生活支援技術

生活支援と介護予防

■介護予防とは具体的には、①高齢者が要介護状態になることをできる限り防ぐこと、②要介護状態になっても状態がそれ以上に悪化しないようにすることであるである。
介護予防により一人ひとりの生きがいや自己実現のための取り組みを総合的に支援し、QOL(生活の質)の向上を目指す。
介護予防では、脳血管疾患などの要因となっている生活習慣病の予防と、廃用症候群(病気やケガによる安静を含む不活発さによって、全身または身体の局所に生じる機能の低下および精神的な機能の低下)の予防が重要である。廃用症候群が生じると、身体機能のみならず、生活機能も徐々に低下する。

 主な廃用症候群

起立性低血圧
自律神経障害の1つで、血管のコントロールが低下するため、からだを起こすと、下肢や腹腔臓器に血液が下りて貯留し、脳ににいく血液が不足してしまうこと。血圧が低下する結果、寝た姿勢から急に座ったり、立ったりすると、めまいや頭重感、ひどいときには吐き気などを起こす。

関節拘縮
関節を構成する靭帯や関節包、筋や皮膚などの短縮により、関節が硬くなる状態。そのため、関節の動きも制限される。

筋委縮
筋繊維が細くなる状態で、筋力の低下がみられる。

骨粗鬆症
臥床が続くと、骨に対し重力による機械的刺激が減少し、その結果、骨が弱くなり、折れやすくなる状態をいう。

褥瘡
角の持続的圧迫により、その部分の組織が壊死を起こす状態。特に、褥瘡になりやすいところは骨の突出部である。

沈下性肺炎
背臥位の姿勢が続くと、重力によって細気管支のより低い部分に粘液が溜まり、気管支線毛の浄化機能が損傷され、細菌感染の土壌となりやすくなる。

静脈血栓症
静脈がつまる状態で、下肢に生じやすく、うっ血やむくみが出る。

知的・心理的障害
長期臥床により、身体的にも精神的にもあまり刺激がない状態が続くと、知的能力の低下や依存症のほか、興味・自発性の低下、食欲低下、睡眠障害、感情・行動異常などが起こってくる。

 

 

自立に向けた居住環境の整備

 

安全で心地よい生活の場づくりの支援

 

 室内気候

居住環境のうち、室内の温度・湿度・気流のことである。高齢者に適した室内気候は、一般に温度は冬季20℃前後、夏季26℃前後、湿度は40~60%、気流は0.5m/sec以下である。冷房は外気温との差を5~7℃以内とする。

 

 照明

加齢の影響により、全体の明るさは若い人よりも暗く見えるようになり、照明の光源など輝度の高い物はよりまぶしく見えるようになる。そのため、スタンドやブラケット灯などの間接照明を利用することにより、光源が直接目に入らず不快感を軽減できる。
参考画像
上段:黄色いフィルターを通して見えている感じになる。
下段:光源がよりまぶしく見える。
引用 https://www.jyutakureform-navi.jp/article/13974280.html

 

 浴室

浴室の扉は引き戸にするのがよい。浴槽をまたぎやすくする場合の浴槽の高さは40㎝程度(くらいの高さ)、浴槽の深さは55㎝程度が適当とされている。脱衣室や浴室の床、浴槽の底には滑り止めマットなどを敷く。

 

 トイレ

トイレは、寝室に近い場所が望ましく、ドアは引き戸外開きなどが望ましい。内開きのドアは、緊急時の対応などに問題があるので避ける。また、トイレまで安全に移動できるように手すり等を付けるとよい。トイレに鍵を付ける場合は、外からも開くものがよい。
介助が必要な場合は、洋式便器の側方および前方に幅50㎝以上の介助スペースを確保する。
トイレ内で車いすを使う場合は、車いすが回転できて、介護者が一緒に入ることができるスペースを確保し、便座の高さを車いすとなるべく同じにするとよい。また麻痺側がどちらなのか、どのような動作ができるのかを考慮して、手すりなどを付ける。
L字型手すりは、便座への移乗や立ち上がり、便座に座った位置やバランスに合わせて、洋式便器の先端よりも前方に取り付ける。手すりの直径は3㎝程度である。
就寝時は、トイレの照明は寝室よりも明るくする。これは転倒防止や視作業を安全に行えるようにするためである。

 

 階段の手すり

階段に手すりを設置する場合、両側に設置することが望ましいが、片側のみの場合は下りる際の利き手側に設置する。

 

 車いすを使用するための廊下幅

車いすを使用するためには、廊下や通路の幅は最低85cmは必要である。施設など複数の利用者が生活する場合は、すれ違いがスムーズに行えるように180cmの廊下幅が必要となる。出入口の扉は、車いす使用者にとっては、外開き扉よりも引き戸がよい。

 

 住宅改修

介護保険の給付対象となる住宅改修は以下の通りである。

工事を伴う手すりの取り付け(※1)
段差の解消
③滑りの防止および移動の円滑化等のためのまたは通路面の材料の変更
引き戸等への扉の取替え
洋式便器等への便器の取替え
⑥その他①~⑤の住宅改修に付帯して必要となる住宅改修(※2)

※1 住宅改修の対象は工事を伴う手すりの設置である。取り外し可能な手すりのように工事を伴わな手すりは、介護保険の福祉用具貸与の対象となる。
※2 住宅改修に付帯して必要となる住宅改修には、手すりを取り付けるために壁の下地を補強するものなどがある。

 

 

自立に向けた身じたくの介護

 

整容行動、衣生活を調整する能力のアセスメントと介助の技術

 

 ひげ剃り介助の技術

ひげ剃りの介助では、利用者の生活習慣希望をよく知り、できないところを介助する。高齢になるとひげ剃りをおろそかにしたり、手入れが行き届かなかったりすることがあるので、介護者の配慮が大切である。1日1回はひげを剃るのが一般的である。
電気かみそりによるひげ剃りの介助は、皮膚を伸ばし直角に電気かみそりを軽く当て、ゆっくりとひげの流れに逆らって滑らせるように剃る。

 

 爪切り介助の技術

爪は、足より手のほうが早く伸びる。まめに手入れをしないと、巻き爪など変形の原因となって、足指先の動作や歩行の障害となったり、皮膚や衣服を傷つけたりする。身だしなみや清潔感保持の他、生活の安全のためにも爪切りは重要である。
高齢者の場合、爪がもろくて割れやすいため、力を入れすぎたり大きく切ろうとしたりせず、少しずつ切るようにする。巻き爪にならないように両側の爪の角の部分が指の皮膚よりも短くならないようにする。爪を丸く切ったり深爪をすると巻き爪の原因になる。爪の長さは、指に垂直に物を当てた時に爪が当たるか当たらないかくらいが適当である。
爪やすりは「ささくれ」にならないように、外側から爪中央へ向けて一方向で行う。爪は水分に浸すと柔らかくなるので、入浴後や蒸しタオルなどを当てた後に行うと安全である。
爪切りは、爪そのものに異常がなく、爪の周囲の皮膚にも炎症や化膿がなく、かつ糖尿病などの疾患に伴う専門的な管理が必要でない場合に限り、原則として医行為ではないとされ、医療職でなくても爪切りややすりがけをすることができる。

 

 口腔ケア介助の技術

■口腔ケアの主な目的および効果
・虫歯、歯周疾患、口腔粘膜疾患等を予防する。
・口腔内の細菌繁殖を予防し、全身的な感染症(肺炎など)の予防する。
口臭を予防する。
・唾液の分泌を促進し、口腔内の自浄作用を促し、口腔内の乾燥を予防する。
・正常な味覚を保ち、食欲を増進させる。

