障害者自立支援法では支援の対象が身体障害者、知的障害者、精神障害者(発達障害を含む)に限定されていが、2012(平成24)年の改正で新たに①  が加えられた。具体的には2013(平成25)年では130疾病が対象であったが、段階的に対象疾病を増やし、②   年は③  疾病になっている。

解答と解説
難病等 ②2017(平成29) 358

■次の文章の空欄を埋めよ。
障害者総合支援法では、①     (介護給付、訓練等給付、相談支援、自立支援医療、補装具など)②     の2つの支援が行われる。

解答と解説
自立支援給付 ②地域生活支援事業

■介護給付の支給対象となる障害福祉サービスを9つ答えよ。

解答と解説
居宅介護(ホームヘルプサービス) ②重度訪問介護 ③同行援護
行動援護 ⑤短期入所(ショートステイ)重度障害者等包括支援
療養介護 ⑧生活介護
施設入所支援

■障害福祉サービスの同行援護の対象者を答えよ。

解答と解説
視覚障害により移動に著しい困難を有する障害者・障害児

■次の文章の空欄を埋めよ。
重度訪問介護の対象者は、障害支援区分が区分① 以上の重度の肢体不自由者又は②    もしくは③    により行動上著しい困難を有する障害者であって、常時介護を要する障害者とされている人を対象とした、居宅における介護から外出時の移動支援までを行う総合的なサービス(18歳以上の障害者を基本的に対象)

解答と解説
①4 ②知的障害 ③精神障害

 

■次の文章の空欄を埋めよ。
行動援護は障害支援区分① 以上で②      により行動上著しい困難があり、常時介護を必要とする障害者・障害児を対象とした、行動の際に生じ得る危険回避のための援護や、外出時の移動の支援である。

解答と解説
①3 ②知的・精神障害

 

重度障害者等包括支援のサービスを利用するための障害支援区分を答えよ。

解答と解説
6以上

■訓練等給付の支給対象となる障害福祉サービスを7つ答えよ。

解答と解説
自立訓練 ②就労移行支援 ③就労継続支援A型 ④就労継続支援B型
就労定着支援 共同生活援助(グループホーム)自立生活援助

■介護給付の支給対象となる障害福祉サービスの療養介護に関する次の文章の空欄を埋めよ。

①    障害者で②    を必要とするものを対象とした、主として日中に病院などの施設で行われる機能訓練、療養上の管理、看護、医学的管理下での介護や日常生活上の援助など(18歳未満は児童福祉法に基づく施設給付の対象)。

解答と解説
①医療を要する ②常時介護

■介護給付の支給対象となる障害福祉サービスの生活介護に関する次の文章の空欄を埋めよ。

①    を要する障害者を対象とした、主として日中に障害者支援施設などで行われる、入浴、排泄、食事の介護や、②   活動または生産活動の機会の提供など(18歳未満は児童福祉法に基づく施設給付の対象)

解答と解説
①常時介護 ②創作的

■相談支援に関する次の文章の空欄を埋めよ。

2010(平成22)年の障害者自立支援法(現・障害者総合支援法)の改正で、相談支援の充実としてこれまでの相談支援の定義の見直しが行われ、①     (相談、情報提供、助言、連絡調整等の便宜を総合的に供与する)、②     および③     の3つにわけられた。また、この改正で、相談支援体制の強化を目的とした④      が設置された。④      は地域における相談支援の中核的な役割を担い、相談支援事業、成年後見制度利用支援事業および身体障害者・知的障害者・精神障害者等にかかわる相談支援を総合的に行う。⑤   またはその委託を受けたものが基幹相談支援センターを設置できる。

解答と解説
基本相談支援 ②地域相談支援 ③計画相談支援 ④基幹相談支援センター ⑤市町村

■地域相談支援に関する次の文章の空欄を埋めよ。

障害者支援施設に入所している障害者や精神科病院に入院している精神障害者などに対して、地域生活への意向に向けた支援を行うもので、①     ②     の2つがある。

