1.医療的ケア

 

◆喀痰吸引等制度

 

■高齢化などの社会的背景から、介護福祉士や介護福祉職等が喀痰吸引や経管栄養を行う必要性が生じ、2011(平成23)年の社会福祉士及び介護福祉士法が改正された。喀痰吸引や経管栄養は、医行為とされているが、介護福祉士等は法令で定められた行為(喀痰吸引や経管栄養)についてのみ、一定の教育環境条件のもとに業として行えることになった。
この2011(平成23)年の社会福祉士及び介護福祉士法の改正により、介護福祉士の定義を規定している第2条第2項に、介護福祉士等が実施可能となった行為の範囲として下記の   部分が挿入された(施行は2016(平成28)年)

~社会福祉士及び介護福祉士法第2条第2項~
第2条 (略)
2 この法律において「介護福祉士」とは、第42条第1項の登録を受け、介護福祉士の名称を用いて、専門的知識及び技術をもって、身体上又は精神上の障害があることにより日常生活を営むのに支障がある者につき心身の状況に応じた介護喀痰吸引その他のその者が日常生活を営むのに必要な行為であって、医師の指示の下に行われるもの(厚生労働省令で定められるものに限る。以下「喀痰吸引等」という。)を含む。)を行い、並びにその者及びその介護者に対して介護に関する指導を行うこと(以下「介護等」という。)を業とするものをいう。

 

★上記   部分の”医師の指示のもとに行われる行為”は以下である。
口腔内喀痰吸引
鼻腔内喀痰吸引
気管カニューレ内部喀痰吸引
胃ろうまたは腸ろうによる経管栄養
経鼻経管栄養

※介護福祉士等が行う喀痰吸引については、咽頭の手前までを限度とする。

 

 

 

2.喀痰吸引

 

◆喀痰吸引とは

 

■塵や異物をとらえた余剰な分泌物をという。痰がたまっている(貯留する)状態とは、痰の量が増えたり、粘性が増したりして、分泌物を食道のほうに飲み込めずに、気道や喉、口・鼻に停滞している状態をいう。痰が貯留することによって空気の通り道を塞いでしまっている状態を気道閉塞という。痰の貯留などによって、からだのなかの酸素が不足してしまう状態を低酸素状態という。
器具を使って痰を吸い出すことを喀痰吸引という。喀痰吸引は、医行為であるため、介護福祉職が喀痰吸引を実施する場合は、必ず医師の指示書が必要となる。

 

■喀痰吸引は、吸引器につないだ管(吸引チューブという)を口や鼻から挿入して、痰を吸い出す。口のなかから管を挿入する場合を口腔内吸引、鼻の穴から挿入する場合を鼻腔内吸引という。

 

喀痰吸引が必要な状態
・痰が増加し自力で排出できない場合(痰が増えても自力で排出されれば吸引の必要はない。

をするための喉の反射咳の力弱くなり、痰を排出しにくい場合

・痰が硬く粘りが強くなり、排出しにくい場合。からだの中の水分が不足している場合や、乾燥した外気を吸っている場合などは、痰が乾燥して粘性が強くなる。

 

 

痰が増加する原因
・主に口や鼻から呼吸器官に細菌などが入り込むことによっておこる感染症

・食物や唾液を誤って気管の方に飲み込んでしまい、誤嚥性肺炎を起こした場合

・気管内チューブなど、からだが異物と判断するものが挿入されたため、たんをつくり、異物を排出しようとしている場合

食事中食後飲水後。食事によって唾液の量が増えたり、少量の食物がのどにひっかかったりすることによって増えることがある。

入浴後などは温度が上がる関係もあり痰が軟らかくなるため、一時的にたんの量が増えることがある。

・清拭などで体位を変えた後も、下側の肺に貯留していたたんが動いて喉のほうに上がってくることがある。

 

 

 

◆人工呼吸器と吸引

 

 

何らかの理由で換気が十分にできなくなった状態の人に対して、人工的に換気を補助するために人工呼吸器を装着する。人工呼吸器を装着して呼吸の維持・改善をする治療を人工呼吸療法という。

自発呼吸と人工呼吸
自発呼吸では、呼吸をするとき、呼吸筋と横隔膜によって肺を引っ張ることで空気が肺に入り膨らむ(陰圧呼吸という)。
画像引用 http://myco29.com/2705/

 

人工呼吸器は、空気を肺に流し込むことで、肺を膨らませる(陽圧呼吸という)。人工呼吸器は自発呼吸とまったく反対のしくみで呼吸運動を助けている。このため、心臓や腎臓などへの影響や肺への圧力による損傷などの、人体にとっては不都合なことが起こり得る。
画像引用 http://tnagao.sblo.jp/article/125345486.html

 

