発達と老化の理解

老年期の発達と老化

 

 老年期の定義

■日本の官公庁の統計においては1970(昭和45)年以降から65歳以上を高齢者としている。

■国際連合のWHO(世界保健機関)の定義では、65歳以上を高齢者とし、65~74歳までを前期高齢者75歳以上を後期高齢者85歳以上を末期高齢者という。

 

 老化

老化は、加齢に伴い身体機能や精神機能が低下していく生理的変化である。受精から死までの全生涯の変化を指す場合を加齢、成長がピークに達した後の退行期の変化を老化と呼ぶ。高齢期はほかの発達段階に比べて最も個人差大きい時期であり、個人に及ぼす加齢と病気の影響がその人自身に大きな影響を与えている。

 

 エイジズム

年齢を理由としたステレオタイプに基づく態度や行動をとることを、エイジズム(年齢による差別)と呼ぶ。高齢者を高齢者であるという理由だけで類型化した否定的あるいは肯定的な固定観念であり、それに基づく不当に否定的あるいは優遇された扱いは差別とみなされる。

※ステレオタイプ:行動や考え方が、固定的・画一的であり、新鮮味のないこと。

 

 老性自覚

老性自覚は、自分が高齢者であるということに気づく、きわめて個人的な体験である。一般的に外的要因(定年退職、配偶者の死、年金の通知など)と内的要因(身体機能の低下、疾病など)によってもたらされる。

 

 喪失感

高齢者の喪失感は、下のような喪失体験などから生じ、孤独感や不安、戸惑いなどの要因にもなりやすい。不眠等の症状が伴うこともある。

・定年退職に伴う役割・地位や収入の喪失
・こどもの自立に伴う親の弱体化
・病気や老化に伴う健康の喪失

 

 高齢者の社会的活動性と人生の満足度の関係について

高齢になっても活動水準は保たれており、社会的な活動の減少は社会的環境によって引き起こされると考える活動理論と、自らの老化に応じて社会的活動を縮小することは、自らの選択であり、ごく自然なことと考える離脱理論がある。

 

 社会情動的選択理論

中年期以降の社会的接触は減少するものもあるが、肯定的な感情経験を起こしやすい接触が選択され、否定的な感情を伴う接触は避けられるといった個人差による選択性があるという考え方。

 

 サクセスフルエイジング

老化に上手く適応した幸せな生き方を、サクセスフルエイジングと呼ぶ。その構成要素は、長寿であること、生活の質が高いこと、社会貢献をしていること、とされており、身体的健康、精神的健康、社会的機能や生産性、主観的幸福感などが指標となる。

 プロダクティブエイジング

アメリカの医学者ロバートバトラーにより提唱された。これまで社会的弱者と差別的にとらえられた高齢者像ではなく、さまざまなプロダクティブな活動(生産的・創造的活動:学習、労働、家事、ボランティア活動、セルフケア、趣味等)を行い、その知識や経験で社会貢献する高齢者像を目指す考え方。

 

 アンチエイジング

アンチエイジングとは、高齢者であっても生産的、創造的な生き方をするべきであるという考え方であり、生産的な活動にはセルフケア(自分で自分の健康を管理すること)が含まれる。

 

 QOL(Quality of life)

QOLは客観的QOL(身体状況や生活環境、経済状況など)と主観的QOL(幸福感や生きがいなど)の2つから考える必要がある。特に主観的QOLはさまざまな状況に対する心理的な評価であり、高齢者の生活と心理に関する理解を深めるための材料となる。

 

 

 

老化に伴う心身の機能の変化と日常生活への影響

■老化による身体的機能の変化は、形態的な変化(見た目の変化)と機能的変化(生理的機能の変化)の複合といえる。生理的機能の減退が有病率や受療率に大きく関連し、身体的な予備力の低下、防衛反応免疫機能の低下、回復力の低下が疾病を招く誘因になる。

加齢による肺実質の弾力性の低下、呼吸筋の活動の不足などにより、肺活量換気量の低下が起こる。また、咳反射の低下により誤嚥を起こしやすくなる。

老化に伴い咀嚼・嚥下機能の低下、唾液胃酸の分泌量の低下、栄養素の消化吸収の低下が起こるため、栄養素摂取に注意が必要である。

加齢により膵臓のインスリン分泌作用の低下が認められ、糖代謝能力が低下する。また、腎臓では体内の老廃物をろ過する機能が低下する。

老化による排泄機能の低下は、尿意を感じても抑制がきかずにトイレに間に合わないなどの排泄動作能力の低下、咳やくしゃみによる腹圧の上昇による尿の漏れとなって現れる。

運動機能の低下は、瞬発力、敏捷性、からの柔軟性、持久力、予備力の低下などに現れる。主な特徴は、筋力低下による動きにくさ、骨筋組織の脆弱化関節可動域の制限、神経痛などの運動時の痛み、持久力・持続力の低下、反応速度の低下、運動後の疲労回復の遅さ等がある。

加齢とともに筋繊維の萎縮が進み、筋力が低下する。筋肉の老化は外観上、筋肉のやせとしてみられ、筋肉量の減少は上肢よりも下肢の方が顕著である。
平行機能の老化はバランスを失いやすくし、転倒などの事故につながる危険性が高くなる。
関節の老化は、軟骨の変化としてみられる。関節の痛みや拘縮が強くなると、歩行が困難になることもある。
骨の老化によって骨密度が低下し、折れやすくなる。転倒により骨折しやすい部位は、大腿骨頸部、前腕、脊椎などがある。
老化に伴う循環器系の変化として、動脈の硬化高血圧不整脈の増加などがみられる。

※予備力…ある機能について最大能力と平常の生命活動を営むのに必要な能力との差である。予備力が低下することにより、平常以上の活動を必要とする事態が生じたときに対応ができなくなる。たとえば、肺活量が低下し、普通は歩くときはなんともなくても走ったり会談を上ると息が切れるといったことが生じる。

■感覚の加齢変化は感覚全般において現れ、個人差はあるが一般的にそれらの鈍化を特徴とする。

 感覚の加齢変化

感覚

加齢変化

視覚

・視力・調節力が低下する。視野が狭くなる
・奥行や対象移動の近く力が低下する
・順応が遅くなる
寒色系統・彩度明度の低い色が識別しにくくなる。

聴覚

高音域から感度が低下する
・音の識別力が低下する。

嗅覚

・嗅感覚が低下する。

味覚

・甘味・苦味・酸味・塩味・旨味ともに感受性が低下する。
・味覚の変化がみられる。

皮膚感覚

・温度覚が減少する。
・痛覚が低下する。

 