■口腔ケアにおける留意点
・口腔ケアでは誤嚥に注意し、安全を確保することが重要である。
・麻痺がある場合は、麻痺側に食物残渣や口腔細菌等が付着しやすい。
・義歯には全部床義歯(総入れ歯)と部分床義歯(部分入れ歯)があり、全部床義歯はから装着し、からはずす。
・口腔ケアにおける体位は自立度に合わせて、立位>座位>半座位(ファーラ―位)>側臥位のうち、可能なもので行う。誤嚥を防止するため、仰臥位では行わない。
・歯や軟組織を傷つけないように、植毛部の大きさは小さく、毛の硬さは柔らかめのものを選ぶ。

※ファーラー位:ベッドに寝た状態(仰臥位)から、上半身を45度起こした姿勢のこと

 

 

利用者の状態・状況に応じたみじたくの生活支援技術

 

 片麻痺のある利用者の生活支援技術

片麻痺のある利用者の場合は、利用者ができる部分とできない部分を見極めて、できない部分を援助する。更衣介助は、麻痺の部位と程度、可動域、残存能力等を確認し、たとえ認知症の症状などがあっても、可能な限り自力で行うように促す。拘縮がある場合、着替えの前に少し関節を動かしておくとよい。基本は健側から脱がせ、患側から着せる(脱健着患)。例えば、ズボンを自力ではくときは、まず患側の脚を通し、次に健側の脚を通す。
片麻痺のある利用者が着脱しやすい衣服のポイントは、
かぶり式の上衣
②ボタンの大きな衣服
③ウエストがゴムなどで伸縮するズボン、など

片麻痺のある利用者の場合は、半側空間無視(※)によって、麻痺側は食物残渣が停滞してしまい、健側に比べて口腔清掃が適切に行えていないこともある。片麻痺のある利用者には麻痺側を意識してもらう支援が重要となる。麻痺側を意識してもらうには、鏡を見ながら行ってもらうとよい。また、残存能力を最大限活かすように、持ちやすい歯ブラシの工夫や利き手交換の訓練をするなど、口腔ケアの自立を促していくことも大切である。

半側空間無視:麻痺側の感覚がにぶくなっていたり、麻痺側にある物が見えているにもかかわらず認知できていなかったりする状態。

 

 経管栄養の利用者の生活支援技術

経管栄養の利用者は、口腔機能が全般的に低下している場合が多く、口腔内の自浄作用の低下や口腔乾燥、口腔粘膜の脆弱化等を招きやすくなり、口臭も発生しやすい傾向にある。また、刺激による嘔吐などを避けるために、栄養注入直後の口腔ケアは避ける
口腔ケアを行う際は、誤嚥しないよう姿勢を考慮し、声をかけながら全身の状態を観察する。また、経鼻経管栄養チューブを固定しているテープがはがれやすくなっていたり、抜け出ていたり、口の中でとぐろを巻いているなどの場合は、早急に医療職に報告する必要がある。

 

 

 

自立に向けた移動の介護

 

移動に関する利用者のアセスメントと生活支援技術

 

 麻痺の分類

四肢麻痺
両側上下肢の麻痺。大脳、脳幹、頚髄などの障害によって起こる。体幹筋も麻痺するために座位保持も困難で、ほとんどの動作に介助が必要となる。

対麻痺
両側下肢の麻痺。脊髄損傷によるものが多い。両側上肢は健全なので動作のほとんどを上肢で行う。

片麻痺
片側上下肢の麻痺。脳卒中、頭部外傷、脳腫瘍などによって片側の大脳や、脳幹、脊髄などに損傷を受けたときにみられる。ほとんどの動作は自立しているが、重度の場合には、バランスの保持能力が低下し、介助を要することがすくなくない。

片麻痺がある場合の端坐位から立位になるときのポイント

①利用者は浅く腰かけて、両足を後ろに引いて膝を曲げる。
②介護者は利用者の患側に位置し、足を利用者の足のすぐ横に置いたり、手を患側の膝に当てて、患側側の膝折れなどに注意する。
③利用者の頭を前傾させて低くし、重心を移動させる。
④股関節、膝関節を徐々に伸ばし、顔を上げながら立ち上がる。

 

単麻痺
四肢のうち一肢だけが麻痺している状態。多くは末梢神経の損傷が原因である。基本的に動作は自立しているために、介助はほとんど必要としない。

球麻痺
脊髄の上部に位置する延髄とよばれる部位が障害を受けることにより引き起こされる麻痺のことで、舌やのどの筋肉の力が弱まり、言葉を発しにくくなる、食物を飲み込みにくくなるなどの症状が現れる。

 

 移動に関する関節可動の基礎

外転・内転・外旋・内旋
関節の動きを説明するときに使われる用語で、しっかり理解しておく必要がある。

太ももが「外」に向くようにねじれば外旋、「内」に向くようにねじれば内旋
画像引用 https://www.medicmedia-kango.com/2019/01/16935/

屈曲、伸展は、その名の通り股関節を「曲げる」「伸ばす」動き。
外転は、股関節を起点に脚を「外」に開く運動を、内転はその逆で,脚を「内」に閉じる運動を指します。
画像引用 https://www.medicmedia-kango.com/2019/01/16935/

 

■関節の拘縮や筋の萎縮などに対して、ADLへの影響を最小限にするために、良肢位を保持することは大切である。良肢位とは関節がその角度のまま動かなくなっても日常生活動作に及ぼす影響が最も少ない肢位(機能肢位)であり、多くの人にとって基準となる角度が定められている(なお、生活様式・職業などによって良肢位は変化させて考えてよい)。肩関節は外転10~30度ちゅう関節は屈曲90度しつ関節は屈曲10~20度、足関節は背屈・底屈0度とされている。

 

 体位の基礎

仰臥位
仰向けに寝ている体位である。最も基底面積が大きく安定し、筋の緊張も少ない体位である。

側臥位
左右どちらかを下にして横向きに寝ている体位である。下側の手がからだの下にならないように介助することが大切である。特に片麻痺がある場合、患側を下にするのはNGである

端坐位
背中をもたれずにベッドやいすに座った体位である。床に足裏全体がついてることが大切である。

起座位
背を約90度に起こし、オーバーテーブルや机などの上にクッションや枕を置き、それを抱えてうつぶせにする体位である。横隔膜を下げ呼吸面積を広げることになるので、心疾患の人には安楽な姿勢であり、喘息発作では呼吸がしやすくなる。

 

褥瘡
褥瘡は、まず皮膚に発赤が起こり、さらに疼痛、壊死、潰瘍と進行する。高齢者は栄養状態も低下し治りにくいので、褥瘡をつくらないように注意深い観察と介護が必要である。
褥瘡の予防方法は以下のようなものがある。
①最低2時間ごとに体位変換をする。
②寝衣、寝具の湿潤を避ける。
③身体および寝衣、寝具の清潔を保つ。
④シーツ、寝衣のしわをつくらない、のりづけしない。
⑤タンパク質やビタミンの多い食事をとり栄養状態を保持する。
⑥エアマットなどの体圧を分散する寝具を利用する。

 

■全介助を要する利用者でも、頭を少し持ち上げたり、腰を少し浮かせたりできる場合がある。介護福祉士は、利用者のできるわずかな動きも見逃さないようにすることが大切である。

 

 杖に関する基礎知識と生活支援技術

杖の長さは使用者の大転子と床までの長さ、または腕を真横に振り下ろしたときの、手の“くるぶし”の位置に持ち手が来る長さがよい。
画像引用 https://kansetsu-life.com/comm_dict_pro/result.html?l=%E5%A4%A7%E8%BB%A2%E5%AD%90
杖先ゴム
は、杖が滑るのを防ぐ大切な役目をしている。杖先ゴムの減り具合にも注意を払う必要がある。

杖歩行の動作と介助のポイント
健側の手に杖を持ち、足の外側に杖を出す。
患側の足を出す。
健側の足を出す。このとき筋力のある方の足が浮くので、しっかり体重をかけられる杖の位置が重要である。