人工呼吸療法の種類
利用者と機械につなぐ方法には、①侵襲的人工呼吸療法=喉に開けた穴(気管切開による人工呼吸療法)の場合と、②非侵襲的人工呼吸療法=喉に穴をあけないNPPV(Noninvasive Positive Pressure Ventilation)の場合、の2種類がある。
①は気管切開カニューレで接続し、主に気道確保(空気と分泌物除去の際の通り道)が目的となり、人工呼吸器の使用が長期にわたる場合に行われる。
②はマスク(鼻マスク、口鼻マスク等)で接続する。この方法は、自発呼吸を補助することが目的になるので、自発呼吸がある人に使用するのが原則である。
画像引用 https://gemmed.ghc-j.com/?p=24780

 

気管カニューレ
気道を確保することを目的に、喉に穴を開けることを気管切開という。これにより、空気が肺にだとり着く距離を短くすることができる。気管切開をして人工呼吸をする場合には、通常、気管カニューレと呼ばれる小さな管を首の中央部から挿入する。
画像引用 http://mamafami.sakura.ne.jp/kaigo/tan-keikan/s2-045.html

気管カニューレは、喉に開けた穴を閉じないためと、さらに、人工呼吸器との接続部となる役割がある。その気管カニューレの先端の外側周囲にはカフと呼ばれる小さい風船のように膨らませることができる部分がついている。これは、カニューレの外側にも、細いチューブと風船部分がついており、ここに注射器で空気を入れることで、外側と内側のカフが膨らむ。空気を抜けばしぼむ。
このカフは、気管カニューレがずれないように、さらに、人工呼吸器からの送気が漏れないよう気管内で固定したり、口や鼻からの分泌物が気管に入り込まないようにしたりするためについている。この空気の量が多すぎると、気管に高い圧力がかかり、気管を損傷する。また、少なすぎると固定にならず、役割を果たせない。このため、カフの中には、利用者の状態に合わせて決められた空気が入っている。時間が経つと、時折、その空気が抜けてしまう場合があるため注意が必要である。
気管カニューレの挿入部の皮膚には、長時間、異物(気管カニューレ)が接触しているために、皮膚のただれや出血、肉芽と呼ばれるできものが見られることがある。気管カニューレ周囲は、常に清潔を保つことが必要である。
介護職が吸引を行える吸引の範囲はこの気管カニューレの内部のみである。吸引チューブがカニューレの内部を超えると、迷走神経を刺激し、出血や重篤な状態を招く恐れがある。

 

吸引の必要物品
画像引用 https://www.kaigotsuki-home.or.jp/assets/img/register/news0707_3.pdf

吸引器
吸引器は、痰などを口腔内・鼻腔内、気管カニューレ内部から吸い出す。吸引器の内部、つまり吸引便や接続チューブの内部は、陰圧(※)になっているため、痰を吸い出し、吸引器の中に吸い込むことができる。
吸引器は、陰圧を起こすモーター部分と、痰をためる吸引瓶、痰を吸い出すためのホース部分(接続チューブ)から構成されている。接続部位がしっかりと接続されているかどうか、ホースや吸引瓶に穴がないかなど事前に確かめる。
(※)陰圧:容器などの内部圧力が、外部よりも小さくなっている状態のこと。空気は圧力の高い方から低い方へと流れる。

 

吸引瓶
吸引瓶は、こまめに観察する。定期的に廃液し、逆流しないように注意する。吸引瓶の廃液量が、瓶の70~80%になる前には廃液を捨てる。居宅などでは、1日1~2回、廃液を捨てて、洗剤で洗浄して流水でよく洗い流す。

 

吸引チューブ
吸引チューブには、材質や太さ、先端の孔の数などさまざまな種類がある。医師・看護職が、吸引部位別にその人に合ったものを選定するため、選定されたものを正しく利用する
吸引時に下気道(気管・気管支・肺)に微生物を押し込むことにならないよう、利用者の体内に挿入する吸引チューブ清潔保持は特に注意する。
気管カニューレ内部の吸引では、下気道に近いため、吸引チューブの器官内への挿入部分にがつかないように吸引チューブを扱う。気管カニューレ用の吸引チューブは一回の吸引ごとに使い捨てが原則である。
吸引チューブの清潔保持方法は、吸引チューブを消毒液に漬けて保管する浸漬法(しんしほう)と吸引チューブを乾燥させて保管する乾燥法がある。

 

 

◆喀痰吸引(口腔内・鼻腔内)実施手順

 

【吸引実施準備】
吸引実施前には、必ず、まず医師の指示書(指示書が利用者のものであるか(名前.性別.生年月日.年齢)確認し、吸引部位・吸引圧・吸引時間・吸引の深さ等)、並びに看護職員からの吸引に関する指示・引き継ぎ事項の確認を行う。
次に、石鹸と流水で手を洗う、またはすりこみ式のアルコール製剤による手指消毒を行う。
そして必要物品をそろえて、吸引器の作動状況等を点検確認し、必要物品を利用者のもとへ運ぶ。

