適応機制(防衛機制)とは|具体例もあげて解説!

適応機制(防衛機制)とは? 具体例もあげて解説!

 

 適応機制(防衛機制)

適応とは、個人と環境との関係を表す概念で、個人の欲求が環境と調和し、満足を感じている状態をいう。また、単に環境に自己を併せるという受身的な状態だけでなく、周囲へ積極的にはたらきかけて好ましい状態を生み出していくことも意味している。

適応機制(防衛機制)とは、欲求不満や不快な緊張感・不安から自分を守り、心理的満足を得ようとする無意識なこころのはたらきのことである。

 適応機制(防衛機制)の種類

抑圧
容認しがたい欲求や感情を意識の表面に現れないように抑えつけ、意識にのぼらせないようにする。
(例)虐待された記憶を忘れようとする。

合理化
自分に都合のよい理屈づけ・いいわけをすることで、自分の失敗や欠点を正当化する。
(例)値段が高くて買えないBluetoothイヤホンに対して、「失くしそうだからいらない」と言う。

同一視
満たせない願望を実現している他所と自分とを同一化することにより、あたかも自分自身のことのように代理的に満足する。
(例)尊敬する上司の口癖を真似る

置換
ある対象に向けられた欲求・感情を、ほかの対象に向けて表現する。
(例)自立した子供の母親が、代わりに犬を可愛がる

投射(投影)
自分の容認しがたい欲求や感情を他者の中にあると考えて、それを指摘・非難する。
(例)あいつは俺のことが嫌いだ→実は自分が嫌っているだけ

補償
ある一面での劣等感情を、他の面での優越感情で補おうとする。
(例)勉強が不得手なので、スポーツでがんばる。

代償
本来の目的が得られないとき、獲得しやすい代わりのものに欲求を移して我慢する。
(例)海に行けないので、プールに行った。

昇華
社会的に承認されない欲求や衝動を、社会的に認められる形で満たそうとする置換の一形態
(例)性的な欲求をスポーツに向けて、活躍する

反動形成
知られたくない欲求・感情と正反対の行動をとることによって、本当の自分を隠そうとする。
(例)好きな人にいじわるをしてしまう。

逃避
不安、緊張、葛藤などから(白昼夢・空想など)に逃げ出してしまうことによって、自己の安定を求める
(例)試験期間中に部屋の片づけをする

退行
解決困難な状況において、未発達な段階に逆戻りし、甘えるなどの未熟な行動をとる。
(例)弟が生まれた途端、赤ちゃん返りする

 

適応機制(防衛機制)の重要ポイント暗記

■次の各々の文章に対応する適応機制を答えよ。

①   
自分の容認しがたい欲求や感情を他者の中にあると考えて、それを指摘・避難する。
(例)あいつは俺のことが嫌いだ→実は自分が嫌っているだけ

②   
自分に都合のよいお理屈づけ・いいわけをすることで、自分の失敗や欠点を正当化する。
(例)値段が高くて買えないBluetoothイヤホンに対して、「失くしそうだからいらない」と言う。

③   
満たせない願望を実現している他所と自分とを同一化することにより、あたかも自分自身のことのように代理的に満足する。
(例)尊敬する上司の口癖を真似る

④   
ある対象に向けられた欲求・感情を、ほかの対象に向けて表現する。
(例)自立した子供の母親が、代わりに犬を可愛がる

⑤   
ある一面での劣等感情を、他の面での優越感情で補おうとする。
(例)勉強が不得手なので、スポーツでがんばる。

⑥   
本来の目的が得られないとき、獲得しやすい代わりのものに欲求を移して我慢する。
(例)海に行けないので、プールに行った。

⑦   
社会的に承認されない欲求や衝動を、社会的に認められる形で満たそうとする置換の一形態
(例)性的な欲求をスポーツに向けて、活躍する

⑧   
知られたくない欲求・感情と正反対の行動をとることによって、本当の自分を隠そうとする。
(例)好きな人にいじわるをしてしまう。

⑨  
容認しがたい欲求や感情を意識の表面に現れないように抑えつけ、意識にのぼらせないようにする。
(例)虐待された記憶を忘れようとする。

⑩  
不安、緊張、葛藤などから(白昼夢・空想など)に逃げ出してしまうことによって、自己の安定を求める
(例)試験期間中に部屋の片づけをする

⑪  
解決困難な状況において、未発達な段階に逆戻りし、甘えるなどの未熟な行動をとる。
(例)弟が生まれた途端、赤ちゃん返りする

解答と解説
①投影 ②合理化 ③同一視 ④置換 ⑤補償 ⑥代償 ⑦昇華
⑧反動形成 ⑨抑圧 ⑩逃避 ⑪退行

 

適応機制(防衛機制)に関する過去問

■介護老人保健施設に入所しているGさん(78歳、女性)は上品で化粧も上手で、入所している人から関心を持たれていた。訓練の際にも入所者から励まされ、どうにか伝い歩きができるようになっていた。そこへ車いすのHさん(75歳、女性)が新しく入所してきた。Hさんは裕福な家庭で、家族の来訪の際には入所者へプレゼントもあり、入所者の関心はHさんに移ってしまった。するとGさんは伝い歩きをしなくなり、失禁までするようになった。
Gさんの適応機制(防衛機制)として、最も適切なものを1つ選びなさい。(第24回本試験)

1.逃避
2.同一化(同一視)
3.退行
4.昇華
5.抑圧

解答と解説
答え 3
幼児期などの以前の発達段階に戻り、未熟な段階で適応を図ろうとするのが退行で、Gさんの行動に該当する

 

■適応機制の1つである昇華に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。(第27回本試験)

1.認めたくない欲求を心の中に抑え込んでしまおうとする。
2.名声や権威に自分を近づけることで、自分の価値を高めようとする
3.自分に都合のよい理由をつけて、自分を正当化しようとする。
4.発達の未熟な段階に後戻りして、自分を正当化しようとする。
5.直ちに実現できない欲求を、価値ある行為に置換しようとする。

解答と解説
答え  5
1.抑圧に該当する。
2.同一化に該当する。
3.合理化に該当する。
4.退行に該当する。

 

■Kさん(91歳、男性、要介護1)は、65歳の娘と二人暮らしである。訪問介護員(ホームヘルパー)が週2回通っている。もともと頑固で怒りやすい性格だが、ある日、訪問介護員(ホームヘルパー)が茶碗を割ったのをきっかけに怒りを爆発させて、 この訪問介護員(ホームヘルパー)を代えるように娘に主張した。それは難しいと娘が説明したところ、「もういい、他人には自分の気持ちを理解できるはずがないから、どうせ代わっても今と変わりはない」 と話を打ち切ってしまった。
この会話でKさんにみられた適応機制として、最も適切なものを1つ選びなさい。(第30回本試験)

1.抑圧
2.合理化
3.反動形成
4.昇華
5.投影

解答と解説
答え 2

合理化
自分に都合のよいお理屈づけ・いいわけをすることで、自分の失敗や欠点を正当化する。
(例)値段が高くて買えないBluetoothイヤホンに対して、「失くしそうだからいらない」と言う。

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