①     
障害者支援施設等に入所している障害者または精神科病院に入院している精神障害者等に対して、住居の確保や地域生活に移行するための活動に関する相談など

②     
居宅において単身で生活する障害者等に対して、24時間の連絡体制を確保し、障害の特性に起因して生じた緊急事態の際の相談など

解答と解説
地域移行支援 ②地域定着支援

■計画相談支援に関する次の文章の空欄を埋めよ。

①     ②     の2つがある。

①     
障害者の心身の状況などを勘案し、サービス等利用計画案を作成し、支給決定等が行われた後に、支給決定等の内容が反映されたサービス等利用計画の作成など

②     :サービス等利用計画が適切であるかどうかを一定期間ごとに検証し、その結果等を勘案してサービス等利用計画の見直しを行い、サービス等利用計画の変更を行う など

解答と解説
サービス利用支援 ②継続サービス利用支援

■基本相談支援に加え、地域相談支援も行う事業を何というか。

解答と解説
一般相談支援事業

■基本相談支援に加え、計画相談支援も行う事業を何というか。

解答と解説
特定相談支援事業

■次の文章の空欄を埋めよ。
介護サービス計画(ケアプラン)は、サービスや援助の方向性を決めるチーム全体の計画であり、ケアマネジャーが中心となって作成する場合がほとんどである。一方、介護計画(個別援助計画)はケアプランをもとに、利用者ひとりひとりに提供される援助内容を示すもので、介護福祉士や、訪問看護師などの各々の専門職が独自に具体的な援助方針や実施内容を作成する。
障害福祉サービスの分野でのケアプランに相当するものが①       で、②      が作成する。そして介護計画(個別援助計画)に相当するものが個別支援計画であり、③      が作成する。
サービス管理責任者とは所定の障害福祉サービスの提供に係るサービス管理を行う者を言う。 具体的には、利用者の個別支援計画の策定・評価、サービス提供のプロセス全体を管理する。 所定の障害福祉サービスを提供するには、サービス管理責任者を配置する必要がある。

解答と解説
①サービス等利用計画 ②相談支援専門員 ③サービス管理責任者

 

■以下の障害者総合支援法の条文の空欄を埋めよ。
第八十九条の三

地方公共団体は、単独で又は共同して、①         を図るため、関係機関、関係団体並びに障害者等及びその家族並びに障害者等の福祉、医療、教育又は雇用に関連する職務に従事する者その他の関係者(次項において「関係機関等」という。)により構成される②   を置くように努めなければならない。

前項の②   は、関係機関等が相互の連絡を図ることにより、地域における障害者等への支援体制に関する課題について③    、関係機関等の④  の緊密化を図るとともに、地域の実情に応じた体制の整備について協議を行うものとする。
解答と解説
①障害者等への支援の体制の整備 ②協議会 ③情報を共有 ④連携
 
■次の文章の空欄を埋めよ。
厚生労働大臣(国)は、障害福祉サービス・地域生活支援事業の提供体制の整備と円滑な実施を確保するための基本指針を定め、これに即して市町村①      を、都道府県②       を定める。
市町村と都道府県障害福祉計画の作成・変更において、③   の意見を聴くように努めなければならない。③   は、市町村と都道府県が設置するよう努めなければならないものである。
解答と解説
①市町村障害福祉計画 ②都道府県障害福祉計画 ③協議会
 

■障害支援区分の認定の二次判定はどこで行われるか。

解答と解説
市区町村審査会

 

 

障害者総合支援法に関する過去問

■Cさん(50歳、女性)は、身体障害者手帳2級を所持している。最近、日常の家事が十分にできなくなったので、「障害者総合支援法」に基づく居宅介護を利用したいと考えて、知り合いの介護福祉士に尋ねた。
介護福祉士の対応に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

1.身体障害者更生相談所で医学的判定を受けなければならないことを説明する。
2.障害支援区分の認定を受ける必要があることを説明する。
3.すぐに居宅介護事業所とサービスの利用契約書を取り交わすように説明する。
4.医師の意見書を持って相談支援事業所に行くように説明する。
5.Cさんのサービス利用の希望を介護支援専門員に伝えておくと説明する。

解答と解説
答え 2
1.身体障害者更生相談所では、身体障害者手帳の交付・相談、補装具に関する判定・相談のほか、更生医療に関する判定などを行っていいるが、障害者総合支援法に基づく居宅介護の利用にあたって身体障害者更生相談所で医学的判定を受ける必要はない。