【吸引前に実施すること】
まず、利用者に吸引の説明をする。吸引を何の説明もなく行うと、利用者はびっくりして緊張し、顔に力が入り、口を開けなくなったり、鼻腔が狭くなるなど、吸引チューブがうまく入らないことも起こる。吸引は苦痛を伴うことであり、理解度や意識レベルに応じた丁寧な説明が必要になります

次に、吸引をするために環境を整備する。たんの吸引は、口を開けて行なったり苦痛を伴う処置であるので、施設等では、プライバシー保護のためカーテン・スクリーンをするとよい。

次にできる限り、吸引を楽な姿勢で受けられるよう、姿勢を整える。口腔内吸引の場合、咳の力を利用して、たんが出せるようであれば、起きた姿勢の方が力を入れやすい。起き上がれない場合や、唾液の吸引の場合は、枕の位置を工夫し、口を開けやすい姿勢をとる。鼻腔吸引の場合には、ベッドは水平から 10 ~ 15 度程度の挙上が吸引チューブを挿入しやすいといわれている。また、利用者に顎を少し上げてもらうと、吸引チューブがスムーズに進みやすい。気管カニューレ内の吸引の場合は、45 度程度が適しているとされているが、ベッド挙上による足元へのずり落ちや、背部の痛み、体位の不安定さがないか観察し、整える。

そして吸引前、口腔内、鼻腔内、気管カニューレ内部などの状態に加え、全身状態も観察しておく。さらに、個々の利用者の前後のケア(食後、体位変換後や入浴前後など)の状況によって、吸引の必要性が異なるため、事前に看護職に確認しておく。

~上記の準備および観察後、下記の手順により吸引を実施する。~

【清潔】
清潔な手袋を両手につける。(またはセッシを持つ。)

保管用の容器に入れてある吸引チューブを取り出し、連結管に接続して吸引器と連結する。

(浸漬法の場合)吸引チューブの外側についている消毒液を清浄綿等で拭く(連結部から先端まですべて拭く)。

連結管と吸引チューブを接続したら、チューブをどこにも触れないよう保持する


【確認】

吸引器の電源を入れて、水の入った容器へチューブを入れ、吸引圧が事前に取り決められた設定になることを確認する。

たんの吸引前に水を吸引することは、吸引器の正常作動の確認・吸引チューブの滑りをよくし、(浸漬法の場合)チューブ内の薬液を洗浄するなどの目的がある。この際の水は、清潔でなければ意味がない。

気道内に水滴が侵入しないように、吸引チューブの先端の水をよく切る

【人工呼吸器装着者の場合】
鼻・口マスク式

~口腔内~
事前の取り決めに沿って、マスクをはずすか、鼻マスクに変更する。

~鼻腔内~
事前の取り決めに沿って、マスクをはずす。

マスクを取り外しいる間、必要な空気が十分供給できない状態となることを理解しておかなければならない。

【挿入】
吸引チューブを静かに挿入する。

~口腔内~
利用者の口を開け、口腔のカーブに合わせ、粘膜を刺激しないよう静かに吸引チューブを挿入する。肉眼で確認できない部分までは、挿入しないように注意する。

~鼻腔内~
粘膜を刺激しないよう静かに吸引チューブを鼻腔に進める。鼻腔入口は、粘膜が薄く、毛細血管があるため出血をきたしやすいので、注意する。

【吸引】
吸引チューブをとどめておくと、粘膜への吸いつきが起こる場合もあるため、(手袋の場合)吸引チューブを回したり、(セッシの場合)ずらしたりしながら、吸引圧が一か所にかからないよう、まんべんな吸引する。

できる限り短時間10 ~ 15 秒以内)で、決められた挿入位置(口腔内、気管カニューレ内)までとする。特に口鼻腔内は、咽頭手前までとし、無菌状態である下気道に分泌物を落としこまないように注意する。一回の吸引で十分取りきれないこともあるので、無理をせずにいったん休み、呼吸を整えてから行う。

【抜去】
吸引チューブを静かに抜く。

【人工呼吸器装着者の場合】
鼻・口鼻マスク式

鼻・口鼻マスクを元に戻す。

【終了時の清潔】
吸引チューブの外側を清浄綿等で拭く。吸引チューブを拭く清浄綿は、必ず一回ごとに破棄する。

洗浄水を吸引し、吸引チューブ内側の汚れを落とす。

分泌物は、細菌等を含んでいるため、まずチューブ外側を清拭し、次に洗浄水を通すことによって、チューブ内側を清潔にし、適切に管理する。この順番を間違えると、洗浄水を汚染することになる。終了時、チューブに損傷がないか、チューブ内に吸引物が残っていないか、よく観察する。