階段を降りる場合も動作は同様である。階段を上る場合は②で健側を先に出し、健側に力を入れて、患側を持ち上げるような感じで上る。

介助位置は、歩行時患側後方階段を上る際は患側の後方階段を下りる際は患側の前方がよい。ただし、歩行時でも前のめりに倒れやすいなど個人的、環境的な特徴がある場合は前方で支援する場合もある。

まとめると基本は”杖ー患側ー健側”であるが、階段を上る場合は”杖ー健側ー患側”となる。

 

 歩行時に使用する福祉用具

手すり
「一人で歩行できるが、安定性に欠ける、疲れやすい」などの状況で利用する。支持性が高く、転倒予防に効果がある。床から75~80cmのところに設置、直径は32~36㎜程度。

シルバーカー(歩行車)
歩行バランスの不安定な高齢者に適している。歩行の補助以外にも、荷物を運搬できたり、座って休憩できる機能もある。

歩行器

杖に比べ、支持性・安定性が高い。両手のフレームがしっかりしている必要がある。フレームを左右交互に動かす交互式歩行器と、歩行器自体を持ち上げて動かす固定式歩行器がある。

T字杖

最もよく使われている。比較的少ない支持で歩行が可能な場合に用いる。

ロフストランドクラッチ(前腕固定型杖)

杖上方の前腕支えと握りの2か所で支持することで安定性がよくなり、上肢の力を有効に使うことができるため、握力の弱い人などに適している。

 

■プラットホームクラッチ(前腕支持型杖)
画像引用 http://www.fukunavi.or.jp/fukunavi/kiki/tsue/tsue_03.html

リウマチ杖ともいう。腕で体重を支えるため、リウマチや手指・手関節に強い負荷をかけられない場合や、障害があり自由に伸ばせない肘関節などに伸展制限のある関節炎患者などに有効な杖。

多点杖・ウォーカーケイン

多点杖やウォーカーケインは、支持面積が広く、手を放しても杖自体が立っているので、立位や歩行時のバランスが悪い場合に用いられる。

 

 

 利用者の状態・状況に応じた移動・移乗介助の留意点

短下肢装具
下腿部より足部までの装具で、足関節の動きを制御するためのものである。適応例としては、脳卒中による片麻痺腓骨神経麻痺(※)などによる下垂足(足首以下が下に垂れている)等に使用する。
短下肢装具が用いられる歩行状態は、
①足を踏み出す時につま先でつまずく(下垂足
②足を着こうとするときに、つま先が固くなり、内側へ向いて、踵が床にしっかりと着かない(内反尖足(※))。
③膝が不安定でガクガクする。 などである。

短下肢装具を装着する場合は、膝を曲げ、ふくらはぎの筋をリラックスさせてから行うと、足が尖足位にならず装着しやすくなる。具体的には、いすに座り膝を曲げて装着するとよい。

腓骨神経
腓骨神経のはたらきは、足首や足指を持ち上げ(背屈)、下腿外側の皮膚感覚を支配すること
尖足
足関節が底屈,拘縮して背屈できなくなった状態。アキレス腱などの拘縮によって足関節が底屈位に変形する状態 (爪先で立つように足首が伸びた状態) のこと。
画像引用:https://www.igaku-shoin.co.jp/paperDetail.do?id=PA03060_03

 

 

■スライディングボード
座ったまま横に移乗するための橋渡しをする板。表面を滑りやすい素材にして臀部の摩擦を最小になるように考えられている。横移乗補助に用いる。 立ち上がりが困難もしくは下肢に体重をかけてはいけない場合に、ベッドから車いす、車いすから便座、車いすから自動車などへ座った姿のまま移乗させるときに用いる。板状のものでは、硬質素材(木製)と柔素材(プラスティック)に分けられる。
画像引用 https://www.scrio.co.jp/fs/kaigo/1925

 

 

スライディングシート
摩擦の少ない滑りやすい生地で、体の下にいれることで、スムーズにベッド状を移動させることができる。介護者の負担軽減になる。
画像引用 https://helpal.jp/article/2095/

 

回転移動盤
回転移動盤は、移乗の際に利用者の足底に置き、方向転換をするために使用する福祉用具で、立位後、方向転換が困難な場合に活用できる。
画像引用 https://caretore.com/keyword?q=ptzvjgzh

 

 

ガイドヘルプ
視覚障害者手引き歩行は、ガイドヘルプなどといわれる。
画像引用 https://www.irasutoya.com/

手引き歩行を始める合図として、介護者は声をかけながら手の甲で視覚障害者の手の甲に触れる。基本姿勢は、介護者の肘の少し上を利用者に握ってもらい、介護者が利用者の半歩前を歩く。歩くペースは利用者に合わせ、周囲の状況を説明しながら歩く。階段の昇り降りは、一度停止し、利用者が足先で階段の縁を確認してからゆっくり昇り降りする。

 

視覚障害者の外出支援

視覚障害者の乗り物の乗降の支援
バス:
介助者は先に乗り、先に降りて介助する。
電車:
介助者は先に乗り、先に降りて介助する。
エスカレーター:
介助者は先に乗り、先に降りて介助する。
乗用車:
介護者は後で乗り、先に降りて介助する。タクシーなど乗用車の場合は、屋根に頭をぶつけないよう高さの確認をしてもらう必要があるので、介助者は後で乗ることになる。

視覚障害者から一時離れるときには、などに触れる位置まで誘導する。

 

点字ブロック
点字ブロックは、視覚障害者が移動するための補助的な役割を果たす。歩道や駅のホーム等で、進む方向、安全確認のため設置される。視覚障害者は、駅のホーム等に対して点字ブロックの内側に位置するようにする。

白杖
白杖は、視覚障害者の歩行補助具としてよく使われるもので、障害物を確認しながら歩行する。直杖式、スライド式がある。

■パーキンソン病の利用者
パーキンソン病では、姿勢反射障害によりバランスがとりづらく転倒しやすい。そのため、一度足を引いてから歩き出してもらうと、一歩目が踏み出しやすくなる。

 

 

自立に向けた食事の介護

 

食事に関するの生活支援技術

■決して仰臥位のまま食事介助をしない。咽頭と気道に角度をつけると誤嚥しにくくなるため、からだを30度起こし頸部を前屈させるとよい。

 

片麻痺のある人のベッド上での食事介助
患側の肩の部分にクッションや枕などを差し込み、健側をやや下にし、介助は基本的に健側から行うようにする。これは患側にいく量を減らし、患側に食塊をため込んでしまうことを予防するためである。

 

■食後の介助は、はみがき、または洗口(含嗽)をして口の中を清潔にする。利用者は、消化を助けるために食後30分程度は、安楽な姿勢で休む。

 

■誤嚥しにくい食物
誤嚥しにくい食物としては、ヨーグルトやゼリー、プリン、煮こごり、とろろなどの滑りがよいもの、とろみのついたものやソフト食などがある。口腔や咽頭を通過するときに変形しやすく、粘膜にくっつきにくいものが望ましいとされている。一方、誤嚥しやすい食物としては、生卵、こんにゃく、みそ汁などがある。水分を多く含むものは誤嚥しやすいため注意が必要である。

 

嚥下障害がある場合の食事の介助における留意点
①意識がしっかりしているときに食事をしてもらう。
②飲み込むときにに首を曲げるようにして顎を引いた姿勢で「ごっくん」と飲み込むようにする。
③一口あたりの摂取量は少量にする。
④状態をよく観察し、少しでも危ないと思ったら中止し、様子を見る。
⑤利用者の目線より高い位置からの食事介助は、目線があがることで顎もあがるため誤嚥しやすくなる。
食事の温度は、体温と同程度だと刺激が少なく嚥下反射が起こりにくいため、体温よりも少し冷たいか温かくする