2.障害者総合支援法に基づく居宅介護は、自立支援給付介護給付にあたるので、サービスを利用するためには、まず市町村申請し、認定調査を受け、障害支援区分の認定を受けることが必要である。

3.居宅介護事業所とサービスの利用契約を取り交わすのは、支給が決定し、障害福祉サービス受給者証が交付された後である。

4.障害支援区分の認定における一次判定では、80項目の認定調査項目医師意見書の一部の結果に基づき、コンピュータ判定が行われる。医師意見書とは、かかりつけ医に申請者の心身の状態、特別な医療などの意見を求めるもので市区町村が依頼する。

5.介護保険サービスと障害者総合支援法のサービスでは、介護保険のサービスが優先されるが、Cさんは50歳なので介護保険の第2号被保険者であり、障害が特定疾病によるものでなければ介護保険によるサービスを受けることができない。また障害福祉サービスのサービス等利用計画を作成するのは相談支援専門員である。

■「障害者総合支援法」における基幹相談支援センターに関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。(第18回精神保健福祉士国家試験)

1 . 社会福祉士を置くことが義務づけられている。
2 . 総合的・専門的な相談支援を行う。
3 . 障害者支援施設の整備に関して都道府県と協議を行う。
4 . 包括的・継続的ケアマネジメント業務を行う。
5 . 介護予防ケアマネジメント業務を行う。

解答と解説
答え 2
1.基幹相談支援センターの職員の配置について、相談支援専門員、社会福祉士、精神保健福祉士、保健師等があげられているが、配置が義務付けられているわけではないので誤りである。

2.基幹相談支援センターは、地域の相談支援の拠点として、総合的・専門的な相談支援を行う。よって正解。

3.基幹相談支援センターの業務は、総合的・専門的相談の実施や地域の相談支援事業者への専門的な指導助言・人材育成や地域の相談機関との連携強化などがある。障害者支援施設の整備に関して都道府県と協議を行うことはない。

4.包括的・継続的ケアマネジメント業務は、地域包括支援センターで行われます。基幹相談支援センターの業務ではない。

5.介護予防ケアマネジメント業務は、地域包括支援センターで行われます。基幹相談支援センターの業務ではない。

■指定障害福祉サービス事業者に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。(第28回本試験)

1.指定障害福祉サービス事業者の指定は、厚生労働大臣が行う。
2.指定障害福祉サービス事業所に配置する人員の基準は、事業者の事情に応じて各事業所が決めることができる。
3.指定障害福祉サービス事業者は、サービスの質の評価を行い、サービスの質の向上に努めなければならない。
4.指定障害福祉サービス事業者の指定に有効期間は設定されていない。
5.指定障害福祉サービス事業者は、事業所を運営している市町村内での広告が義務付けられている。

解答と解説
答え 3
1.指定障害福祉サービス事業者の指定は、都道府県知事が行う。
2.人員の基準は法律で定められている。各事業所が勝手に決めてしまうとブラック介護事業所が乱立してしまう。
3.障害者総合支援法42条に規定されている。
4.6年ごとの更新が定められている。
5.とくにそのような義務付けはない。

■知的障害のあるDさん(40歳、男性)は就労移行支援事業所を利用して、現在、U株式会社に勤務している。ある時、就労移行支援事業所に勤務するE介護福祉職は、Dさんから、現場で上司から虐待を受けているという相談を受けた。E介護福祉職の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。(第28回本試験)

1.我慢して職場を辞めないように助言した。
2.警察に通報した
3.地域包括支援センターに報告した。
4.Dさんの勤務先がある市町村に通報した。
5.U株式会社に出向いて、虐待をやめるように申し入れた。

解答と解説
答え 4

2.初期の対応として警察に通報することは不適切である。

3.地域包括支援センターは、高齢者の虐待に関する業務を行う。

4.障害者虐待防止法に「使用者による障害者虐待を受けたと思われる障害者を発見した者は、速やかに、これを市町村又は都道府県に通報しなければならない」と規定されている。

5.まず状況を把握してから対応策を考えるようにする。また、勤務先の人と直接会うと関係が悪化する恐れがあるため、適切ではない。

 

