パーキンソン病

パーキンソン病

パーキンソン病は神経伝達物質の1つであるドーパミンが減少することで起きるとされる。ゆっくりと進行する原因不明の神経変性疾患で50~65歳での発症が多い。40歳以下で起こる場合もあり、若年性パーキンソン病と呼ばれている。薬物療法による治療には、L-ドーバ(レボドーバ)(ドーパミンを補う薬)などが用いられる。
 

 パーキンソン病の四大症状

①筋強剛(筋固縮)
筋肉がこわばる。顔の筋肉が固縮することによって表情が乏しくなる仮面様顔貌がみられる。

②動作緩慢(無動・寡動)
動きが鈍くなる

③振戦
安静時の両手のふるえ

④姿勢反射障害
前かがみの姿勢、小刻み歩行、突進現象、すくみ足、転倒しやすくなるなどの症状がみられる。

 非運動症状

●パーキンソン病認知症
パーキンソン病認知症では(レビー小体型認知症と異なり)、一般に精神機能の低下は、筋肉や運動の異常が発生してから10~15年後に始まる。他の認知症と同様、多くの精神機能が影響を受けます。記憶力が損なわれ、注意を払ったり情報を処理したりすることが困難になり、思考が鈍くなる。計画や複雑な課題を行う能力の低下は、アルツハイマー病より多く、より早くみられる。幻覚や妄想は、レビー小体型認知症より少ないか、より軽度である。

自律神経系の症状(便秘、排尿障害、起立性低血圧など)
自律神経症状としては,80%以上の方にみられるとされる便秘起立性低血圧頻尿発汗過多などがあげられます.そしてそれ以外にもその他の症状として,やせてくる,疲れやすい,においが分からないなど様々な症状が知られるようになっております.

精神症状
気分が落ち込むなどのうつ症状がみられたり、無関心になったり、不安が高まることがある。うつ症状は、うつ病とは区別されるが、約半数の方にみられるといわれている。

嚥下障害
パーキンソン病患者さんの約50%に、摂食・嚥下障害がみられる。

 

パーキンソン病に関する重要なポイントを暗記

■パーキンソン病の四大徴候を答えよ。
解答と解説
筋強剛(筋固縮)・動作緩慢(無動)・振戦・姿勢反射障害
 

■疾患に伴う歩行の特徴を記述した下の表の空欄を埋めよ。

疾患歩行の特徴
①       小刻み歩行、突進現象、すくみ足
②       失調性歩行
③       間欠性跛行
進行性筋ジストロフィー④      
解答と解説
①パーキンソン病 ②脊髄小脳変性症 ③脊柱管狭窄症 ④動揺性歩行
 
 

パーキンソン病に関する過去問

 
■パーキンソン病に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。(第27回本試験)
1.40歳代で発症することが最も多い。
2.突進現象が認められる。
3.筋肉の異常が原因である。
4.認知症を合併することはまれである。
5.発症後5年以内に死亡することが多い。
解答と解説
答え 2
1.50~65歳で発症することが多い

3.大脳の下にある中脳の黒質ドパミン神経細胞が減少して起こる。ドパミン神経が減ると体が動きにくくなり、ふるえが起こりやすくなる。ドパミン神経細胞が減少する理由はわかっていない。

4.認知症を合併することも少なくない。

5.薬物療法などにより、嚥下障害による肺炎などの合併症がなければ、直接的な死因になることは少ない。

 

■ホーエン・ヤール重症度分類でステージ3 にあるパーキンソン病(Parkinsondisease)の人の日常生活の留意点として,最も適切なものを1 つ選びなさい。(第29回本試験)

1.履物はサンダルを使用する。
2.誤嚥に気をつける。
3.安静にして過ごす。
4.薬を飲み忘れた場合は,次に2 回分服用する。
5.食物繊維の多い食べ物は避ける。

解答と解説
答え 2
ホーエン・ヤールの重症度分類の知識は不要。パーキンソン病の知識だけで解答すればよい。

1.履物にサンダルを使用することは、歩行などの動作時に転倒のリスクがあるため避けなければならない。

2.安静にして過ごすのではなく、パーキンソン病では、生活リズムを崩さず規則正しい生活を送ることが重要である

4.一般常識的な感覚で切ってよい選択肢

5.パーキンソン病では、自律神経症状として便秘がみられる。そのため、食物繊維の多い食べ物を摂取すると便秘の改善につながる。

 

■パーキンソン病の姿勢反射障害のある人の歩行介護として、最も適切なものを1つ選びなさい。(第28回本試験)

1.曲がり角では、勢いをつけて曲がってもらう。
2.曲がり角では、直角に曲がってもらう。
3.一度足を引いてから歩き出足てもらう。
4.支援者のペースに合わせて歩き出してもらう。
5.階段よりスロープを歩いてもらう。

解答と解説
答え 3
1.パーキンソン病のある人には、様々な歩行障害がみられ、方向転換しずらかったり、バランスを崩しやすかったりする。よって、曲がり角を勢いよく曲がることはできず、転倒のリスクがある。

2.バランスを崩しやすく方向転換の際に転倒しやすいため、直角に曲がるのは不適切である。

3.歩行しようとするとき最初の一歩がなかなか踏み出せないことが多い。その際は、歩行にリズムをつけることで改善される場合がある。例えば、片方の足を一歩引いてから歩き出すことで歩きやすくなることもある。

4.利用者本人のペースに合わせる。

5.平地では小刻み歩行やすり足歩行であっても、階段ではテンポよく歩ける人もいる。逆にスロープのように傾斜があるところでは、つまずきやすく、転倒のリスクが高まる。

 

■パーキンソン病(Parkinson disease)(ホーエン・ヤール重症度分類ステージ3) の高齢者の寝室環境に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。(第30回本試験)

1.ベッドは介護者に合わせた高さにする。
2.ベッドに手すりをつける。
3.マットレスは体が沈みこむものを選ぶ。
4.ベッドサイドの床にクッション性のあるマツトを敷く。
5.枕は頭部前屈になるような高さにする。

解答と解説
答え 2
1.ベッドの高さは利用している高齢者に合わせる。

3.マットレスは体が沈みこまないものがよい

4.一部分に敷いたマットはそれ自体が段差となりつまずきやすく、さらにクッション性のあるものは不安定で危険である。

5.姿勢反射障害の症状が現れると、背は丸まり姿勢は前傾になりやすくなる。頸部前屈になるような枕の高さは、前傾姿勢を助長することになり望ましくない。

 

 
タイトルとURLをコピーしました