 

 記憶

記憶のしくみと老化による影響

 

 人格

人格(パーソナリティ・性格)は、生得的な資質(気質)を土台として、幼少期の体験や学習を行う日常生活のなかで個人の一応の行動傾向が形作られ、青年期の自己確立の過程を経てほぼ安定する。いったん形成されたパーソナリティの基本的部分は、加齢のみが原因で大きく変わることはない

ライチャードは、定年退職後の男性高齢者について5つの人格特性を見出した。(下記)

~社会に適応的~

円熟型
自分および自分の人生を受け入れ、未来に対しても志向的である。定年退職後も積極的に社会参加を行い、毎日を建設的に暮らそうと努力している。

安楽椅子型(ロッキングチェアー型)
自分の現状を受け入れているが、他人に依存しており受身的である。定年退職を歓迎しており、責任から解放され楽に暮らそうとする。

防衛型(装甲型)
老化への不安を、活動し続けることで抑圧して自己防衛している。仕事への責任感が強く、仕事をやり遂げる努力をする。

 

~社会に不適応的~

外罰型(憤慨型)
自分の過去や老化を受け入れることができない。人生で目標を達成できなかったことを、他人のせいにして非難する。

内罰型(自責型)
自分の人生を失敗とみなし、その原因は自分にあると考える。自分を解放してくれるものとして、死を恐れていない。

 

 

 

 

高齢者の心理

 

 老年期うつ病

老年期うつ病の特徴には、環境の変化や精神的要因が発病の契機となりやすい、青年期のうつ病に比べて、慢性化しやすく、再発しやすい、若年者と比べ抑うつ気分が軽い身体的な症状(図樹幹、腰痛、肩こりなど)の訴えが強いため、うつ状態がみえにくくなること(仮面うつ病)もある。老年期うつ病では、の疾患やパーキンソン病、糖尿病などの身体疾患、薬物が原因で生じるものも多い。

うつ状態の高齢者への対応で留意する点は次のようなものである。

受容的な態度
励ましの言葉は本人を焦らせ追い込んでしまうことがある。

全身の観察と身体のケア
日内変動(症状が午前中に悪く、午後比較的軽くなる)などに伴う症状の変化や抗うつ薬の副作用を観察し、身体へのケアや援助を行う。

自殺の予防
うつ状態では希死念慮(具体的な理由はないが漠然と死を願うこと)がみられることがあるので、話しを傾聴する、1人にさせないなどの予防に努める。

 

高齢者の自殺の原因といわれてきたものは、健康問題、経済生活問題、家庭問題であるが、それらの延長戦にうつ病を発症しているケースが多くあると考えられている。
高齢者の場合、うつ病認知症のリスクファクターになるとも考えられており、うつ病の予防と早期発見、早期治療が何よりも大切である。

 

 近親者との死別

残された高齢者に大きな影響を与える。身体的愁訴や受診が多いといったストレスに対する心身の反応が現れ、健康を損なうことがある。
死別後は喪失悲嘆回復のプロセスをとると考えられているが、進み方には個人差がある。十分に悲しむ事が、悲嘆を乗り越えるために有効であり、死別後の生活に抵抗するためには周囲からのサポートも重要である。

 

 

 

 

 

高齢者と健康

 

高齢者の疾病と生活上の留意点

 

 高齢者の疾患の特徴

・複数疾患の合併が多い

・症状が非定型的で、現れ方が教科書通りではない。

・症状が長引き、慢性化することが多い。

・寝たきり状態につながることが多い。

・身体機能は個別性が高く、各種の検査成績の個人差が大きい

・身体疾患にうつ症状等の精神・神経症状が伴ったり、途中から加わったりすることが多い。

・薬剤の反応性が若年者とは異なり、副作用が出やすい

・疾患の予後が、医学・生物学的な面とともに、環境・社会的な面によって支配されやすい。

 

 痛み(腹痛)

高齢者の腹痛の原因となるものは、腸閉閉塞(イレウス)消化性潰瘍(胃潰瘍や十二指腸潰瘍)、大腸がんなどがある。
腸閉塞の原因には、胆嚢炎や胆管炎など胆道感染症による場合や、大腸がんや胃腸疾患が進行して腸管が敗れた場合などの腹腔内の疾患による腸閉塞以外にも、便秘腹部手術の痕の癒着によるものもある。

高齢者では、消化性潰瘍による腹痛はあまり強く現れない。一方、手術などのストレスや鎮痛剤のような薬剤による消化性潰瘍は頻度が高く、突然、吐血して発症することがある。また、高齢者では、十二指腸潰瘍が発生する頻度は低い

消化性潰瘍(かいよう)とは、胃や十二指腸の内面が胃酸や消化液で侵食されて、円形やだ円形の傷ができた状態をいう。 消化性潰瘍は、ヘリコバクター・ピロリ感染や、胃や十二指腸の粘膜を衰弱させる薬によって生じることがあり、潰瘍による不快感は生じたり消えたりする傾向がある。

 

 痛み(骨・筋肉・関節)

高齢者の骨折部位の主なものには、大腿骨頸部骨折脊椎圧迫骨折橈骨遠位端骨折上腕骨近位端骨折などがある。(下図参照)
引用:https://www.kansetsu-itai.com/kossetsu/agmo4/agm001.php

 

大腿骨頸部骨折
大腿骨頸部骨折は、転倒により起こることが多く、転倒して立ち上がれないときにはこの骨折を疑う。骨が癒合しにくいので、原則として手術をすることで治療する。寝たきりになる可能性の高い骨折であるため、手術をすることで臥床期間の短縮を目指す。

 

脊椎圧迫骨折
脊椎圧迫骨折は、自分のからだの重みや、転倒、中腰で物を持ち上げたときなどに起こる。症状として腰部の激痛により立ち上がれないことがある。寝たきりの原因になることが多い。

 

橈骨遠位端骨折
橈骨遠位端骨折は、橈骨(前腕の長い2本の骨の1つ)の手首付近での骨折である。手をついて転倒したときに起こる。

 