 

視覚障害者に対する食事の介助
視覚障害者に対して、食卓の上の食器(料理)の位置を説明するため時計の文字盤にたとえる方法をクロック・ポジションという。
画像引用:https://aegisc.com/care/handout/clock/

 

■骨粗鬆症予防
骨粗鬆症を予防・改善する食事として、カルシウムやビタミンD、ビタミンKを多く含む食品を摂るとよい。また、骨粗鬆症の発症は、女性ホルモンの減少と関係があり、豆類に多く含まれるイソフラボンは女性ホルモンに似た構造をもっていることから、豆類を摂取することは骨粗鬆症の改善につながる。
骨粗鬆症を予防する栄養素を多く含む食品(下表)

栄養素多く含む食品
カルシウム牛乳、小魚、ひじき
ビタミンD魚、しいたけ、卵、乳製品
ビタミンK緑黄色野菜、納豆
イソフラボン豆類

 

 

 

自立に向けた入浴・清潔保持の介護

 

入浴・清潔保持の生活支援技術

 

 入浴・シャワー浴の留意点

【入浴前】
水分摂取をする。
・湯温を介護職の手で確認する。(湯温の目安としては、40℃程度が適温とされている)
排泄を済ませる。
・利用者に入浴の意思を確認してから体温、血圧などの健康状態をチェックする。
・消化能力の低下を招かないように食事直後は避ける。
・低血圧にならないように空腹時などは避ける。

【入浴中】
・シャワーやかけ湯では、介護職の手で温度を確認し、からだの抹消から中枢の順に湯をかける。
・湯につかる時間は5~10分程度とする。
・顔色や表情に注意して、疲労がないよう声をかける。
・手や足はできるだけからだの中心部に向かって洗うようにする。
・洗髪は、シャンプーを手で泡立ててから髪につけ、頭皮をマッサージするような要領で、手指のでこするようにし爪は立てない

【入浴後】
・体調をチェックする。
水分を補給し、保湿と安静に配慮する。
・爪を切る(爪がやわらかくなっているので、必要であれば)

■浴室での事故
12月から2月の厳寒期に集中している。低血圧の人は、起立性低血圧(立ちくらみ)に注意し、高血圧の人は血圧が変動しないよう注意する。
脱衣所と浴室の温度差大きい場合、利用者はヒートショックを受けて、血管が著しく伸縮し、血圧が急激に上昇したり下降したりすることがある。このような血圧の急変動は、脈拍数の急増や心筋梗塞、脳血管疾患などを引き起こす可能性があり、急死を招く場合もあるので注意を要する。
心疾患のある利用者の場合は、浴槽内の水位は心臓よりにする。

 

 片麻痺がある利用者の入浴介助時の留意点

患側では、知覚が低下し、湯温を正確に知覚できないので、かけ湯は健側から行う。
・介護者は患側に位置して移動を介助する。
・一段以上の段差がある場合には、健側から上がり、患側から下がる(階段の昇りと同じ)。
・浴槽への出入りの原則は、健側から行う。健側から入ることによって浴槽の温度が自身で確かめられるし、浴槽内での足の踏ん張りもきく。
・浴槽から出る場合には、いったん浴槽の縁バスボード(※)に座る。
バスボード:浴槽への出入りの際、腰かけて出入りでき、立位の時間を減らし転倒のリスクを減らす。

 

 足浴・手浴

足浴は、足先だけでなく膝に近い下肢全体を湯につけて洗うと全身の爽快感を得られ、安眠効果がある。血液循環の悪い人にとっては、循環促進効果がある。膝から上をタオルケットで覆い、不必要な露出は避ける。湯温は37~39℃くらいのぬるめがよい。
手浴は、日常生活習慣を維持し、汚れなどを除去することで爽快感を得られ、血液循環の改善や2次感染の予防を図ることができる。また、麻痺側を温め指を動かすことで拘縮の予防にもつながる。
座位が可能な場合は、いすやベッド脇に座り、端坐位手浴・足浴を行う。背面離床や座位がとれない寝たきりの人の場合や、立位や座位がとれる人でも病気や体調の状況によってはベッドの上で、仰臥位の姿勢で行う場合もある。
手浴・足浴とも、利用者の状態を観察し、その利用者にあった時間で実施する。長時間の実施は体調変化を生じる場合もあるため、5~10分程度が望ましい。

 

 洗髪

洗髪は、頭部の皮膚と髪の毛を洗うことで汚れを取り、頭皮を刺激し爽快感を与え、血行促進毛髪の成長を促す効果がある。頭皮や髪の毛は、代謝により汗や皮脂、埃で汚れやすく、かゆみやにおいの原因になり、周りの人に不快感を与える。
洗髪の前に、ブラッシングをして、汚れやふけを浮き上がらせておく。洗髪は、指ので頭皮をもむようにシャンプーする。シャンプーの泡を取り除いてから、泡を流す。洗髪後にドライヤーをかけるときは、熱風を地肌に当てず、少し離して乾かす。

 

 清拭

入浴できないときには、タオルなどを用いて身体を拭く。これを清拭といい、全身清拭、部分清拭、陰部洗浄がある。清拭は疲労感が少なく爽快感が得られるほか、快眠を誘う。タオルの温度が適温になるように、タオルをつける湯の温度は55~60℃程度がよい。
清拭は、平均した圧力で滑らかに拭くことが大切である。四肢は、抹消から中枢に拭くのが原則である。次に、少し強めに拭いてせっけん分を十分に拭きとり、あとは乾いたタオルで拭くとよい。自分でできるところは自分で拭いてもらう。
入浴の代わりとして行われることが多いので、利用者にとって快適であったかどうかを確認することが大切である。汗をかいている場合などは、石けんを用いたほうが利用者に爽快感がある。特に腋窩など発汗しやすい部分や褥瘡ができやすい背部、臀部などは毎日清潔にする。
部分清拭は、寝たきり状態で発汗が多い人や部分的に汚れた箇所を簡易に清潔にしたり、褥瘡になりやすい仙骨部位などの血液循環の改善目的で行う。褥瘡ができている場合は、医療職の指示のもとに必要箇所を清拭する。
四肢の清拭では、拭く部位に近い関節を介護者の手で下から支えると安楽に行える。

【胸部】
広い範囲を拭くので、タオルが冷めないよう肌から離さずに拭く。汚れのたまりやすい皮膚の密着している部分(腋窩、乳房の下側など)は、丁寧に拭く。丸みのある個所(乳房・入党、へそ、腹部など)はしわを伸ばして、丸く拭く。

【腹部】
の走行に沿うように、「」の字に拭くとよい。

【目】
目頭から目じりに向けて拭き、同じ面は二度使わないようにする。目やにはお湯を浸したガーゼや綿花、またはタオルで柔らかくしてからふき取る。

【耳】
耳掃除では、しぼった温かいタオルで耳全体を拭く。耳垢は内側から自然に排出される作用があるため、介護福祉士は外耳の耳介と外耳道の手入れをする。このとき、綿棒は鼓膜を傷つけないように、目に見える範囲(入口から1cm程度)で入れるようにする。乾燥した耳垢は、綿棒を湿らせてから取る。
画像引用 https://baba3387.com/ear/03_gaijidouen.php

【陰部・臀部】
臀部は、周りの清潔なところから汚れを集め、外側から内側に円を描くように丸く拭きとる。陰部は、女性の場合には尿路感染症を予防するため、から後ろ尿道口から肛門)へ、男性の場合には汚れたがたまりやすい亀頭に配慮し、睾丸は裏のしわをのばしながら拭く。

 