吸引器の電源を切る。

吸引チューブを連結管から外し、保管容器に吸引チューブを戻す。または単回使用の場合は原則として破棄する。

手袋を外す。

【終了】
吸引が終了したことを告げ、ねぎらいの言葉をかける。痰が取りきれたかどうかを確認する。

利用者の希望の姿勢に整える。

【人工呼吸器装着者の場合】
人工呼吸器の作動状況を確認する。

鼻マスク、口鼻マスクの確認をする。

【終了】
石けんと流水で実施者の手を洗う。または刷り込み式のアルコール製剤による手指消毒を行う。

次回使用物品の確認。水や足りない物品を補充する。

◆喀痰吸引(気管カニューレ内部)実施手順

 

【吸引実施準備】
吸引実施前には、必ず、まず医師の指示書(指示書が利用者のものであるか(名前.性別.生年月日.年齢)確認し、吸引部位・吸引圧・吸引時間・吸引の深さ等)、並びに看護職員からの吸引に関する指示・引き継ぎ事項の確認を行う。
次に、石鹸と流水で手を洗う、またはすりこみ式のアルコール製剤による手指消毒を行う。
そして必要物品をそろえて、吸引器の作動状況等を点検確認し、必要物品を利用者のもとへ運ぶ。

【吸引前に実施すること】
まず、利用者に吸引の説明をする。吸引を何の説明もなく行うと、利用者はびっくりして緊張し、顔に力が入り、口を開けなくなったり、鼻腔が狭くなるなど、吸引チューブがうまく入らないことも起こる。吸引は苦痛を伴うことであり、理解度や意識レベルに応じた丁寧な説明が必要になります

次に、吸引をするために環境を整備する。たんの吸引は、口を開けて行なったり苦痛を伴う処置であるので、施設等では、プライバシー保護のためカーテン・スクリーンをするとよい。

次にできる限り、吸引を楽な姿勢で受けられるよう、姿勢を整える。口腔内吸引の場合、咳の力を利用して、たんが出せるようであれば、起きた姿勢の方が力を入れやすい。起き上がれない場合や、唾液の吸引の場合は、枕の位置を工夫し、口を開けやすい姿勢をとる。鼻腔吸引の場合には、ベッドは水平から 10 ~ 15 度程度の挙上が吸引チューブを挿入しやすいといわれている。また、利用者に顎を少し上げてもらうと、吸引チューブがスムーズに進みやすい。気管カニューレ内の吸引の場合は、45 度程度が適しているとされているが、ベッド挙上による足元へのずり落ちや、背部の痛み、体位の不安定さがないか観察し、整える。

そして吸引前、口腔内、鼻腔内、気管カニューレ内部などの状態に加え、全身状態も観察しておく。さらに、個々の利用者の前後のケア(食後、体位変換後や入浴前後など)の状況によって、吸引の必要性が異なるため、事前に看護職に確認しておく。

~上記の準備および観察後、下記の手順により吸引を実施する。~

 

【清潔】
原則として滅菌された清潔な手袋を両手につける(またはセッシを持つ。)
居宅において滅菌手袋を常備することが困難な場合がある。その場合、施設・事業所の衛生・安全管理に関する判断に基づいて統一した方法で行う。

保管用の容器に入れてある吸引チューブを取り出し、連結管に接続して吸引器と連結する。

(浸漬法の場合)吸引チューブの外側についている消毒液を清浄綿等で拭く(連結部から先端まですべて拭く)。

連結管と吸引チューブを接続したら、チューブをどこにも触れないよう保持する

 

【確認】
吸引器の電源を入れて、(原則として)滅菌精製水の入った容器へチューブを入れ、吸引圧が事前に取り決められた設定になることを確認する。

たんの吸引前に水を吸引することは、吸引器の正常作動の確認・吸引チューブの滑りをよくし、(浸漬法の場合)チューブ内の薬液を洗浄するなどの目的がある。この際の水は、清潔でなければ意味がない。口腔内・鼻腔内の吸引であれば、水道水でよいが、気管カニューレ内部の場合は滅菌精製水を使う。

気道内に水滴が侵入しないように、吸引チューブの先端の水をよく切る

 

【人工呼吸器装着者の場合】
気管切開
(手袋の場合)利き手で吸引チューブを持ち、人工呼吸器の吸気を確認してから、利き手と反対側で接続をはずす。
(セッシの場合)利き手と反対側の手にセッシと吸引チューブを持ち、人工呼吸器の吸気を確認してから、利き手で接続をはずす。
はずした後の回路は不潔にならないよう保持する。

【挿入】
⑥吸引チューブの根本を完全には折らず、少し圧をかけた状態で、所定の位置(分泌物のあるところで気管カニューレ内部)まで静かに挿入する。

【吸引】
吸引チューブをとどめておくと、気管カニューレ内壁への吸いつきが起こる場合もあるため、(手袋の場合)吸引チューブを静かに回しながら、(セッシの場合)1か所にとどまらないよう気をつけて分泌物を吸引する。