上腕骨近位端骨折(上腕骨骨折)
転倒して腕から倒れたときに起こる。

 

 

 慢性疼痛

慢性疼痛は、数週間以上の時間をかけて出現してくる足腰や節々の痛みであり、高齢者では主に関節の疼痛が問題になる。原因となる主な疾患は、変形性関節症、関節リウマチ、腰背部脊椎骨の骨粗鬆症である。特に多い症状として、腰痛膝の関節がある。

 

 変形性形性関節症

変形性関節症は、老化のため関節の骨や軟骨がすり減り、関節に変形が生じるために起こる有痛性の疾患である。変形性質関節症、変形性股関節症、肩関節周囲炎(五十肩)などがある。

変形性膝関節症は、中年期以降の女性に多く、年齢とともに急増する。O脚変形を起こしやすく、膝の内側に痛みを生じることが多い。原因は、加齢に加えて、膝に負担かかる重労働やスポーツなどの生活習慣、肥満、膝周囲の筋力低下、筋力のアンバランスが大きく関係し、関節表面にある軟骨の水分が減少して、軟骨自体がすり減ることにより症状を起こす。生活上の留意点は、正座を避ける、適度な運動をする、膝を冷やさない等膝への負担の軽減が最も重要である。

変形性股関節症は、軽度の先天性股関節脱臼が年月を経て股関節の変形に至ったものが多い。

 

 関節リウマチ

関節リウマチは、何らかの自己免疫システムに異常が生じることにより発症するといわれており、関節の中に滑膜炎が生じ、それに伴い関節の破壊が進む。以下のような特徴がある。

・原因不明の難治性、全身性の炎症性疾患である。
多発性の関節の痛み、腫れ、変形、可動域制限を起こす。
・関節のこわばりは朝方が強く、季節や天候に左右される
手足の小さい関節から左右対称に始まる。
・進行するとADL(日常生活動作)がほとんど不可能になる。
3050歳代の女性に多く発症する。
画像引用 http://www.f.kpu-m.ac.jp/k/orthoped/professional_clinic/rheumatism.html

生活上の留意点は以下の通り関節への負担の軽減が重要である。

・安静
・関節をゆっくり動かし、無理には動かさない
・関節を冷やさない
・自助具の使用
・家屋改造など

 

 腰部脊柱管狭窄症

高齢者に多い腰の疾患であり、足の麻痺や排尿・排便障害が起こることもある。歩行中に足の痛みやしびれが起こり歩けなくなるが、立ち止まったり、座ったりすると、足の痛みやしびれが楽になる間欠性跛行が特徴である。
原因は、椎間板や椎間関節、黄色靭帯の加齢・老化肥大によって生じる脊柱管の狭窄(狭くなること)である。生活上の留意点は下のとおりである。
画像引用 https://www.saiseikai.or.jp/medical/disease/spinal_canal_stenosis/

・安静
・正しい姿勢の指導と保持
・手押し車や自転車の利用
・杖の使用
・腰まわりの筋肉を鍛える など

 

 変形性脊椎症

脊椎の老化現象により起こるもので、椎間板が狭くなったり、椎間関節の軟骨が傷んだり薄くなったりする。症状として坐骨神経痛があり、腰部から大腿、下腿にかけての坐骨神経に沿って激痛発作がみられる。

生活上の留意点は以下である。

・ゆっくりとした動作を行う。
・動く前にストレッチングを十分にする
・痛みが出たり強くなったりする姿勢・動作をしない など

 

 

 めまい

■メニエール病
耳鳴りや難聴を伴うめまいで有名。耳鼻科で治療を受ける回転性のめまい疾患の代表格であるが、高齢者では頻度は低い

 

■良性発作性頭位眩暈省
高齢者の回転性のめまいで、頻度の高い原因疾患の1つである。ある決まった頭の位置をとると起こり、時には非回転性のめまいが数秒から数十秒起こる。

 

動揺感を伴うめまいは、脳動脈硬化が進んだ高齢者によくみられる。数か月以上持続する慢性のめまいとして現れ、脳のCTスキャンで小さな梗塞巣がいくつもみとめられることがある。脳梗塞のような脳卒中の発作直後にめまいが出現することもある。

 

脱水による血液の粘性が高まり、血流がとどこおることによりめまいが起こる。

 

立ちくらみや失神を伴うめまいは、降圧剤の過量投与による低血圧、心不全による低血圧や不整脈による血流低下、ADL(特に食事摂取後、排泄後、入浴中)に伴う一過性の低血圧によって出現する。転倒・転落事故や骨折に直接つながるかのせいがあるため、転んでもけがをしないように室内環境を整える

 

 体重減少・食欲不振

■高齢期における食欲不振の原因の1つとしては、社会・家庭環境の変化がある。

低栄養がかなり進行した場合の典型的な症状は、浮腫(むくみ)である。足関節や下腿に出現し、ひどくなると背面や上肢にも広がる。

■体重が1か月で数㎏以上も減少したら何らかの疾患を疑う。高齢前期であれば悪性腫瘍(がん)の可能性がある。高齢後期では食欲低下が単独で現れることも多く、うつ病うつ状態慢性疾患(心不全、呼吸不全、腎不全などの慢性臓器不全)の悪化なども念頭におくべきである。

■食欲不振や体重減少が現れる消化器疾患には、胃潰瘍胆のうがん大腸がんがある。胃潰瘍では、突然、嘔吐したり胃穿孔によってショック状態になったりする場合もある。

 

 

 しびれ

■しびれの原因として最も頻度の高いのは、加齢そのものによる場合である。高齢者における手足の末梢神経の障害の頻度はきわめて高い。手先の器用さが失われたり、細かい動作が難しくなったりするなど、生活の中での不自由さに直結する可能性がある。

頚椎症
頸椎という骨の変形によって頸椎を通る神経の束である頚髄を圧迫して神経障害を引き起こすもので、両手のしびれから始まる。正確には頚椎症性頚髄症という。
画像引用 https://www.med-junseikai.or.jp/tomei/cerebrospinal/about/disease02.html

後縦靭帯骨化症
椎骨の中で脊髄が位置する脊柱管の前方にある後縦靭帯が、何らかの原因により骨化した状態で、両手のしびれや四肢全体に麻痺を起こす疾患である。指定難病である。
画像引用 https://allabout.co.jp/gm/gc/402854/