 ストーマのある利用者の場合

腹腔内圧により湯が体内に入ることはないため、ストーマ装具をはずして入浴できるストーマ装具をつけたままの入浴も可能である。また、食後は腸の動きにより便が出ることもあるため、食後1時間は入浴を避けることが望ましい。
※ストーマ:手術によって新しくつけられた、尿や便の排泄の出口
画像引用:https://ganjoho.jp/public/dia_tre/rehabilitation/stoma_care.html

 

 腹水がある場合

呼吸を圧迫しないように、水圧がかからないようにして入浴する。
※腹水:腹腔内に多量の体液が貯留した状態。腹水が貯留すると、横隔膜が押し上げられ、呼吸がしにくい状態となる。

 

 血液透析を受けている場合

透析直後の入浴は出血や血圧変化を考慮し控える。

 酸素療養中の場合

鼻カニューレをつけたまま入浴できる
画像引用 https://www.irasutoya.com/2015/03/blog-post_41.html

 

 

 

 

 

自立に向けた排泄の介護

 

排泄に関する生活支援技術

 

 排泄の介助における留意点

言葉態度に配慮する。
②排泄が、誰にも気兼ねすることなくできる環境を工夫する。
③安全のためトイレに手すりなどをつける。
プライバシーを守りストレスにならないようにする。
⑤便器、尿器を選ぶときは、排泄障害に合わせる。
⑥排泄時の姿勢は座位がよい。
⑦排泄物を観察し、異常があるときは医療職へ連絡する。
⑧排泄を失敗した場合には、失敗をとがめず、リラックスしてもらい、自信喪失にならないように注意する。

 

 排泄の介助における自立への視点

羞恥心の理解と人間としての尊厳を尊重する。
②介護負担を軽くする合理的な技術を身に付ける。
尿意・便意があり、座位が保持できれば基本的にトイレを使用する。移動できない場合は、便器や尿器を段階的に考える。
④排泄は、利用者の自然な動きを活用するため、できるだけ座位で行う。
⑤介護用品や補助用具を上手く使う。
⑥身体機能を活かせる衣類を選択する。
利用者の排泄リズム・習慣を活かす。
おむつは最後の手段とし、どうしても必要な場合は利用者の尿量や生活スタイルに合ったものを使用する。

 

 ポータブルトイレ

ポータブルトイレを選ぶための具体的な基準は、
①安定感があること
②身体機能に合った肘かけや背もたれがあること
③足を引くスペース(蹴こみ)があって立ち上がりやすいこと
④手入れがしやすいこと
などがある。
ポータブルトイレの種類として、プラスチック製品は軽量で持ち運びが簡単であるが、安定性の見極めが必要である。木製いす型は重量があり持ち運びしにくいが、安定感があり、蹴こみがあるため立ったり座ったりしやすい。ベッドサイド設置型は、重量があり持ち運びしにくいが、座位移乗に適している。
ポータブルトイレを使用する場合は、ベッドにスイングアーム介助バーを設置すると移乗しやすい。
画像引用 https://www.customer-net.jp/letter/kaigobed/colu504.html
ポータブルトイレを使用した場合は、その都度速やかに片づけを行い、臭気を残さないようにする。

 

 尿器

尿器は、尿意はあるが立位がとれない、立位を保つ体力がない、トイレへの移動が困難といった利用者がベッド上で排尿するための用具であり、女性用・男性用の区別がある。
男性の尿器使用の場合、性器を尿器の受尿口に入れるように伝え、入っているかを確認する。自分で入れられないときは介助することの了解を得て、使い捨て手袋をつけ介助する。手でしっかり尿器を持ってもらい、固定する。

女性の尿器使用の場合は、仰臥位で、尿が飛び散らないように両膝を閉じるようにしてもらう。尿器の縁を陰部に密着させる。

 

 差し込み便器

差し込み便器は、便意はあるがトイレへの移動が困難か、体力がない場合に、ベッド上で排便をする用具である。
※女性の排尿に使用することもある。
男女とも差し込み便器を使用する場合には、肛門部が便器の中央にくるように注意する。便器による体への不要な圧迫感、違和感がないか確認する。腹圧をかけやすくするため、また直腸ー肛門角を排便しやすい鈍角にするために、ベッドの状態を上げるようにする。
図1:寝ている女性
図2:座位の男性
画像引用 https://www.kaigo-web.info/sp/kouza/maeuke/no2/

男性が差し込み便器を使用する場合には、尿意が同時にあることを想定し、尿器の準備もしておく。差し込み便器の中央にトイレットペーパーを敷いておくと、片づけがスムーズに行える。

 

 

 

 

 

 おむつ

便意・尿意がわからない状態のときには、おむつを使用する。排泄の間隔を把握し、汚れたおむつはできるだけ早く交換することが重要である。また、片麻痺がある人のおむつを替えるときには、患側が下になる時間をできるだけ少なくするなどの配慮をする。
おむつや失禁用パッドを使用していて、陰部に発赤等を確認した場合には、使用物品が皮膚に刺激を与えている場合を考える。物品の変更や排泄行為を再アセスメントし利用者に適した介助を考える

おむつと腹部の間には、指2本程度の余裕をもたせる。鼠径部をきつく締めると、下肢のかゆみやむくみの原因となる。
紙おむつの腹部のテープは、上は下側へ、下は上側へクロスするようにとめる。

画像引用:排泄ケア情報局

おむつ交換時の介助にあたっては、感染対策の基盤となるスタンダード・プリコーション(標準予防策)(※)の原則から使い捨て手袋を使用する。排泄物および付着した部分を素手で触らないようにし、汚れたおむつは汚れを内側に丸めて片づける。
スタンダードプリコーション:感染症や疾患の有無に関係なく排泄物や血液、汗を除く体液等を潜在的な感染源とみなして対応する予防策。

 

 下痢

下痢は、水分電解質(ナトリウム、カリウム、カルシウム等)が失われるため脱水症状を起こしやすいので、注意が必要である。脱水予防のため経口摂取が可能であれば、白湯、室温のスポーツドリングを100mlくらいずつ補給する。食事は下痢が止まってからおかゆなどから始め、冷水、牛乳、炭酸飲料、脂肪は避ける。
腹部症状のほかに尿量、皮膚の状態、意識状態(ぼんやりしていないか)に留意する。
下腹部への温刺激は交感神経を刺激し、腸蠕動を鎮静させる。
下痢の水様便は消化酵素を含み、肛門周囲の皮膚に炎症を起こしやすいので、排便後は洗浄または肛門清拭剤をつけた柔らかいティッシュで押し拭く。

 膀胱留置カテーテル

膀胱留置カテーテルの装着者には、尿路感染の徴候(発熱、尿混濁や浮遊物)や膀胱結石、潰瘍の発生の徴候(尿の混入物、血尿)の観察を十分に行う。尿路感染症の予防のために、陰部の清潔に努め、1日1500~2000mlの飲水を勧める。畜尿バッグは、尿の逆流を防ぐため膀胱よりも高い位置にならないようにする。
画像引用 https://www.kango-roo.com/sn/k/view/2536

男性の場合、腹部に膀胱留置カテーテルを固定する。
画像引用 https://www.kango-roo.com/sn/k/view/2536

 

 

 

家事の介護に関する生活支援技術

 

 嚥下困難のある利用者の場合

嚥下困難のある利用者の場合、極刻み食は口の中でまとまりが悪く、むせやすいこともある。果物はゼリー状にするとよい。
食品を凝固させるためには、ゼラチン、片栗粉、寒天、増粘剤(とろみ剤)などがある。ゼラチンは、水でしっかりふやかしてから、50~60℃位の湯で溶かす。片栗粉水で溶いてから加える。増粘剤(とろみ剤)は添加後、しっかりかき混ぜて提供する。すぐにかき混ぜないとダマになり、きちんと溶けなくなってしまう。寒天は、常温で固まる性質がある。ペクチンは、果物等に含まれ、により固まる性質をもおつもの(ハイメトキシルペクチン)と、カルシウムマグネシウムなどと反応して固まるもの(ローメトキシルペクチン)がある。具体的な例をあげると、フルーチェが固まるのもこのペクチンの性質である。フルーチェのペクチンとと牛乳のカルシウムの働きで固まる。

