■介護福祉士の業であって、医師の指示の下に行われる喀痰吸引等を規定した法律として、正しいものを1つ選びなさい。(第29回本試験)

1.社会福祉士及び介護福祉士法
2.社会福祉法
3.介護保険法
4.医師法
5.保健師助産師看護師法

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答え 1
2011年(平成23年)社会福祉士及び介護福祉士法の改正により、第2条第2項に「略(喀痰吸引等その他その者が日常生活を営むのに必要な行為であって、医師の指示の下に行われるもの)」が加えられた。

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■Hさん(90 歳,男性)は,介護老人福祉施設に入所中である。呼吸困難はない。ある日,Hさんがベッドに臥床しているときに,痰が口腔内にたまってきたので,介護福祉士は医師の指示どおりに痰の吸引を行うことにした。
このときのHさんの姿勢として,最も適切なものを1 つ選びなさい。(第29回本試験)

1.頭部を肺よりも低くした姿勢
2.仰臥位で顎を引いた姿勢
3.腹臥位で頭部を横にした姿勢
4.ベッドに腰かけた姿勢
5.上半身を10~30 度挙上した姿勢

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答え 5
2.仰臥位で顎を引いた姿勢では、気道の確保が難しく、痰の吸引を行いにくいため、粘膜を傷つけ出血させてしまう可能性がある。
3.腹臥位で頭部を横にした姿勢は、嘔気・嘔吐時に取る姿勢である。
4.自力で排痰を試みる場合はベッドに腰かけた姿勢でよいが、吸引をする場合は、上半身を10~30度挙上した方が吸引しやすい。

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■介護福祉士が鼻腔内の吸引を行うときに,吸引チューブを挿入できる範囲の限度として,正しいものを1 つ選びなさい。(第29回本試験)

1.A
2.B
3.C
4.D
5.E

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答え 1
介護職の鼻腔内吸引の条件は、咽頭の手前までの部位である。

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■経管栄養に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。(第29回本試験)

1.栄養剤の栄養素は、胃から吸収される。
2.栄養剤の注入速度が速いと、下痢を起こすことがある。
3.経管栄養によって、口腔内(こうくうない)の細菌は減少する。
4.経管栄養で、誤嚥(ごえん)を起こすことはない。
5.食道への栄養剤の逆流が生じることはない。

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答え 2
1.消化され、小腸吸収される。
3.経管栄養によって、口から食事をとらないことにより、唾液を分泌する機会が減る。分泌量も減ることから自浄作用低下してしまうため、口腔内の細菌が繁殖しやすい
4,5.経管栄養時や注入後の体位により、食道への栄養剤の逆流が生じ誤嚥を起こしやすい。

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■経鼻経管栄養を行っている利用者に対して、栄養剤を流す前に経鼻経管栄養のチューブの確認をすると、固定テープがはずれて、鼻腔(びくう)の入口付近でチューブが10cm抜けていた。(第29回本試験)
このときの介護福祉士の対応として、適切なものを1つ選びなさい。

1.抜けた部分を元に戻す。
2.チューブを鼻から抜く
3.胃内に挿入されているかどうかを、気泡音で確認する。
4.そのまま注入を開始する。
5.注入は行わずに、看護職に状況を報告する。

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答え 5
1.すぐに看護職に連絡し、対応をお願いする。10cm抜けていることを確認した際に、経鼻胃管を元に戻さずに、むせ込みや嘔気・嘔吐はないか、口腔内に経鼻胃管がループ状に抜け出ていないか観察した内容を伝える。
2.介護職には経鼻胃管の取り扱いはできないため、すぐに看護職に連絡し、対応をお願いする。
3.経鼻胃管が正しく胃内に挿入されているかどうか確認するのは、医師か看護師である。
4.誤嚥を誘発させることになり危険である。10cm抜けている状態で、栄養剤の注入を開始してしまうことは、経鼻胃管の先が胃内ではなく、気管内または気管の入口付近まで抜け出ている可能性がある。

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■医療行為としての喀痰吸引等を行うための指示書に関する次の記述のうち、 正しいものを1つ選びなさい。(第30回本試験)