脳性麻痺アテトーゼ型では、加齢に伴い、頸椎の変形によって、手の痛みやしびれなどを伴うことがある。

※脳性麻痺とは、妊娠期間か新生児期に、様々な原因により生じた非進行性の運動障害のことである。
症状は、運動麻痺運動発達の遅れ、筋緊張の異常、肢位の異常、運動の円滑さの欠如などがみられる。
病型は、痙直型、アテトーゼ型、運動失調型、混合型があります。
アテトーゼ型は、自分の意思に関係なく手足や体が動く不随意運動が起こる。不随意運動は、心理的な要因によって激しくなり、睡眠時には生じないことが特徴である。また、構音障害が多くみられる。

脊柱管狭窄症では、短距離歩行で下肢にしびれが生じることがある。

 

 浮腫(むくみ

全身性浮腫がみられる頻度が高い疾患として、心臓・腎臓・肝臓の機能が低下する原因となる疾患がある(下表)

心臓機能障害心不全 など
腎機能障害ネフローゼ症候群、腎不全 など
肝機能障害肝硬変 など

浮腫の原因の1つは、血管のはたらきの低下である。立ち仕事を長く続けていた人にみられる膝下から足首にかけての浮腫がその典型である。浮腫が出現したときは、下肢の静脈で血栓ができやすく、エコノミークラス症候群や手術後の静脈血栓症などがある。

 

 咳・痰

■高齢期にみられる慢性の咳の原因で最も多いのは、閉塞性換気障害である。病名として慢性気管支炎、または肺気腫のことで、この2つのことを特に区別せず慢性閉塞性肺疾患という。長期間の喫煙によって、気管支の慢性的炎症や肺胞の破壊が起こり、気管支の狭窄と肺の弾性収縮力が失われる。

■今まであまり咳のみられない高齢者に咳が出現した場合は、感染症の可能性がある。長期間、肺の奥で息をひそめていた結核菌が、体力低下に乗じて再び勢いを盛り返す肺結核や、湿気の多い場所に繁殖するレジオネラ菌による肺炎など、注意が必要である。

 

 掻痒感(かゆみ)

掻痒感の原因には、皮膚組織で炎症が起きたり、発疹が現れたりといった皮膚そのものに問題がある場合と、皮膚以外の要因によって皮膚症状が現れる場合とがある。

皮脂欠乏性皮膚炎
高齢者の腰臀部(腰からおしり)や下腿(ひざから下)に好発し、冬に悪化するのが特徴である。皮膚は乾燥し、皮膚の表面には細かい糠(ぬか)のようにフケ状の皮膚が剥がれ落ちた状態がみられる。さらに、下腿の前面には亀甲模様の亀裂やシワがみられ、強いかゆみを伴う場合がある。
かゆみによって皮膚を強く引っ掻いてしまい、二次的に湿疹病変が形成され、皮膚が赤くなったりブツブツができて、時間が経つと色素が沈着して黒ずむこともある。
老化あるいは、そのほかの原因によって皮膚の機能が低下し、皮脂分泌の低下に伴う皮膚の乾燥が生じることが原因である。特に冬には、石鹸の使用を控え、入浴後の保湿を心がけかゆみには抗ヒスタミン薬の内服を行う。また、必要に応じて弱いランクのステロイド外用薬を用いる

 
接触性皮膚炎
異物との接触で刺激を受けるために起こる皮膚組織のかぶれである。高齢者の接触性皮膚炎の原因は、湿布や塗り薬、化粧品、おもうつ使用者のし尿汚染などである。原因を取り除き、ステロイド外用薬で治療する。
 
白癬
真菌(カビ)の一種である白癬菌の感染によっておこる。足白癬は「水虫」、からだにできると「タムシ」、トウヒにできると「しらくも」などと呼ばれる。

疥癬
疥癬虫(ヒゼンダニ)が病原体である。指間腋窩などに小丘疹がみられ、夜間の激しいかゆみが特徴である。手関節や指間には疥癬トンネルといわれる灰白色の線が見られる。近年、介護を要する寝たきり高齢者の増加により、院内や介護施設での集団感染や、介護者への感染の拡大が問題となっている。

内部疾患によるかゆみ
掻痒感の原因は皮膚の他に、腎不全肝疾患胆道疾患糖尿病等の内部疾患によるものと薬剤による薬疹がある。

 便秘

高齢者の便秘の原因は、腸の病気によるもの(器質性便秘)よりも、腸の動きが悪いものや排便のタイミング、プライバシーのなさなど環境によるもの(機能性便秘)が大半を占める。過去に受けた腹部の手術に関連している場合や服用している薬剤の影響による場合もある(薬剤性便秘
 
 
 

 下痢

下痢の原因としては、ウイルス性のものと細菌性のものがある。程度の差はあるが、嘔吐または吐き気、発熱、食欲不振を伴い、下痢症状だけがみられることはまれである。
ノロウイルスロタウイルスによる下痢症では、ウイルスに強力な感染力があるため、消毒を徹底するとともに、医療機関への受信を要する。
細菌性の下痢症のなかで対応が難しいものとして、通常の抗生物質の効きにくい薬剤耐性菌による下痢症がある。代表的なMRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)のほかにも何種類もの薬剤耐性菌が知られており、抗生物質治療を受けてきた長期入院歴のある高齢者に多くみられる。
感染症以外による下痢症としては、便秘によるものがある。下部結腸あたりに排出されない便が宿便となってあるため、排泄される便は消化不良の下痢であったり、便汁が排泄されたりする。また、下剤の服用量がうまく調節できず、下痢便になることもある。
 
※宿便:便秘により腸内に長く滞留している糞便のことである。 必要な場合には治療として浣腸などが行われる。 滞留便(たいりゅうべん)とも呼ばれることがある。
 
 
 

 誤嚥

■食事中に咳き込んだりむせたりする高齢者では、誤嚥の危険性があるため、口腔ケアを行うことや飲み込みやすいように工夫された食材の調理が必要である。
誤嚥が原因で起こる肺炎を誤嚥性肺炎といい、口腔内容物が気道に入り、細菌感染などにょり炎症が生じる。予防法として口腔ケア、摂食時および食後の体位、食事の工夫などが重要である。
 
 