 

 動脈硬化症予防の食事

動物性脂肪の摂りすぎに注意し、過剰なエネルギー摂取を避ける。減塩を心がけ、食物繊維を摂取して栄養のバランスに留意する。
いわしやさばのような青魚または血合の多い魚の油は、コレステロールの除去に効果があり、血栓・動脈硬化予防になる。

 

 腎機能が低下している人の食事

たんぱく質の制限
食事たんぱくは老廃物の一種である窒素代謝物を作る。正常の腎機能であれば、それを処理するのに十分な糸球体がある。しかし腎機能が低下していると、残った糸球体1つ1つがその能力を超えて処理をしようとする(糸球体過剰濾過)。この状態は長くは続かず、徐々にそれぞれの糸球体の濾過機能も落ちてきてしまうと考えられている。その負担を軽減するために行われるのが食事たんぱくの摂取制限である。
たんぱく質の制限を行うと、その分の摂取カロリーが減る。カロリー不足になると、人間は筋肉から痩せていく。筋肉はたんぱく質であり、それが分解されるということは「自分の肉を食べている」(蛋白異化亢進)ことになり、むしろ窒素代謝物が増えて、上述の糸球体過剰濾過に拍車をかけてしまうことになる。 そこで、たんぱく質以外の栄養素である「糖質」と「脂質」でカロリーを補給する

塩分の制限
高血圧に対しては、早くから塩分制限を指導されている。しかし、腎臓病では、それも含めて、人間の「体液量」の観点から「塩分制限」を行う。
人間の体の60%は電解質(塩分やカリウム)などを含んだ体液からできている。その体液量を調節しているのが塩分であり、その排泄を担っているのが腎臓である。したがって、腎機能が低下すると塩分の排泄機能が鈍り、塩分を摂りすぎると排泄できずに体に溜まる。
もともと塩分は水と一緒になるので、それが「体液(塩水)」として体に溜まり(体液過剰)、むくみ(浮腫)、高血圧をもたらし、さらに進めば、心不全、肺水腫にもなる。 具体的に、塩分は1日6g以下を目標にする。

カリウムの制限
腎機能が低下すると、電解質の1つであるカリウムの排泄も減少し、「高カリウム血症」が認められる。したがって、カリウム制限が必要になる。
カリウムを多く含む食品は、バナナ、イモ類、牛乳肉・魚、白菜、キャベツなどがある。
なお、カリウムは細胞の中に存在し、水やお湯に溶けるので、野菜などは小さく切って「湯でこぼし」「流水にさらす」などを行い、カリウム成分を除くことができる。したがって、野菜は下ゆでし、サラダはホットサラダにすることでカリウムの摂取を減らすことができる。

 

 被服の組成

繊維は原料の種類等により、天然繊維化学繊維に大別される。また、吸湿性の大小から、吸湿性の大きい親水性繊維(天然繊維・再生繊維)と吸湿性の小さい疎水性繊維(半合成繊維・合成繊維)に分類できる。
親水性繊維は綿・麻・毛・絹・レーヨン・キュプラ
疎水性繊維はアセテート・ポリエステル・アクリルなどがある。

アクリルは、保湿性あり、毛に似た風合いがある、しわになりにくい、軽く柔らかいという特徴がある。一方で、吸湿性小さく静電気が起きやすい弱い毛玉ができやすいという特徴もある。
ポリエステルは、布が編物の場合には、通気性速乾性があり涼しい。織物の場合、織り方により気密性が高くなっている布は、エアコンを使用した部屋では涼しいが、屋外では蒸し暑く感じる場合がある。

 

 ドライクリーニング

乾式洗濯ともいい、水ではなく有機溶剤で洗濯するもので、油性の汚れを落とすのに適している。毛や絹など水分を含むことで膨潤し型崩れする衣類の洗濯に適する方法である。

 

 漂白剤

漂白剤には、酸化漂白剤酸素系漂白剤塩素系漂白剤還元漂白剤がある。
塩素系漂白剤
綿・麻・アクリル・レーヨン・ポリエステル・キュプラの白物のみに使用できる。効力の強い塩素系漂白剤は、殺菌効果は高いが布も傷めやすく、には使用できない。酸性タイプのものと混ぜると有害な塩素ガスが発生するので危険である。介護職におなじみのキッチンハイターはこの塩素系漂白剤である。

酸素系漂白剤
水洗いできる白物、色物柄物の繊維製品(木綿、麻、)に用いることができる。冷水より温水のほうが早く効果がでる。

還元漂白剤
すべての白物衣料に使える。酸化漂白剤で落ちないしみが落とせる場合がある。たとえば、鉄サビなどは酸化が進んだものの典型例であるが、還元の酸素を奪うはたらきでキレイにできる。

漂白剤の洗濯表記
上段:塩素系及び酸素系の漂白剤を使用して漂白ができる
中断:酸素系漂白剤の使用はできるが、塩素系漂白剤の使用禁止
下段:塩素系及び酸素系漂白剤の使用禁止

 

 洗濯物の干し方

ほとんどの服はハンガーなどにかけて吊り干しするのが基本であるが、セーターやニットなどハンガーだと生地が伸びて傷む可能性がある場合は平干しで乾かします。洋服を平たく寝かせるので負担が分散した状態で乾かせるのが1番の特徴。通気性のいい「平干しネット」と呼ばれる専用の商品が販売されている。また、脱水や絞りを行わずに干すことを濡れ干しという。

洗濯物の干し方の表示

 

 

 家計の管理

認知症が進行し始めると、金銭管理が困難になってくる。介護福祉士は、金銭を預かることはできないが、利用者に簡単な家計簿をつけることを勧めたり、不必要なものを購入しないように助言したり、一緒に考えることはできる。金銭管理が困難な状況になっているときは、自治体などへつなぎ、成年後見制度日常生活自立支援事業の利用を検討することもできる。

 

家計調査における用語

 用語意味具体例
収入実収入税込み収入であり、世帯全員の現金収入の合計社会保障給付費、給与 など
実収入以外の収入現金が手元に入るが、一方で資産の減少、負債の増加を伴うもの借入金、預貯金からの引き出し など
支出実支出消費支出と非消費支出の合計 
消費支出いわゆる生活費食費、家賃、光熱水道費、保健医療費、通信費、教育費、交際費 など
非消費支出原則として世帯の自由にならない支出税金、社会保険料 など
その他可処分所得実収入から非消費支出を差し引いた額 

 

 

家計調査
2017(平成29)年度の家計調査(総務省統計局)における高齢単身無職世帯(60歳上の無職世帯)の家計収支は下の表のとおりである。主な収入源社会保障給付費(94%)であり、主な消費支出食料(24.9%)、交際費を含むその他の消費支出(22.1%)である。実収入より実支出が多く、赤字となっている。

用語金額
実収入約11万円
実支出約15万円
消費支出約14万円
非消費支出約1万円
可処分所得約10万円

 

 

 

 

終末期における介護

終末期における介護まとめ

 

 

生活支援技術の重要ポイント暗記

■次の文章の空欄を埋めよ。

主な廃用症候群

①      
自律神経障害の1つで、血管のコントロールが低下するため、からだを起こすと、下肢や腹腔臓器に血液が下りて貯留し、脳ににいく血液が不足してしまうこと。血圧が低下する結果、寝た姿勢から急に座ったり、立ったりすると、めまいや頭重感、ひどいときには吐き気などを起こす。