【抜去】
吸引チューブを静かに抜く。

【人工呼吸装着者の場合】
気管切開
・呼吸器の接続を元に戻す。
・気管カニューレとの接続が不十分な場合、送気が十分にならないため注意が必要。回路を元に戻している際、吸引チューブを清潔に保持する。

【終了時の清潔】
吸引チューブの外側を清浄綿等で拭く。吸引チューブを拭く清浄綿は、必ず一回ごとに破棄する。

洗浄水を吸引し、吸引チューブ内側の汚れを落とす。

分泌物は、細菌等を含んでいるため、まずチューブ外側を清拭し、次に洗浄水を通すことによって、チューブ内側を清潔にし、適切に管理する。この順番を間違えると、洗浄水を汚染することになる。終了時、チューブに損傷がないか、チューブ内に吸引物が残っていないか、よく観察する。

吸引器の電源を切る。

吸引チューブを連結管から外し、保管容器に吸引チューブを戻す。または単回使用の場合は原則として破棄する。

手袋を外す。

【終了】
吸引が終了したことを告げ、ねぎらいの言葉をかける。痰が取りきれたかどうかを確認する。

利用者の希望の姿勢に整える。

【人工呼吸器装着者の場合】
人工呼吸器の作動状況を確認する。

【終了】
石けんと流水で実施者の手を洗う。または刷り込み式のアルコール製剤による手指消毒を行う。

次回使用物品の確認。水や足りない物品を補充する。

 

◆喀痰吸引に伴うケア

 

■痰を出しやすくするためのケア
重力
痰のある部位を上にして重力を利用し、痰を排出しやすい位置に移動させる。喀痰吸引が必要な人が、仰向けのままで長時間寝ていると、背側の肺の奥に痰がたまってしまう。痰を出しやすくするため、重力を利用した姿勢を工夫することが必要である。
画像引用 https://toneyama.hosp.go.jp/patient/forpatient/pdf/care2008-11.pdf

 

粘性
痰をスムーズに排出するには適度な粘性が必要である。体内の水分が不足していると、痰もかたく、気道粘膜の繊毛運動機能がはたらかないため、身体全体の水分バランスを整える健康管理が必要になる。また、気管切開をしている場合は、口や鼻の加湿機構がないため、気道に適切な加湿が必要となる。

空気の量と速さ】
の力のこと。

 

 

■吸引が必要な人や、食事が十分にとれない人などの場合、唾液の分泌が減少し、自浄作用が低下して細菌の感染・繁殖が起こりやすい状態になる。これが、口臭・味覚の低下、誤嚥性肺炎を引き起こす原因となるため、口腔ケアが重要となる。

 

 

 

 

3.経管栄養

 

◆経管栄養の基礎知識

 

経管栄養とは、消化管内にチューブを挿入して栄養剤を注入し、栄養状態の維持・改善を行う方法である。飲み込みのはたらきが低下して、誤嚥によって、気道の閉塞下気道感染症(肺炎)を起こすことを繰り返しているような場合などで経管栄養が選択肢にあがる。チューブを挿入した経路により、経鼻経管栄養胃ろう経管栄養腸ろう経管栄養と区別する。

経鼻経管栄養
左右どちらか一方の鼻腔から咽頭、食道を経て内にチューブを挿入留置して、栄養剤を注入する(十二指腸または空腸内に留置する場合もある)。

胃ろう経管栄養
手術により腹壁から内にろう孔を造設し、チューブを留置して栄養剤を注入する。

腸ろう経管栄養
手術により腹壁から空腸ろう孔を造設し、チューブを留置して栄養剤を注入する方法や、造設した胃ろうからカテーテルを通し、その先端を十二指腸または空腸に留置し栄養剤を注入する方法がある。

胃ろう栄養チューブの種類
画像引用 http://www.peg.or.jp/lecture/peg/05-01.html

胃ろう(腸ろう)の日常管理
胃ろう(腸ろう)周囲は、発赤や湿潤などの炎症がなければ消毒も保護も必要ない。

【入浴】
胃ろう(腸ろう)挿入部に感染の兆候がなければ、そのまま保護せずに入浴できる。感染の兆候があるかないかは医師や看護師と情報を共有し、発赤など感染の兆候があれば看護職員や医師による指示の入浴方法を実施する。

【口腔ケア】
口から食物をとっておらず、経管栄養をしている場合でも、歯磨きなどの口腔ケアは必要である。歯ブラシやスポンジブラシなどを使って口腔内の汚れを除去する。
口腔から食事をとっていない人は、唾液の分泌による自浄作用が低下しており、細菌感染が起こりやすい。口腔ケアは、利用者の誤嚥性肺炎などの感染予防のみならず、爽快感を与えることにも重要な役割を果たす。

 

【胃ろう(腸ろう)チューブの交換管理】
胃ろう(腸ろう)チューブの交換は医師が行う。交換によって出血などのトラブルを起こすことがあり、交換後は胃ろう(腸ろう)周囲からの出血や便の性状などの注意点を確認しておく。出血が続くようであれば医師や看護師に相談する。