 生活習慣病

脳血管障害
脳血管障害は、がん、心疾患と並ぶ三大生活習慣病の1つである。脳血管障害には、頭蓋内出血(脳出血・くも膜下出血)脳梗塞(脳血栓・脳塞栓)一過性脳虚血発作等がある。
 
脳出血
加齢や高血圧などによりもろくなった脳血管が急に破れたときに起こる病気である。活動中に発症することが多い。意識障害が多く認められ、急速に昏睡に陥ることもある。

くも膜下出血
脳動脈瘤の破裂で起こり、激烈な頭痛・嘔気・嘔吐、一過性の意識障害がある。死亡率が高い。

 
脳血栓
脳の動脈硬化が進行すると、血管が狭くなる。 すると血液がスムーズに流れなくなり停滞するため固まりやすくなる。 そこで出来た血栓が脳内の動脈をふさぎ、そこから先の脳組織に血液が届かなくなる状態です。休息時に起こることが多く、徐々に症状が進行する。
 
脳塞栓
不整脈、心臓弁膜症、心筋梗塞などにより、局所に血栓(血液のかたまり)ができ、それが脳まで達して血管をふさいでしまった状態で、そこから先の脳組織に血液が届かなくなるために、突然神経症状が起こる。
 
一過性脳虚血発作
血栓が詰まることなどで生じるので、症状は脳梗塞と同様であるが、一度現れた症状が消えるのが特徴である。発作を繰り返す場合は脳梗塞を発症しやすい
 
 
■脳梗塞の発症頻度が増加している。その理由に栄養状態よくなったことがある。糖尿病脂質異常症の患者が著しく増加し、動脈硬化から脳梗塞になる症例が増加している。
脳血管障害の危険因子として、高血圧、糖尿病、脂質異常症、喫煙がある。これらの治療により、脳血管障害を予防することができる。また、脳塞栓では、心臓にできた血栓を溶かす薬を予防的に使う。
 
脂質異常症(高脂血症)
血液中のコレステロールや中性脂肪などの脂質が異常値を示す病気である。自覚症状がほとんどなく、放置すると血管の壁に血液中のコレステロールが付着して動脈硬化が進行し、心筋梗塞脳梗塞などを起こしやすくなる。
 
 

 高血圧

高血圧は、WHO(世界保健機関)や日本高血圧学会のガイドラインで外来随時血圧が収縮期血圧(最高血圧)140㎜Hg / 拡張期血圧(最低血圧)90㎜Hg以上と定義されている。高血圧は脳出血や脳梗塞の原因となるため、食事療法や降圧薬の投与などの治療を行う。

老人性高血圧
老人性高血圧は、収縮期血圧は高いが拡張期血圧は高くないといった収縮期高血圧症が多い。加齢による高血圧は、原因を明らかにできないものが多い。

高血圧に対する非薬物療法には、食塩(ナトリウム)摂取の制限カリウム(K)を多く含む野菜の摂取と脂肪摂取の制限、適度な運動、肥満者の減量などがある。非薬物療法で適正な降圧が得られない場合は薬物療法が行われるが、作用が緩やかで副作用が少なく患者の条件に適した薬剤を用いる。降圧剤として、カルシム拮抗剤がある。

 

 糖尿病

糖尿病とは、さまざまな原因によるインスリンの分泌不足、またはインスリンの作用が十分に発揮されないために、高血糖が持続することを主因とする疾患である。
初期には自覚症状のないことが多い。高血糖による症状としては、口渇、多飲、多尿、夜間頻尿、倦怠感、体重減少などがある。また、糖尿病の患者は化膿を起こしやすく、皮膚感染症がよくみられる。
糖尿病は、中高年に多く、食事や運動などの生活習慣が関係する2型糖尿病と、若い人に多く、生活習慣とは関係せず、インスリンの分泌がなくなる1型糖尿病がある。

1型糖尿病
主に自己免疫によっておこる病気である。 自分の体のリンパ球があやまって内乱を起こし、自分自身のインスリン工場、膵臓にある膵島β細胞、の大部分を破壊してしまうことで発病します。 生活習慣病でも、先天性の病気でもありませんし、遺伝して同じ家系の中で何人も発病することもまれである。発症が急激で進行が速く、インスリン注射を必要とする。

2型糖尿病
食べすぎ、運動不足といった生活習慣が主な原因となる病気である。中年以降に発症することが多く、進行は遅く、肥満を伴うものが多い。膵臓でのインスリン生産能力は保持されているので、食事療法、運動療法で治療可能なものも多い。
 
 
糖尿病三大合併症(網膜症・腎症・神経障害)
網膜症では眼底出血により失明することもある。腎症では浮腫やたんぱく尿の症状がみられ、病状が進行し腎機能が低下すると透析が必要となる。神経障害ではしびれや自律神経障害の症状がみられ、狭心症の発作や足趾壊疽を生じて切断に至ることがある。
 
高齢者の糖尿病
口渇、多尿、全身倦怠感などの症状が出にくい。また、低血糖時に冷汗、動悸、手の震えなどの典型的な症状が生じることは少なく、ふらふら感、めまい、目がかすむなどの症状が出ることもある。

糖尿病の治療
食事療法運動療法薬物療法がある。食事療法運動療法で改善しない場合は、薬物療法が行われる。治療中に注意するものに低血糖症状(冷汗、動悸、手足のふるえ、昏睡)があり、その場合、糖分を摂取する。

 

 心房細動(不整脈)

心房細動は加齢とともに増加し、男性に多い。高血圧などの心疾患があると発生しやすく、頻脈になることが多い不整脈の状態である。心臓に血栓ができやすく、血栓が心臓壁からはがれると動脈で運ばれ、脳の血管に詰まって脳塞栓となる。
 

 心疾患

虚血性心疾患
虚血性心疾患とは、心筋への血液供給を行う冠状動脈の狭窄や閉塞による冠血液量の不足、もしくは停止による病態をいう。数分以内の一過性の心筋虚血で、心筋が壊死を起こしていない狭心症と、30分以上の虚血の結果、心筋が壊死に陥る心筋梗塞に分けられる。