■Bさん(40歳、男性)は、精神科病院に10年間入院している。ある日、病院職員に地域で暮らしたいと申し出た。そこで病院職員はBさんと一緒に、地域相談支援を行っている事業所のC職員と面談することになった。
C職員の対応に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。(第27回本試験)

1.Bさんに地域で生活することの苦労を説明する。
2.Bさんに地域の情報提供をしながら希望を確認する。
3.最初に地域移行支援計画の作成を行う。
4.地域移行を進めるためのケア会議は、C職員と病院職員で構成する。
5.地域移行した後のモニタリングは不要である。

解答と解説
答え 2
1,3.現時点でのBさんの希望は「地域で暮らしたい」ということのみであるため、まずはアセスメントとして、地域の情報を提供しながら、より具体的な希望や二ーズなどを確認することが大切である。その後に、地域移行支援計画原案を作成する。

4.Bさん本人やその家族、その他の関係者も参加することができる
5.必要である。

■「障害者総合支援法」に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。(第27回本試験)

1.法律の目的には、障害児の保護者の所得保障が規定されている。
2.障害者の年齢を20歳以上と規定している。
3.知的障害者や精神障害者の場合は、その家族が支給決定の申請をすることとしている。
4.障害児の障害支援区分認定のための調査は、保護者の申告があれば行わなくてもよい。
5.障害支援区分の審査および判定を行う場合、市町村審査会は、その対象となる障害者の家族に意見を聴くことができる。

解答と解説
答え 5
1.そのような規定はない。

2.障害者総合支援法では、障害者の年齢を18歳以上としている。

3.自立支援給付の支給決定を受けようとする場合には、障害者障害児の保護者が申請する者としている。

4.障害児については障害支援区分認定を行う必要がない。

5.市町村審査会は、障害支援区分の審査及び判定を行うにあたり、必要があると認められる場合、障害者本人、家族、医師などの意見を聴くことができる。これは障害者総合支援法に規定されている。

 

■「障害者総合支援法」に基づく地域生活支援事業の内容として、適切なものを1つ選びなさい。(第28回本試験)

1.自己判断能力が制限されている人の行動を支援する。
2.常に介護が必要な人に、創作的活動の機会を提供する。
3.就労を希望する人に、必要な訓練を行う。
4.円滑に外出できるように、移動を支援する。
5.自立した日常生活ができるように、必要な訓練を行う。

解答と解説
答え 4
1.介護給付の支給対象となる障害福祉サービスの行動援護に相当する。

2.介護給付の支給対象となる障害福祉サービスの生活介護に相当する

3.訓練等給付の支給対象となる障害福祉サービスの就労移行支援に相当する。

4.地域生活支援事業の移動支援である。

5.訓練等給付の支給対象となる障害福祉サービスの自立訓練に相当する。

 

■Fさん(47歳、男性)は、重度の知的障害(障害支援区分3)があり、母親の世話を受けながら自宅で暮らしている。母親が高齢になったこともあって、Fさんは、障害福祉サービスを利用して、介護福祉職と一緒に病院へ通院することになった。Fさんが利用する障害福祉サービスとして、正しいものを1つ選びなさい。(第28回本試験)

1.行動援護
2.同行援護
3.生活介護
4.療養介護
5.自立訓練

解答と解説
答え 1
1.行動援護は、自己判断能力が制限されている人が行動するときに、危険を回避するために必要な外出支援を行うことである。重度の知的障害者であるFさんが介護福祉職と一緒に病院へ通院することがこれに相当する。

2.同行援護とは視覚障害により移動が著しく困難である人を対象として、移動に必要な情報の提供や外出支援を行うことである。

3.生活介護とは常に介護が必要な人に昼間、食事、入浴、排泄などの介護等を行い、創作的活動または生産活動の機会を提供することである。

4.療養介護とは医療と常に介護が必要な人に、医療機関で機能訓練、療養上の管理、看護、介護及び日常生活の世話を行うことである。

5.自立訓練とは、自立した日常生活または社会生活ができるように、一定期間、身体機能または生活能力向上のために必要な訓練を行うことである。

 