 

 

◆経管栄養剤の分類と特徴

 

経管栄養剤は、総合栄養食品(いわゆる濃厚流動食)という名称で病者用食品(特別な用途の表示を国に許可された食品)の一つに位置付けられた。総合栄養食品の種類別は大きく分けると、成分栄養剤消化態栄養剤半消化態栄養剤自然食品流動食(天然濃厚流動食)の4種類に分類されている。自然食品流動食(天然濃厚流動食)には、普通流動食、ミキサー食、天然流動食がある。

成分栄養剤
成分栄養剤のたんぱく質は、消化の必要のない形(アミノ酸)まで細かくされているので、消化酵素を必要とせずに上部消化管で速やかに吸収される。市販されているものは、エレンタール、ヘパンEDなどがある。

消化態栄養剤
栄養成分がほとんど消化された形になっており、半消化態栄養剤より消化吸収が容易。高エネルギー。アミノ酸を多く含む。

半消化態栄養剤
自然食品を人工的に処理した高カロリー、高たんぱく質のバランスの取れた栄養剤である。ほかの栄養剤に比べて味もよい。たんぱく源として牛乳と大豆が使われており、腸で多少消化されてから吸収されるため、消化吸収機能が低下している場合は適さない。市販されているものはエンシュア・リキッドなどがある。市販されているものはツインラインなどがある。

自然食品流動食(天然濃厚流動食)
●普通流動食
重湯、牛乳、豆乳、スープ、果汁などの天然の食材を使用したもの。食物残渣も多く、下痢などの腹部症状を起こすことがある。

●ミキサー食
調理された食事をミキサーでブレンドする方法。食事をミキサーにかけるために、その日の献立により繊維や水分が変化する。繊維成分が多いとチューブを詰まらせる可能性があある。

●天然流動食
自然の素材のそれぞれの栄養素から食品構成を考え、栄養価が高く必要な栄養素がバランスよく確保できる。しかし、たんぱく質、でんぷん、脂肪が分解されるための消化吸収機能が十分備わっていないと下痢などの症状を起こすことがあり、消化吸収機能が低下している場合は適合しない。

 

栄養剤の形状による分類
栄養剤の形状は、粉末、液状、半固形状に分けられる。例えば、エレンタール(商品名)は成分栄養剤で粉末状である。

【粉末状製品】
粉末状製品は、水または白湯で溶解して注入する。保存が可能であり、軽量であるというメリットがあるが、滅菌されておらず、溶解、調整するときに汚染される可能性がある。

【液状製品】
開封してそのまま使用できるという簡便さがあり、市販されている栄養剤の多数を占める。滅菌もされている。味がよく飲みやすい製品もあり、経口摂取の場合でも継続して飲むことが可能である。

【半固形化栄養剤】
口の中で十分咀嚼して粥状にした食事のような形状である粘度をもち、流動性を失わせて一定の形態を保持する状態にした栄養剤である。
チューブが細い経鼻経管栄養では基本的に用いられず胃ろう(腸ろう)による経管栄養で用いられる。
半固形化栄養剤は、①液状の栄養剤が胃食道逆流を起こしやすい場合、②座位の時間を短縮する必要がある場合、③腸の蠕動を改善したい場合 等に用いられる。

 

食品タイプと医薬品タイプ
経管栄養で使用される栄養剤の種類は、取り扱いの違いから、食品タイプ医薬品タイプに分けられる。例をあげると、ツインライン(商品名)は消化態栄養剤で医薬品で液状である。

  医薬品 食品
組成による分類 成分栄養剤
・消化態栄養剤の一部
・半消化態栄養剤の一部
・消化態栄養剤の一部
・半消化態栄養剤の一部
自然食品流動食(天然濃厚流動食)
保険適用 あり なし
医師の処方 必要 不必要
個人購入 不可能 可能

 

 

 

◆経管栄養で用いる器具・機材

 

胃ろう(腸ろう)の経管栄養の場合

イルリガートル(イリゲーター)(栄養剤を入れるボトルとふた)、栄養点滴チューブ50ml のカテーテルチップシリンジ点滴スタンド、または鴨居にかける S 字ワイヤー、医師の指示による経管栄養剤計量カップ

経鼻経管栄養の場合

イルリガートル(イリゲーター)(栄養剤を入れるボトルとふた)、50ml のカテーテルチップシリンジ点滴スタンド、または鴨居にかける S字ワイヤー、医師の指示による経管栄養剤計量カップ、ストッパーを保護するガーゼ等。

イルリガートル(イリゲーター)、栄養点滴チューブ、カテーテルチップシリンジなどは、基本的に利用者専用のものを使用する。

※クレンメはチューブを圧迫、開放して栄養剤の注入速度や量を変更するもの

 

 

 

◆経管栄養の実施手順

 

 