狭心症
胸痛・腹部圧迫感、締め付けられるような痛み等の症状がある。運動などの労作によって起こる労作性狭心症と安静時に起こる安静狭心症がある。狭心症の危険因子として虚血性心疾患の家族歴や既往歴のほかに、喫煙、脂質異常症、高血圧、糖尿病、肥満があげられる。狭心症の一般療法は、これらの危険因子の除去ないしコントロールである。
労作性狭心症の発作は、ニトログリセリンに舌下投与で数分以内に消失する。安静狭心症の大部分は、主に夜間や早朝に胸痛が起こり、冠状動脈に狭窄を認めないが、心筋梗塞に移行しやすい不安定狭心症の場合は入院、安静が必要である。
 
急性心筋梗塞
安静やニトログリセリンの舌下投与でも軽快しない突発的な30分以上持続する胸痛があり、不整脈やショック等のため死亡率が高い。胸痛にはモルヒネが用いられる。治療法の1つに冠状動脈バイパス術がある。高齢者では、痛みを伴わない無痛性心筋梗塞も少なくない。
 
 

 目の病気

白内障
水晶体が濁った状態のことを白内障という。最も多いのは加齢によるものであり、程度の差はあるが70歳を過ぎるとほぼ全員にみられる。霧視(かすみ)や羞明(まぶしく感じること)、物が二重、三重に見えるなどの症状があり、点眼薬・内服薬での治療を行う。日常生活に支障をきたすようになれば手術を行う。

緑内障
緑内障は、何らかの原因で視神経が障害され、視野が狭くなる。眼圧の上昇がその原因の1つとされているが、眼圧の上昇を伴わないものも多い。自覚症状はほとんどないが、急性の緑内障発作では目の痛み、頭痛、吐き気などの激しい症状を伴い、進行すると失明することもある。治療法は点眼両方、レーザー治療(光線力学的療法)、手術がある。

 
■加齢黄斑変性症
加齢により黄斑部に萎縮や変性(傷んでしまうこと)が起こる病気が加齢黄斑変性症であり、高齢者の失明原因の1つである。主な症状には変視症(歪んで見えること)、中心暗点(見ようとするものの中心部が見えないこと)がある。治療によって視力が星状に改善することはない。
引用:http://www.kareiouhan.com/about/kind.html
 
 

 腎・泌尿器の病気

尿路感染症女性に多く、尿路組織内に細菌などが侵入したために起こる炎症反応のことであり、膀胱炎腎盂腎炎がその代表的な疾患である。
 
■急性膀胱炎
原因となる病気が特になく、大腸菌などの細菌が尿道から侵入し感染することでおこります。膀胱炎の大半で、若い女性がかかる膀胱炎はほとんどがこのタイプである。

~急性膀胱炎の3大症状~
●排尿痛:排尿時に差し込むような痛みが生じ、排尿の終わりに特に痛みが強くなります。

●頻尿:排尿回数が増え、30分~1時間ごとにトイレに行きたくなることもあります。

●尿の濁り:細菌と戦うために集まった白血球や炎症部分の分泌液やはがれた膀胱の粘膜が混入するために、尿が濁ります。

そのほか、残尿感、血尿などが現れることもあります。発熱がある場合には、腎盂腎炎の可能性があります。

 
 
慢性膀胱炎
慢性膀胱炎は、膀胱や尿道に基礎疾患による残尿があったり、導尿用カテーテルの留置や膀胱結石、がんや治療薬による体力低下・免疫力低下、糖尿病や妊娠あるいは膀胱腫瘍などの合併が原因で起こる。
 
■急性腎盂腎炎
急性腎盂腎炎は、腎盂上皮に付着した病原体が、腎盂と腎実質をおかす炎症である。突然に悪寒戦慄(寒気と震え)を訴え、体温が38~40℃に急上昇し、片側背面のCVA(肋骨脊柱角)領域に自発痛や圧痛を生じ、排尿痛、排尿時のしぶり、頻尿、尿意切迫感などの膀胱刺激症状を認める。
 
 

 脳・神経系疾患

パーキンソン病
パーキンソン病は、50~60歳で発症するものが多い。以下のような四大特徴がある。
筋強剛(筋固縮)では、仮面様顔貌(※)がみられる。
無動(動作緩慢)動作の鈍さ
振戦安静時の両手の震え)
姿勢反射障害(※)として、前かがみの姿勢、小刻み歩行、突進減少、すくみ足、転倒しやすくなるなどの症状がみられる。

仮面様顔貌
 顔の筋肉が固縮する(こわばる)ことによって、表情が乏しくなる

姿勢反射障害
 バランスがとりづらくなる症状がみられる。

 

 消化器系疾患

胃・十二指腸潰瘍
胃・十二指腸潰瘍は、胃液の消化作用による消化性潰瘍である。胃酸(塩酸)が胃壁や十二指腸壁を消化し、粘膜組織や筋層などを傷つけることによって生じる。近年、ヘリコバクター・ピロリ菌の感染関与が注目されている。

ウイルス肝炎
ウイルス肝炎には、ウイルス感染後に生じる急性肝炎と、ウイルス肝炎が持続することによる慢性肝炎がある。急性肝炎の原因となるウイルスは、日本ではA型、B型、C型がほとんどである。高齢者では、A型肝炎やB型肝炎の発生頻度は高くない。C型肝炎は、手術などで輸血の機会が増すため、高齢者でも多く認められる。
B型肝炎ウイルスの保菌者(キャリア)の多くは30歳頃までに発症するため、高齢者の慢性肝炎はほとんどC型と考えることができる。20~30年以上を経て、肝硬変や肝がんをは称する可能性がある。日本における肝硬変の原因としては、C型肝炎が最も多い。

急性肝炎の分類

 A型肝炎B型肝炎C型肝炎
感染経路経口血液血液
経過慢性化しないまれに慢性化する多くは慢性化する

 

 

 

発達と老化の理解の重要ポイント暗記

■国際連合のWHO(世界保健機関)の定義では、①  歳以上を高齢者とし、②    歳までを前期高齢者③  歳以上を④    85歳以上を⑤    という。

解答と解説
65 ②65~74 ③75 後期高齢者 ⑤末期高齢者

■年齢を理由に個人や集団を不利に扱ったり差別することを何というか。

解答と解説
エイジズム

■中年期以降の社会的接触は減少するものもあるが、肯定的な感情経験を起こしやすい接触が選択され、否定的な感情を伴う接触は避けられるといった個人差による選択性があるという考え方を何というか。