②     
関節を構成する靭帯や関節包、筋や皮膚などの短縮により、関節が硬くなる状態。そのため、関節の動きも制限される。

③    
筋繊維が細くなる状態で、筋力の低下がみられる。

④    
臥床が続くと、骨に対し重力による機械的刺激が減少し、その結果、骨が弱くなり、折れやすくなる状態をいう。

⑤    
角の持続的圧迫により、その部分の組織が壊死を起こす状態。特に、褥瘡になりやすいところは骨の突出部である。

⑥      
背臥位の姿勢が続くと、重力によって細気管支のより低い部分に粘液が溜まり、気管支線毛の浄化機能が損傷され、細菌感染の土壌となりやすくなる。

静脈血栓症
静脈がつまる状態で、下肢に生じやすく、うっ血やむくみが出る。

知的・心理的障害
長期臥床により、身体的にも精神的にもあまり刺激がない状態が続くと、知的能力の低下や依存症のほか、興味・自発性の低下、食欲低下、睡眠障害、感情・行動異常などが起こってくる。

解答と解説
①起立性低血圧 ②関節拘縮 ③筋委縮 ④骨粗鬆症 ⑤褥瘡 
⑥沈下性肺炎 

■次の文章の空欄を埋めよ。
高齢者に適した室内気候は、一般に温度は冬季① 前後、夏季② 前後、湿度は③    %、気流は0.5m/sec以下である。冷房は外気温との差を④   ℃以内とする。

解答と解説
①20 ②26 ③40~60 ④5~7

■高齢者の利用する浴室に関して、一般的に扉はどのようなものがよいか。また浴槽の高さ、深さはどの程度がよいか。

解答と解説
引き戸  高さ40㎝程度(膝くらいの高さ)  深さ55㎝程度

■高齢者のトイレに関する次の文章の空欄を埋めよ。

トイレは、寝室に近い場所が望ましく、ドアは①  ②  などが望ましい。内開きのドアは、緊急時の対応などに問題があるので避ける。また、トイレまで安全に移動できるように手すり等を付けるとよい。トイレに鍵を付ける場合は、外からも開くものがよい。
介助が必要な場合は、洋式便器の③  および④  に幅50㎝以上の介助スペースを確保する。
トイレ内で車いすを使う場合は、車いすが回転できて、介護者が一緒に入ることができるスペースを確保し、⑤    を車いすとなるべく同じにするとよい。また麻痺側がどちらなのか、どのような動作ができるのかを考慮して、手すりなどを付ける。
L字型手すりは、便座への以上や立ち上がり、便座に座った位置やバランスに合わせて、洋式便器の先端よりも⑥  に取り付ける。手すりの直径は⑦ ㎝程度である。
就寝時は、トイレの照明は寝室よりも明るくする。これは転倒防止や視作業を安全に行えるようにするためである。

解答と解説
①引き戸 ②外開き ③④側方、前方 ⑤便座の高さ ⑥前方 ⑦3

■次の文章の空欄を埋めよ。
階段に手すりを設置する場合、①  に設置することが望ましいが、片側のみの場合は②  際の利き手側に設置する。

解答と解説
①両側 ②下りる

■車いすを使用するためには、廊下や通路の幅は最低何㎝必要か。

解答と解説
85cm

■次の4つの住宅改修のうちで介護保険の給付対象とならないものはどれか。
・段差の解消
・移動の円滑化のための通路または床の材質の変更
・引き戸への扉の取替え
・ガスコンロから電磁調理器への取替え

解答と解説
ガスコンロから電磁調理器への取替え

■次の文章の空欄を埋めよ。
電気かみそりによるひげ剃りの介助は、皮膚を①  ②  電気かみそりを③  当て、ゆっくりとひげの流れに④    滑らせるように剃る。

解答と解説
①伸ばし、②直角 ③軽く ④逆らって

■口腔ケアに関する次の文章の空欄を埋めよ。

・口腔ケアでは①  に注意し、安全を確保することが重要である。
・麻痺がある場合は、②   に食物残渣や口腔細菌等が付着しやすい。
・義歯には全部床義歯(総入れ歯)と部分床義歯(部分入れ歯)があり、全部床義歯は③ から装着し、④ からはずす。
・口腔ケアにおける体位は自立度に合わせて、立位>座位>⑤     ⑥   のうち、可能なもので行う。誤嚥を防止するため、⑦   では行わない。
・歯や軟組織を傷つけないように、植毛部の大きさは⑧  、毛の硬さは⑨    のものを選ぶ。

解答と解説
①誤嚥 ②麻痺側 ③上 ④下 ⑤半座位(ファーラー位) ⑥側臥位
⑦仰臥位 ⑧小さく ⑨柔らかめ

■片麻痺のある方の更衣に関する次の文章の空欄を埋めよ。

利用者ができる部分とできない部分を見極めて、できない部分を援助する。更衣介助は、麻痺の部位と程度、可動域、残存能力等を確認し、たとえ認知症の症状などがあっても、可能な限り自力で行うように促す。拘縮がある場合、着替えの前に少し関節を動かしておくとよい。基本は①  から脱がせ、②  から着せる(③    )。例えば、ズボンを自力ではくときは、まず④  の脚を通し、次に⑤  の脚を通す。
片麻痺のある利用者が着脱しやすい衣服のポイントは、
⑥   の上衣
②ボタンの大きな衣服
③ウエストがゴムなどで伸縮するズボン、など

解答と解説
①健側 ②患側 ③脱健着患 ④患側 ⑤健側 ⑥かぶり式

■次の文章の空欄を埋めよ。
片麻痺のある利用者の場合は、①      によって、②   は食物残渣が停滞してしまい、健側に比べて口腔清掃が適切に行えていないこともある。

解答と解説
①半側空間無視 ②麻痺側

■片麻痺がある場合の端坐位→立位のポイントを述べた以下の文章の空欄を埋めよ。
1.利用者は①  腰かけて、両足を②      、膝を曲げる。
2.介護者は利用者の③  に位置し、足を利用者の足のすぐ横に置いたり、手を患側の膝に当てて、患側側の膝折れなどに注意する。
3.利用者の頭を④  させて低くし、重心を移動させる。
4.股関節、膝関節を徐々に伸ばし、顔を上げながら立ち上がる。

解答と解説
①浅く ②後ろに引いて ③患側 ④前傾

■杖歩行に関する次の文章の空欄を埋めよ。

①  の手に杖を持ち、足の外側に杖を出す。
②  の足を出す。
③  の足を出す。このとき筋力のある方の足が浮くので、しっかり体重をかけられる杖の位置が重要である。

階段を降りる場合も動作は同様である。階段を上る場合④  を先に出し、健側に力を入れて、患側を持ち上げるような感じで上る。

解答と解説
①健側 ②患側 ③健側 ④健側

■腓骨神経麻痺などによる下垂足に利用する装具を何というか。

解答と解説
短下肢装具

■ガイドヘルプに関する次の文章の空欄を埋めよ。

手引き歩行を始める合図として、介護者は声をかけながら手の甲で視覚障害者の手の甲に触れる。基本姿勢は、介護者の①     を利用者に握ってもらい、介護者が利用者の②   を歩く。歩くペースは利用者に合わせ、周囲の状況を説明しながら歩く。階段の昇り降りは、③   し、利用者が足先で階段の縁を確認してからゆっくり昇り降りする。