経管栄養前の利用者の状態観察と留意点

●たんの多い利用者や、上気道感染症を起こしている利用者の場合は、経管栄養剤の注入中にむせこみ、嘔吐を引き起こす可能性があるため、医師や看護職員に判断を仰ぐ(注入前に吸引等を行う必要があれば、医師・看護職員に相談し、指示により吸引を実施する場合もある。)

●腹部の膨満感や張り、胃部のむかつきなどの状態を観察し、いつもと違う状況が確認された場合は、医師・看護職員に連絡します。

●胃ろう(腸ろう)経管栄養法の場合は、ろう孔周囲の状態や挿入されている胃ろう(腸ろう)栄養チューブの位置、固定されている状態等を観察し、ろう孔周囲の異常や経管栄養チューブの抜け固定状態の異常などがあれば、看護職員に相談します。経鼻経管栄養法の場合は、利用者に挿入されている経鼻経管栄養チューブの位置を確認し、経管栄養チューブの抜けや口腔内での停留、蛇行、利用者からの咽頭違和感などの異常状態があれば、看護職員に相談します。

 

経管栄養前の利用者の準備(体位・姿勢・プライバシー確保など)と留意点

経管栄養を実施する時間は、医師の指示により、利用者ごとに個人差があり、30 分から 2 時間の長時間を要することから、無意識に経管栄養チューブの挿入部や接続部分に触れ、抜去する可能性がある。利用者や家族の協力が必要なため、十分な説明を行う。

栄養チューブのねじれや、周囲の物による圧迫がないように、周囲環境を整える。また、挿入部に掛かる衣服や寝具が挿入部や経管栄養チューブを引っ張ることがないように整える。

●経管栄養の実施にあたり、必要以上に肌の露出がないようにスクリーンやカーテンで利用者のプライバシーの保護に努める。

●注入した栄養剤が逆流し、肺に流れ込むことがないよう、医師・看護職員の指示に従って、上半身を30~45度起こして体位を整える。安定して座位が保持できる人は座位で行い、自力で寝返りのできない人は、30度程度起こすなど、医師や看護職の指導のもと、個別サービス計画に基づいた方法で行う。

~上記の準備および観察後、下記の手順により注入を実施する。~

①石鹸流水で十分に手指を洗浄する。

再度、利用者本人に名前を言っていただき(リストバンドをしている場合はリストバンドを、施設の場合はベッドのネームプレートなどを確認する)、指示された栄養剤の種類温度時間を確認する。

経鼻経管栄養法では、看護職員が挿入されている栄養チューブが胃に到達しているか確認するため、カテーテルチップシリンジに空気をためない状態で、チューブ先端から吸引を行い、胃内容物の確認を行う。胃液が引けない場合は、吸引の圧力を掛けすぎないように注意する。胃液が引けてこない状態があれば、カテーテルチップシリンジを利用して空気を注入し、胃内の音の確認も看護職員が実施する。

イルリガートルを点滴スタンド、または鴨居などの S 字フックに吊るします。
イルリガートルは直接日光があたらないように、ベッドの位置調整や遮光を行う。
原則として胃部から液面まで50㎝程度上から滴下できるように点滴スタンド等の高さを調節する。イルリガードルの高さは胃に流れ込む速さや量にかかわるため重要である。高くなりすぎても落下速度にスピードが乗り胃に流れ込むスピードが速くなってしまう。また、人(成人)の口から胃底部までの長さは50cm程度と言われており、人の食事をとる自然な流れと近い状態を作ることができる。

イルリガートルに栄養点滴チューブを取り付け、点滴チューブのクレンメが閉じられている事を確認する。

経管栄養剤をイルリガートルに注ぎ入れる。

栄養点滴チューブの途中にある点滴筒を上に向け、クレンメを少し開きながら、点滴筒に半分ほど経管栄養剤を満たす。
画像引用 https://www.kaigotsuki-home.or.jp/assets/img/register/news0707_5.pdf

栄養点滴チューブの先端まで、全体に経管栄養剤を行き渡らせ、クレンメを閉じる。

栄養点滴チューブの先端を、不潔にならないように食器の中、またはガーゼに乗せておく。

経鼻経管栄養法の場合は、利用者の鼻内から出ている経鼻経管栄養チューブの先端のストッパー(または栓)を外す。

胃ろう経管栄養チューブにはチューブ型とボタン型がある。チューブ型の場合は、栄養点滴チューブを胃ろう経管栄養チューブとつなぎます。ボタン型の場合は、栄養チューブと接続チューブをつないで、接続チューブを胃ろうボタンに接続する。

経鼻経管栄養では、栄養点滴チューブの先端と利用者側の経鼻経管栄養チューブの先端を、外れないように接続する。胃ろう(腸ろう)経管栄養法では、栄養点滴チューブの先端と利用者に挿入されている胃ろう(腸ろう)栄養チューブの先端を、外れないように接続する。
胃ろうの経管栄養チューブによっては、複数口のあるものもある。その場合はつなげていない口は閉じておく。開いていると、そこから注入した栄養剤などが漏れてしまうので、必ず閉めておく。