■Dさん(38歳、女性)は、知的障害があり、障害者支援施設で生活介護を受けながら生活している。ADLは自立しているが、家事や金銭管理に援助が必要な状況である。家族から経済的・精神的支援は期待できない。
ある日、Dさんから「仕事はできないけれど、ここから出て暮らしてみたい」という希望があり、検討することになった。Dさんの地域生活を実現するための支援として、最も適切なものを1つ選びなさい。(第27回本試験)

1.指定一般相談支援事業者の利用を勧める。
2.発達障害者支援センターに支援計画の作成を依頼する。
3.行動援護の支給申請を行う。
4.就労移行支援の利用を勧める。
5.地域包括支援センターに支援を要請する。

解答と解説
答え 1

■地域相談支援
障害者支援施設に入所している障害者や精神科病院に入院している精神障害者などに対して、地域生活への意向に向けた支援を行うもので、地域移行支援地域定着支援の2つがある。

地域移行支援
障害者支援施設等に入所している障害者または精神科病院に入院している精神障害者等に対して、住居の確保や地域生活に移行するための活動に関する相談など

地域定着支援
居宅において単身で生活する障害者等に対して、24時間の連絡体制を確保し、障害の特性に起因して生じた緊急事態の際の相談など

■一般相談支援事業基本相談支援に加え、地域相談支援も行う事業。
特定相談支援事業基本相談支援に加え、計画相談支援も行う事業。

地域移行支援の利用に結びつけるように対応する必要があるので、基本相談支援&地域相談支援を提供する指定一般相談支援事業者の利用を勧めることは適切な対応である。

2.Dさんは知的障害であり、発達障害はみられないと判断できるから、基本的に発達障害者支援センターからの支援を受けることができない。

3.行動援護は知的障害などのうち、行動上著しい困難を有するものであって常時介護を要するものを対象としていることから、ADLが自立しているDさんは利用対象外となる。

4.「仕事をすることはできない」という発言があるので不適当である。

5.Dさんは、介護保険の被保険者資格を有していないことから、基本的に地域包括支援センターからの支援を受けることができない。

 

■Dさん(45 歳,男性)は脊髄損傷(spinal cord injury)による肢体不自由で,身体障害者手帳3級を所持している。同居家族の高齢化もあり,「障害者総合支援法」に基づくサービスを利用するために認定調査を受けたところ,障害支援区分 3と判定された。

Dさんが利用できるサービスとして,正しいものを1 つ選びなさい。
(注) 「障害者総合支援法」とは,「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」のことである。(第29回本試験)

1.療養介護
2.重度訪問介護
3.重度障害者等包括支援
4.短期入所
5.行動援護

解答と解説
答え 4
1.療養介護の対象者は、病院等への長期の入院による医療的ケアに加え、常時の介護を必要とする以下の障害者とされているため、Dさんは利用できない。

・筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者等気管切開を伴う人工呼吸器による呼吸管理を行っているものであって、障害支援区分が区分の者

・筋ジストロフィー患者又は、重症心身障害者であって、障害程度区分が区分以上の者

・改正前の児童福祉法第43条に規定する重症心身障害児施設に入居した者又は、改正前の児童福祉法第7条第6項に規定する指定医療機関に入所した者であって、2012年4月1日以降指定療養介護事業所を利用する1.および2.以外の者

2.重度訪問介護の対象者は、障害支援区分が区分以上の重度の肢体不自由者又は知的障害もしくは精神障害により行動上著しい困難を有する障害者であって、常時介護を要する障害者とされている人を対象としているのでDさんは利用できない。

3.重度障害者包括支援の対象者は、常時介護を要する障害者等であって、意思疎通を図ることに著しい支障があるもののうち、四肢の麻痺及び、寝たきり状態にある者並びに知的障害又は精神障害により行動上著しい困難を有するものである。具体的には障害支援区分が区分以上の者なので、Dさんは利用できない

5.行動援護の対象者は、知的障害又は精神障害により行動上著しい困難を有する障害者等であって常時介護を要するもので、障害支援区分が区分3以上であり

 

■障害者総合支援法の規定により,地方公共団体が設置する協議会の機能として,最も適切なものを1 つ選びなさい。
(注) 「障害者総合支援法」とは,「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」のことである。(第29回本試験)

1.障害福祉計画の策定
2.相談支援事業所に対する評価
3.障害福祉サービス利用者の個別支援計画の策定
4.障害者からの苦情の解決
5.障害者等への支援体制に関する課題についての情報共有