解答と解説
①肘の少し上 ②半歩前 ③一度停止

介護者が後で乗り、先に降りて介助する。必要があるのは次のうちどれか。バス、エスカレーター、電車、タクシー。

解答と解説
タクシー

■ゼリー、とろろ、みそ汁、生卵、煮凝り、ヨーグルト、こんにゃくを誤嚥しやすいもの、誤嚥しにくいものに分けよ。

解答と解説
誤嚥しにくいもの:ゼリー、とろろ、煮凝り、ヨーグルト
誤嚥しやすいもの:みそ汁、生卵、こんにゃく

■視覚障害者に対して、食卓の上の食器(料理)の位置を説明するため時計の文字盤にたとえる方法を何というか。

解答と解説
クロック・ポジション

■骨粗鬆症を予防する栄養素を多く含む食品に関する下の表の空欄を埋めよ。

栄養素多く含む食品
①     牛乳、小魚、ひじき
②     魚、しいたけ、卵、乳製品
③     緑黄色野菜、納豆
イソフラボン
解答と解説
①カルシウム ②ビタミンD ③ビタミンK ④豆類

 

■入浴介助に関する次の文章の空欄を埋めよ。
【入浴前】
水分摂取をする。
・湯温を介護職の①  確認する。(湯温の目安としては、② 程度が適温とされている)
排泄を済ませる。
・利用者に入浴の意思を確認してから体温、血圧などの健康状態をチェックする。
・消化能力の低下を招かないように③   は避ける。
・低血圧にならないように④   などは避ける。

解答と解説
①手で ②40 ③食事直後 ④空腹時

■入浴に関する次の文章の空欄を埋めよ。
【入浴中】
シャワーやかけ湯では、介護職の手で温度を確認し、からだの①  から②  の順に湯をかける。
・湯につかる時間は③   分程度とする。
・顔色や表情に注意して、疲労がないよう声をかける。
・手や足はできるだけからだの④   に向かって洗うようにする。
・洗髪は、シャンプーを手で泡立ててから髪につけ、頭皮をマッサージするような要領で、手指のでこするようにし爪は立てない

解答と解説
①抹消 ②中枢 ③5~10 ④中心部

■片麻痺がある利用者の入浴時の留意点に関する次の文章の空欄を埋めよ。

患側では、知覚が低下し、湯温を正確に知覚できないので、かけ湯は健側から行う。
・介護者は①  に位置して移動を介助する。
・一段以上の段差がある場合には、②  から上がり、③  から下がる(階段の昇降と同じ)。
・浴槽への出入りの原則は、④  から行う。健側から入ることによって浴槽の温度が自身で確かめられるし、浴槽内での足の踏ん張りもきく。
・浴槽から出る場合には、いったん⑤    ⑥    に座る。

解答と解説
①患側 ②健側 ③患側 ④健側 ⑤⑥浴槽の縁、バスボード

手浴・足浴に関する次の文章の空欄を埋めよ。

足浴は、足先だけでなく膝に近い下肢全体を湯につけて洗うと全身の爽快感を得られ、①    がある。血液循環の悪い人にとっては、②     がある。膝から上をタオルケットで覆い、不必要な露出は避ける。湯温は③    ℃くらいのぬるめがよい。
手浴は、日常生活習慣を維持し、汚れなどを除去することで爽快感を得られ、血液循環の改善や2次感染の予防を図ることができる。また、麻痺側を温め指を動かすことで④  の予防にもつながる。
手浴・足浴とも、利用者の状態を観察し、その利用者にあった時間で実施する。長時間の実施は体調変化を生じる場合もあるため、⑤    分程度が望ましい。

解答と解説
①安眠効果 ②循環促進効果 ③37~39 ④拘縮 ⑤5~10

■清拭に関する次の文章の空欄を埋めよ。
四肢の清拭では、        を介護者の手で下から支えると安楽に行える。

解答と解説
拭く部位に近い関節

■臀部・陰部の清拭に関する次の文章の空欄を埋めよ。

臀部は、周りの清潔なところから汚れを集め、外側から内側に円を描くように丸く拭きとる。陰部は、女性の場合には①  から②  ③   から④   )へ、男性の場合には汚れたがたまりやすい亀頭に配慮し、睾丸は裏のしわをのばしながら拭く。

解答と解説
①前 ②後ろ ③尿道口 ④肛門

■入浴時の留意点に関する次の文章の空欄を埋めよ。

浴室での事故は、12月から2月の厳寒期に集中している。低血圧の人は、①      に注意し、高血圧の人は血圧が変動しないよう注意する。
脱衣所と浴室の②   大きい場合、利用者は③     を受けて、血管が著しく伸縮し、血圧が急激に上昇したり下降したりすることがある。このような血圧の急変動は、脈拍数の急増や心筋梗塞、脳血管疾患などを引き起こす可能性があり、急死を招く場合もあるので注意を要する。
心疾患のある利用者の場合は、浴槽内の水位は心臓より④  にする。

解答と解説
①起立性低血圧 ②温度差 ③ヒートショック ④下

■次の文章の空欄を埋めよ。
おむつ交換時の介助にあたっては、感染対策の基盤となる①       の原則から②      を使用する。排泄物および付着した部分を③  で触らないようにし、汚れたおむつは汚れを④  に丸めて片づける。

解答と解説
①スタンダードプリコーション(標準予防策) ②使い捨て手袋
③素手 ④内側

■次の文章の空欄を埋めよ。

食品を凝固させるためには、ゼラチン、片栗粉、寒天、増粘剤(とろみ剤)などがある。①    は、水でしっかりふやかしてから、50~60℃位の湯で溶かす。②    水で溶いてから加える。③     は添加後、しっかりかき混ぜて提供する。すぐにかき混ぜないとダマになり、きちんと溶けなくなってしまう。④    は、常温で固まる性質がある。⑤    は、果物等に含まれ、により固まる性質をもおつもの(ハイメトキシルペクチン)と、カルシウムマグネシウムなどと反応して固まるもの(ローメトキシルペクチン)がある。フルーチェが固まるのもこのペクチンの性質である。フルーチェのペクチンとと牛乳のカルシウムの働きで固まる。

解答と解説
①ゼラチン ②片栗粉 ③増粘剤(とろみ剤) ④寒天 ⑤ペクチン

保湿性あり、毛に似た風合いがある、しわになりにくい、軽く柔らかいという特徴がある。一方で、吸湿性小さく静電気が起きやすい弱い毛玉ができやすいという特徴もある。この繊維は何か。

解答と解説
アクリル

■色物や柄物に使える漂白剤は何か。

解答と解説
酸素系漂白剤

■毛や絹には使えない漂白剤は何か。

解答と解説
塩素系漂白剤

■食費、医療費、光熱費、教育費、社会保険料のうち非消費支出にあたるものはどれか。

解答と解説
社会保険料

■下の表の可処分所得はいくらか。

用語金額
実収入約11万円
実支出約15万円
消費支出約14万円
非消費支出約1万円
解答と解説
実収入ー非消費支出=10万円

 

■次の図の股関節の動きを答えよ。

解答と解説
1.股関節の屈曲
2.股関節の外転
3.股関節の内転
4.股関節の内旋

 

■爪切りに関する次の文章の空欄を埋めよ。

高齢者の場合、爪がもろくて割れやすいため、力を入れすぎたり大きく切ろうとしたりせず、①    切るようにする。巻き爪にならないように両側の爪の角の部分が指の皮膚よりも短くならないようにする。爪を丸く切ったり②  をすると③   の原因になる。爪の長さは、足の指に垂直に物を当てた時に爪が当たるか当たらないかくらいが適当である。
爪やすりは「ささくれ」にならないように、④        一方向で行う。爪は水分に浸すと柔らかくなるので、⑤  後や蒸しタオルなどを当てた後に行うと安全である。
爪切りは、爪そのものに異常がなく、爪の周囲の皮膚にも炎症や化膿がなく、かつ⑥   などの疾患に伴う専門的な管理が必要でない場合に限り、原則として医行為ではないとされ、医療職でなくても爪切りややすりがけをすることができる。

解答と解説
①少しずつ ②深爪 ③巻き爪 ④外側から中央へ爪向けて ⑤入浴 ⑥糖尿病
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