解答と解説
社会情動的選択理論

■次の文章の空欄を埋めよ。
老化に上手く適応した幸せな生き方を、①      と呼ぶ。その構成要素は、長寿であること、生活の質が高いこと、社会貢献をしていること、とされており、身体的健康、精神的健康、社会的機能や生産性、②   幸福感などが指標となる。

解答と解説
サクセスフルエイジング 主観的な

■次の文章の空欄を埋めよ。
①      とは、高齢者であっても生産的、創造的な生き方をするべきであるという考え方であり、生産的な活動には②    (自分で自分の健康を管理すること)が含まれる。

解答と解説
アンチエイジング ②セルフケア

■ある機能(例えば歩行)についての最大能力(全力疾走)と平常の生命活動(歩行)を営むのに必要な能力との差を何というか。

解答と解説
予備力

■空欄を埋めよ。
筋肉の老化は外観上、筋肉のやせとしてみられ、筋肉量の減少は       の方が顕著である。

解答と解説
上肢よりも下肢

■感覚の加齢変化に関する次の文章の空欄を埋めよ。
視覚では①    ・色彩明度の低い色が識別しにくくなり、聴覚では②   から感度が低下する。

解答と解説
寒色系統 ②高音域

■記憶に関する次の文章の空欄を埋めよ。

記憶における最初の段階は、見たもの、聞いたものなど知覚したイメージが感覚器に入ってくる刺激情報で、①    と呼ばれる。刺激情報は1秒以内に脳の中に取り込まれ、言葉、数字、図形などに符号化され②    に転送される。常に内容が入れ替わっていくような短期記憶は、反復することによって③    に転送される。

★短期記憶と作業記憶(ワーキングメモリ―)
4629882といった数字を単に覚えるのは②    である。
37+36-15=○○のような計算では【37+36=73】を頭の中で保持する。そして、73から15を引くという処理も加わるのが④     である。

解答と解説
感覚記憶 ②短期記憶 ③長期記憶 ④作業記憶(ワーキングメモリ―)

■表の空欄を埋めよ。

長期記憶
陳述記憶(言葉で説明できる記憶)

種類

特徴

①    

自分に起こった出来事の記憶。特定の期間と場所に結びつく

昨日の夕飯はカレーだ。

②    

一般的な知識についての記憶

・この花は桜だ。

・1+1=2

非陳述記憶(言葉で説明できない記憶)

種類

特徴

③    

やり方・技能など、体で覚えた記憶

自転車の乗り方

④    

一度見聞きしたことが、その後の経験に無意識に影響する記憶

日常の何気ない動作・行動、思い込み

解答と解説
エピソード記憶 ②意味記憶 ③手続き記憶 ④プライミング記憶

■次の記憶を加齢の影響を受けやすいものと、受けにくいものい分けよ。
感覚記憶、手続き記憶、意味記憶、エピソード記憶、短期記憶、作業記憶

解答と解説
加齢の影響を受けやすい:
エピソード記憶、作業記憶
※青春時代の思い出のような古いエピソードは記憶に残りやすい
加齢の影響が少ない:
短期記憶、意味記憶、手続き記憶

■知能に関する次の文章の空欄を埋めよ。

知能の加齢変化として、新しいことを学習したり、新しい環境に適応したりする①     には低下が認められるが、経験と強く関係する②    は高齢期でも比較的遅くまで維持される。

高齢者の知能検査には、ウェクスラー式成人知能検査・第3版(WAIS-Ⅲ)が最もよく使われる。WAIS‐Ⅲの対象年齢は③ 歳から④ 歳までで、会話で行われる⑤     (一般常識や語彙力、計算力などで測定される)によって結晶性知能(結晶性IQ)、道具を使う⑥     (図形処理の構成能力、数唱、符号を書き写す作業などで測定される)によって流動性知能(流動性IQ)全体としての知能(全検査IQ)が知能偏差値として測定される。

加齢以外にも、高齢者の知的能力に影響を及ぼす要因は、身体的要因、心因的要因、社会的文化的要因などがある。加齢者自体による変化とそうでないものは⑦    考えなければならない。

解答と解説
流動性知能 ②結晶性知能 ③16 ④89 ⑤言語性検査 ⑥動作性検査
区別して

■ライチャードが述べた、定年退職後の男性高齢者についての5つの人格特性を答えよ。

解答と解説
円熟型、安楽椅子(ロッキングチェアー型)、防衛型(装甲型)、外罰型(憤慨型)、内罰型(自責型)

■次の文章の空欄を埋めよ。
老年期うつ病の特徴には、①     や精神的要因が発病の契機となりやすい、青年期のうつ病に比べて、慢性化しやすく、再発しやすい、若年者と比べ抑うつ気分が②  ③   な症状(図樹幹、腰痛、肩こりなど)の訴えが強いため、うつ状態がみえにくくなること(仮面うつ病)もある。 などがある。
老年期うつ病では、の疾患やパーキンソン病、糖尿病などの身体疾患、薬物が原因で生じるものも多い。

解答と解説
環境の変化 ②軽い ③身体的

■次の文章の空欄を埋めよ。

高齢者の疾患の特徴
・複数疾患の①     
・症状が②    で、現れ方が教科書通りではない。
・症状が長引き、③   することが多い。
・寝たきり状態につながることが多い。
・身体機能は個別性が高く、各種の検査成績の④      
・身体疾患にうつ症状等の精神・神経症状が伴ったり、途中から加わったりすることが多い。
・薬剤の反応性が若年者とは異なり、⑤      
・疾患の予後が、医学・生物学的な面とともに、⑥      な面によって支配されやすい。

解答と解説
合併が多い 非定型的 ③慢性化 ④個人差が大きい ⑤副作用が出やすい ⑥環境・社会的

■次の文章の空欄を埋めよ。
高齢者では、消化性潰瘍による腹痛はあまり強く現れない。一方、手術などのストレスや鎮痛剤のような薬剤による消化性潰瘍は頻度が①  、突然、吐血して発症することがある。また、高齢者では、十二指腸潰瘍が発生する頻度は②  

解答と解説
高く ②低い

■次の文章の空欄を埋めよ。
大腿骨頸部骨折は、①  により起こることが多く、①  して立ち上がれないときにはこの骨折を疑う。骨が癒合しにくいので、原則として②     ことで治療する。寝たきりになる可能性の高い骨折であるため、②     ことで臥床期間の短縮を目指す。