解答と解説
答え 5

障害者総合支援法
第八十九条の三
地方公共団体は、単独で又は共同して、障害者等への支援の体制の整備を図るため、関係機関、関係団体並びに障害者等及びその家族並びに障害者等の福祉、医療、教育又は雇用に関連する職務に従事する者その他の関係者(次項において「関係機関等」という。)により構成される協議会を置くように努めなければならない。
前項の協議会は、関係機関等が相互の連絡を図ることにより、地域における障害者等への支援体制に関する課題について情報を共有し、関係機関等の連携の緊密化を図るとともに、地域の実情に応じた体制の整備について協議を行うものとする。

障害者総合支援法の協議会に関する知識から積極的に選択肢5を選ぶ。

1.厚生労働大臣(国)は、障害福祉サービス・地域生活支援事業の提供体制の整備と円滑な実施を確保するための基本指針を定め、これに即して市町村市町村障害福祉計画を、都道府県都道府県障害福祉計画を定める。
市町村と都道府県障害福祉計画の作成・変更において、協議会の意見を聴くように努めなければならない。協議会は、市町村と都道府県が設置するよう努めなければならないものである。

障害福祉計画の策定は市町村・都道府県の役割であり、協議会は意見を出すだけである。

3.サービス管理責任者が作成する。

他の選択肢は気にしなくてもよい。

 

■Eさん(88 歳,女性)は,一人暮らしで親族はいない。収入は年金と所有するアパートの家賃である。介護保険の訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用している。最近,認知症(dementia)が進んで,家賃の管理ができなくなった。

家賃の管理に関する訪問介護事業所の対応として,最も適切なものを1 つ選びなさい。(第29回本試験)

1.アパートの管理を不動産屋に委託するように,Eさんに助言する。
2.日常生活自立支援事業の活用を,Eさんに助言する。
3.訪問介護事業所が家賃の集金等を行う。
4.成年後見制度の活用を,担当の介護支援専門員(ケアマネジャー)に提案する。
5.隣の人に見守りを依頼する。

解答と解説
答え 4
所有するアパートの家賃管理がポイントである。
日常生活自立支援事業成年後見制度の違い
参照テキスト
1. 一般的にアパートの管理を不動産屋に委託する例は多いが、Eさんはすでに認知症が進んでおり、不動産屋に委託する契約自体の締結が困難だと考えられる。

 

■「障害者総合支援法」における補装具として、正しいものを1つ選びなさい。(第30回本試験)

1.車いす
2.手すり
3.スロープ
4.床ずれ防止用具
5.簡易浴槽

解答と解説
答え 1
補装具(ほそうぐ)とは、身体障害者が装着することにより、失われた身体の一部、あるいは機能を補完するものの総称。具体的には、義肢(義手・義足)・装具・車椅子が有名。肢装具・杖・義眼・補聴器もこれにあたる。

 

2016年(平成28年)の「障害者総合支援法」の改正内容として,適切なものを1つ選びなさい。
(注)「障害者総合支援法」とは,「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」のことである。(第31回介護福祉士国家試験過去問)

  1. 放課後や休日に児童・生徒の活動を支援する放課後等デイサービスが創設された。
  2. 一人暮らしを希望する障害者に対して,地域生活を支援する自立生活援助が創設された。
  3. 障害者の1年間以上の雇用継続を義務づける就労定着支援が創設された。
  4. 保育所等を訪問して,障害児に発達支援を提供する保育所等訪問支援が創設された。
  5. 医療的ケアを必要とする障害児への支援として,医療型障害児入所施設が創設された。
解答と解説
答え 2

参考テキスト⇒2016(平成28)年の障害者総合支援法の改正点

1.放課後等デイサービスは、児童福祉法に基づくサービスである。

3.就労定借支援は、就労移行支援等の利用を経て一般就労に移行した方で、就労に伴う環境の変化で生活面の課題が生じている方を対象に、利用者の相談を通じて、生活面の課題を把握し、企業や関係機関との連絡調整や課題解決に向けた必要な支援を行うサービスである。

4,5.2012年(平成24年)の改正で創設されたものであるが、覚えなくても積極的に選択肢2が選べればよい。

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