1.医師が作成する。
2.介護支援専門員(ケアマネジャー)が作成する。
3.看護師が作成する。
4.有効期限は3年である。
5.指示内容の実施は、介護福祉士に限定される。

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答え 1
4.有効期限は6か月とされている。
5.介護福祉士のほか、「喀痰吸引等研修」を修了し、都道府県知事に認定された介護職員等も実施することができる。

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■パルスオキシメータでの測定に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。(第30回本試験)

1.呼吸回数を測定できる。
2.体温を測定できる。
3.静脈血の酸素飽和度を反映している。
4.末梢の血液循環が悪くても正確な値が出る。
5.健康な人の基準値は95~100%である。

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答え 5
1,2,3.パルスオキシメータは、動脈血酸素飽和度を反映している。
4.測定部の冷感や血行が十分にない状態や爪のマニキュアなどで測定部が遮断される、測定時の体動などがある場合は、正確な数値が出ない。

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■喀痰吸引を必要とする利用者に対する生活支援として、適切なものを1つ選びなさい。(第30回本試験)

1.口腔内の乾燥を保つ。
2.室内の空気を清浄に保つ。
3.室内の湿度を30%以下に保つ。
4.水分摂取を控える。
5.仰臥位から側臥位への体位変換を控える。

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答え 2
1.乾燥を防ぐことが大切である。
2.喀痰吸引を必要とする人は、空気中の塵や埃、細菌やウイルスなどの異物を吸い込んだときに、体外に排出する力が弱いため、空気を正常に保つことは大切である。
3.湿度が低くなることで痰の粘性が増し、気道に停滞しやすく排出しにくくなる。スムーズな喀痰吸引を行うために、40~60%の適度な湿度が必要となる。
4.痰は湿度と同様、体内の水分量とも連動している。水分量が低下すると痰は粘性を増す。そのため、適度な水分補給を行い、体内の水分量のバランスをとることが大切である。
5.仰臥位では、重力により背側に痰がたまり、排出しにくい状態となる。そのため、体位を変えることで痰を移動させ、出しやすくする。

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■介護福祉士が喀痰吸引を指示に従って実施したが、1回の吸引で痰が取り切れなかった。再度、吸引を行うときの対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。(第30回本試験)

1.呼吸が落ち着いたことを確認する。
2.吸引時間を延長する。
3.吸引圧を高くする。
4.太い吸引チューブに変更する。
5.痰がたまっていそうな部位にしばらく吸引チューブをとどめる。

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答え 1
2,3,4 吸引時間、吸引圧、チューブの太さは医師が決定する。介護職が勝手に変更することはできない。
5.吸引チューブをとどめておくと、粘膜への吸い付きが起こり、粘膜の損傷や出血の原因となる。

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■Aさん(85歳)は、胃ろうを造設している。介護福祉士は、栄養剤を注入する前にAさんの排尿を促して、排尿があったのを確認した後に注入を開始した。注入する栄養剤は体温に近い温度で用意して、注入中の体位は角度10度の仰臥位で行った。栄養剤の量と注入の速度は、指示のとおりに行った。注入中に、Aさんが嘔吐した。
嘔吐の原因として、最も可能性の高いものを1つ選びなさい。(第30回本試験)

1.注入前の排尿
2.栄養剤の温度
3.注入中の体位
4.栄養剤の量
5.注入の速度

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答え 3
Aさんの注入中の体位が角度10度の仰臥位であることが、嘔吐の原因と考えられる。仰臥位に近い状態で注入すると、消化する方向に逆らい栄養剤が逆流し、嘔吐する危険性がある。注入は上半身を挙げた半座位(30度~45度挙上)や座位で行うことが望ましい。

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■次のうち、スタンダードプリコーション(standard precautions:標準予防策)において、感染する危険のあるものとして取り扱う対象を1つ選びなさい。(第31回本試験)

1.汗
2.唾液
3.経管栄養剤
4.傷のない皮膚
5.未使用の吸引チューブ

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答え 2
排泄物の一種である汗は汗腺から分泌されますが皮膚の表面に分布されているため、感染源にはなりくいと考えられている。
感染のリスクがあるもの、感染する可能性があるものとして、①血液、②体液・分泌物(汗を除く)、嘔吐物、排せつ物③傷害のある皮膚④粘膜があげられる。