解答と解説
転倒 ②手術をする

■次の文章の空欄を埋めよ。
関節リウマチは、何らかの自己免疫システムに異常が生じることにより発症するといわれており、関節の中に滑膜炎が生じ、それに伴い関節の破壊が進む。以下のような特徴がある。

・原因不明の難治性、①   の炎症性疾患である。
②   の関節の痛み、腫れ、変形、可動域制限を起こす。
・関節のこわばりは③  が強く、季節や天候に左右される
手足の小さい関節から左右対称に始まる。
・進行するとADL(日常生活動作)がほとんど不可能になる。
④    歳代の⑤ に多く発症する。

生活上の留意点は関節への負担の軽減が重要である。

解答と解説
全身性 ②多発性 ③朝方 ④30~50 ⑤女性

■腰部脊柱管狭窄症の特徴で、歩行中に足の痛みやしびれが起こり歩けなくなるが、立ち止まったり、座ったりすると、足の痛みやしびれが楽になることを何というか。

解答と解説
間欠性跛行

■高齢者のめまいの原因として、メニエール病と良性発作性頭位眩暈症のどちらが多いか。

解答と解説
良性発作性頭位眩暈症

■次の文章の空欄を埋めよ。
掻痒感の原因は皮膚の他に、①   ②   ③    ④   等の内部疾患によるものと薬剤による薬疹がある。

解答と解説
順不同 腎不全、肝疾患、胆道疾患、糖尿病

■次の文章の空欄を埋めよ。
脳血管障害は、がん、心疾患と並ぶ三大生活習慣病の1つである。脳血管障害には、頭蓋内出血(①   ②    脳梗塞(③   ④   ⑤      等がある。

解答と解説
脳出血 ②くも膜下出血 ③脳血栓 ④脳塞栓 ⑤一過性脳虚血発作

■次の文章の空欄を埋めよ。
老人性高血圧は、収縮期血圧は高いが拡張期血圧は高くないといった①      が多い。加齢による高血圧は、②        ものが多い。

解答と解説
収縮期高血圧症 ②原因を明らかにできない

■日本高血圧学会のガイドラインで、それ以上が高血圧とされる、収縮期血圧値 / 拡張期血圧値を答えよ。

解答と解説
140/90

■糖尿病の三大合併症を答えよ。

解答と解説
網膜症、腎症、神経障害

■次の文章の空欄を埋めよ。
高齢者の糖尿病
口渇、多尿、全身倦怠感などの症状が①   。また、低血糖時に冷汗、動悸、手の震えなどの典型的な症状が生じることは少なく、ふらふら感、めまい、目がかすむなどの症状が出ることもある。
糖尿病の治療
②    ③    ④    がある。②    ③    で改善しない場合は、④    が行われる。治療中に注意するものに⑤     (冷汗、動悸、手足のふるえ、昏睡)があり、その場合、糖分を摂取する。

解答と解説
①出にくい ②食事療法 ③運動療法 ④薬物療法 ⑤低血糖症状

■次の文章の空欄を埋めよ。
心房細動(不整脈)は加齢とともに増加し、①  に多い。②   などの心疾患があると発生しやすく、③  になることが多い不整脈の状態である。心臓に血栓ができやすく、血栓が心臓壁からはがれると動脈で運ばれ、脳の血管に詰まって④   となる。

解答と解説
①男性 ②高血圧 ③頻脈 ④脳塞栓

■次の文章の空欄を埋めよ。
急性心筋梗塞とは
安静やニトログリセリンの舌下投与でも軽快しない突発的な30分以上持続する胸痛があり、不整脈やショック等のため死亡率が高い。胸痛にはモルヒネが用いられる。治療法の1つに冠状動脈バイパス術がある。高齢者では、痛みを伴わない      も少なくない。

解答と解説
無痛性心筋梗塞

■胃粘膜は、強力な酸である胃酸に覆われているため、従来は、細菌も存在できないと考えられていました。しかし、最近の研究により、胃の中でも存在できる最近がいることがわかった。胃・十二指腸潰瘍の炎症にかかわっていると考えられているこの菌を何というか。

解答と解説
ヘリコバクター・ピロリ菌

■ウイルス肝炎に関する次の文章の空欄を埋めよ。
ウイルス肝炎には、ウイルス感染後に生じる①   と、ウイルス肝炎が持続することによる②   がある。急性肝炎の原因となるウイルスは、日本ではA型、B型、C型がほとんどである。高齢者では、A型肝炎やB型肝炎の発生頻度は高くない。C型肝炎は、手術などで輸血の機会が増すため、高齢者でも多く認められる。③ 肝炎ウイルスの保菌者(キャリア)の多くは30歳頃までに発症するため、高齢者の慢性肝炎はほとんど④ と考えることができる。20~30年以上を経て、肝硬変や肝がんをは称する可能性がある。日本における肝硬変の原因としては、④ 肝炎が最も多い。

解答と解説
①急性肝炎 ②慢性肝炎 ③B型 ④C型

■次の急性肝炎の分類表の空欄を埋めよ。

 A型肝炎B型肝炎C型肝炎
感染経路①    血液②    
経過③      まれに慢性化する④      
解答と解説
①経口 ②血液 ③慢性化しない ④多くは慢性化する

 

■脱水症状に関する次の文章の空欄を埋めよ。

「脱水」になると、自覚症状としては口の渇きや体のだるさ、立ちくらみなどを訴えることが多いです。皮膚や口唇、舌の①  、皮膚の②  低下、微熱などが起こります。そのほかに食欲低下、脱力、③    ④    ⑤   なども出現しやすいです。
しかし実は、⑥         、という方も少なくありません。軽度の脱水では症状が明らかになりにくいのも高齢者の特徴です。

解答と解説
①乾燥 ②弾力性 ③意識障害 ④血圧低下 ⑤頻脈 ⑥脱水に伴う症状がない

 

■急性膀胱炎の三大症状を答えよ。

解答と解説
排尿痛・頻尿・尿の濁り

 

悪寒戦慄(寒気と震え)を訴え、体温が38~40℃に急上昇し、排尿痛や頻尿などの膀胱刺激症状がある場合、可能性の高い病名を答えよ。

解答と解説
急性腎盂腎炎
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