利用者と家族に声を掛け、これから経管栄養を注入開始する旨を伝える。

クレンメを開きながら、指示通りの滴下数に合わせるため、栄養点滴チューブの点滴筒の滴下と時計を見ながら、1 分間の滴下数を合わせる。注入速度が速いと、下痢や急速な高血糖症状を引き起こす可能性がある。注入速度が遅いと利用者の拘束時間が長くなり、活動が制限されてしまう。

~経管栄養を行っている人の下痢の原因~
注入速度が速すぎることで引き起こされる下痢
●経管栄養の濃度による下痢
不潔な経管栄養の操作による下痢
●注入する経管栄養剤の低温による下痢

栄養点滴チューブと鼻部挿入部まで、または胃ろう(腸ろう)挿入部先端までを指でたどりながら、ねじれ、折れ曲がりなど確認する。
また、利用者の周囲にある物で圧迫されていないかも確認する。

適切に注入が始まったことを利用者と家族に伝える。

経管栄養実施中の利用者の身体的変化の確認
●注入中、注入直後は、利用者の表情や状態変化を観察する。
●痰のからみが強い場合や、嘔気、嘔吐がある場合、何らかの変化がある場合は、注入を一時中止して様子を見る。むせ込、嘔気、嘔吐が出現した場合は、医師・看護職に連絡する。
●腹部の膨満感などの違和感の訴えがある場合は、医師・看護職に相談する。

 

■経管栄養実施後の手順と留意点

栄養剤の注入が終了したことを利用者、家族に伝える。

栄養点滴チューブのクレンメを閉めてから、経管栄養チューブの先端部分と栄養点滴チューブを外す。

カテーテルチップシリンジに 30ml ~ 50ml の白湯(真水を沸かしただけの湯)をゆっくり注入する。(チューブ内をきれいにするため)
経管栄養チューブ内に栄養剤や白湯が貯留していると、残留物の塊によるチューブの閉塞や雑菌にる汚染を助長することになるため、経管栄養チューブの内腔に栄養剤や白湯が残らないようする。

経鼻経管栄養では、経管栄養チューブの注入口ストッパー、または栓を閉める。胃ろう(腸ろう)では胃ろう(腸ろう)のボタンのふた、経管栄養チューブのふたをしっかり閉る。

経鼻経管栄養チューブを行動範囲の邪魔にならないように固定する。胃ろう(腸ろう)栄養チューブも排泄時の更衣作業などで引っ張ることがないように固定する。

利用者にも説明し、嘔吐や食道への逆流を防止するため、注入終了後も、上半身を起こした状態を 30 分から 1 時間は保つようにする。

経口摂取を行っていない利用者では、唾液の分泌が減少しやすいため、口腔内の自浄性が保たれず、細菌が繁殖しやすい環境になる。口腔環境の維持と上気道感染症の予防のため、食後の口腔ケアを実施する。

利用者の呼吸状態や体温など変化を観察し、異常な状況があれば医師・看護職員
に連絡する。

食後は腸蠕動運動が活発になるため、排ガスの有無や、便意の確認を行う。また、腹圧が上昇するため、尿意を強く感じる場合もある。必要な場合は排泄の介助を行う。

意識状態や腹部の張り・違和感について利用者と会話しながら、いつもと違う状況がないか確認し、異常があった場合は医師・看護職員に連絡する。

経管栄養法の一連の行為が終了し、利用者の状況について看護職員に報告する。利用者の状態とともに、物品の補充などの連絡事項も一緒に報告することで、欠品を防ぐことができる。

一連の行為について記録を行う。

 

 

 

経管栄養終了後の片づけ方法と留意点
毎回の経管栄養注入後、イルリガートル、栄養点滴チューブ、カテーテルチップシリンジを食器洗剤で洗浄し、流水でよくすすぐ。イルリガートルに固定金具が付属されている場合は外す。0.0125%~ 0.02%の次亜塩素酸ナトリウム(居宅ではミルトン ® など)に1時間以上浸す。消毒後、流水でよく洗浄し、内腔の水滴は振り払い、風通しのよい場所で乾燥させる。

 

経管栄養に必要なケア
●胃ろう(腸ろう)栄養チューブは、1日に2~3回、回転させ、癒着や圧迫を防止する必要があるが、介護福祉職は実施することができない。医師・看護職が行う。

●夏は発汗が多く、ろう孔周辺に汗などがたまりやすいため、入浴時は、石けんを使って周囲の皮膚を洗浄し、十分に洗い流す。また、冬は空気の乾燥により皮膚の水分も少なくなるため、特に子どもや高齢者では、ろう孔部分周囲の皮膚亀裂などに注意が必要となる。