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■喀痰吸引の実施が必要と判断された利用者に対して、喀痰吸引を行うことに関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。(第31回本試験)

1.日中は、1時間おきに吸引を行う。
2.食後の吸引は避ける。
3.入浴時は、その前後に吸引を行う。
4.就寝後は吸引を控える。
5.仰臥位を2時間保ってから行う。

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答え 3
1.吸引は侵襲性の高い手技で、低酸素血症、気管支損傷や無気肺などの合併症を起こすこともある。利用者に大きな苦痛を与える処置であるため、不必要な吸引は避けるべきで、アセスメントのない定期的な吸引は適切とはいえない。
ただし、長時間吸引しないことによって、分泌物が貯留して気道が閉塞したり、低酸素状態、換気量の低下、呼吸苦などを生じさせてはいけない。
ルーチン業務として行うのではなく、きちんとアセスメントした上で必要であると判断された場合に、吸引を実施する。
2.食後は痰が増加するので、吸引を行う必要がでてくる。ただし、食後”すぐ”に吸引を行うと嘔吐から誤嚥を起こすなどのリスクが有るため、時間をおく必要がある。
3.入浴後は痰が増加する可能性があり、その前後で痰を吸引しておくことは適切である。
4.就寝時でも痰によって気道閉塞が起きてしまう可能性がある場合は吸引しなければならない。
5.仰臥位を2時間保つ意味がない。

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■気管切開をして人工呼吸器を使用している人の喀痰吸引に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。(第31回本試験)

1.気管カニューレを抜いて、吸引を行う。
2.頚部を前屈した姿勢にして、吸引を行う。
3.1回の吸引時間は、20秒~30秒とする。
4.吸引チューブの挿入の深さは、気管分岐部の手前までである。
5.吸引を終了した後は、人工呼吸器の作動状況を確認する。

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答え 5
2.気管カニューレは喉に設置されているので、前屈すると吸引しにくくなる。
3.できる限り短時間10 ~ 15 秒以内)で行う。吸引時間が長いほど、SpOは大きく低下して回復も遅く、気道粘膜損傷や無気肺のリスクも高まる。
4.咽頭の手前までである。
5.吸引終了後は、呼吸が正常にできているか確認する事が大切である。人工呼吸器は本人の生命にかかわる危機になるため動作しているか必ず確認しなければならない。

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■胃ろうによる経管栄養の実施手順として、栄養剤を利用者のところに運んだ後の最初の行為として、最も適切なものを1つ選びなさい。(第31回本試験)

1.体位の確認
2.物品の劣化状況の確認
3.栄養剤の指示内容の確認
4.本人であることの確認
5.経管栄養チューブの固定状況の確認

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答え 4
栄養剤には種類があるため、まずは本人のものであることを確認する必要がある。
2,3 物品を準備している時に確認すべきである。
1,5 経管栄養の利用者の状態観察と準備である。さらに体位の確認→チューブの確認の順でもチューブの確認→体位の確認でも大差なくどちらかを答えようがない。

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■イルリガートル(注入ボトル)の用いた経鼻経管栄養に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。(第31回本試験)

1.栄養剤は、半固形化栄養剤を用いる。
2.嘔気があるときは、注入速度を遅くして滴下する。
3.イルリガートルに栄養剤を入れてから、2時間後に滴下する。
4.栄養剤の液面は、胃から50cm程度高くする。
5.使用した物品は、消毒用エタノールにつけて消毒をする。

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答え 4
1.半固形化栄養剤は、チューブが細い経鼻経管栄養では基本的に用いられず胃ろう(腸ろう)による経管栄養で用いられる。
2.嘔気があるのであれば注入を中止し、看護職に報告しなければならない。
3.2時間待つ意味がない。
4.イルリガードルの高さは胃に流れ込む速さや量にかかわるため重要である。高くなりすぎても落下速度にスピードが乗り胃に流れ込むスピードが速くなってしまう。また、人(成人)の口から胃底部までの長さは50cm程度と言われており、人の食事をとる自然な流れと近い状態を作ることができる。
5.エタノールではなく0.0125%~ 0.02%の次亜塩素酸ナトリウムに1時間ほど浸す。

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