■傾聴の技法として、最も適切なものを1つ選びなさい。(第28回本試験)

1.最初に客観的事実を確認してから聴く。
2.相手の言葉を妨げないで、じっくり聴く。
3.相手の目をじっと見つめながら聴く。
4.早い動きでうなずきながら聴く。
5.解決策を提案しながら聴く。

»» 答え


答え 2

1 認知症の影響などで、事実と異なることを本当のことと思い話している場合もある。相手の思いや考えといった主観的な側面も重視する必要がある。
3 じっと目を見続けられたらどうであろうか

4 相手も落ち着かず、ちゃんと話を聴いてもらえていないのではという疑いを抱かせてしまう可能性がある。傾聴ではゆっくりとうなずき、しっかりと聴いているということを相手に示すことが大事である。

5 支援者側が途中で提案をいれると、支援者側のペースで話が進んでしまう場合があり、相手が本当に伝えたい内容が隠れてしまう可能性がある。

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■Gさん(70歳、男性)は、双極性感情障害があり、入退院を何度も繰り返してきた。最近、様々な考えがつながりもなく浮かんで多弁になる躁状態になり、訪問介護に来たH介護福祉職にも次々に話しかけてきた。
このときのH介護福祉職の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。(第28回本試験)

1.「一度にいろいろ話すのはやめてください」
2.「また入院することになりますね」
3.「いつもより気分が高ぶっていますよ」
4.「私にはよくわかりませんが…」
5.「もっとお話しを聞かせてください」

»» 答え


答え 3
1.否定的態度をとらないのは介護職の基本である
2.脅しですか
4.話しかけてきたGさんを避けるような態度は適当でない。

3か5であるが、
躁状態の場合、本人の自覚が乏しいため、できるだけ刺激しないように心がけながら客観的に状況を伝えることが大切である。5ではGさんの話が際限なく続き、より感情的になってしまう可能性がある。冷静に今の状態を伝えている3のほうがベターである。

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■Jさん(82歳、女性)は、認知症対応型共同生活介護(グループホーム)で暮らしている。Jさんは朝食を済ませていたが、また朝食の準備を始めた。他の利用者が「さっき食べたでしょう」と言うと、Jさんは「まだです。今起きたばかりです」と答えた。このときのJさんに対する介護福祉職の言葉かけとして、最も適切なものを1つ選びなさい。(第28回本試験)

1.「おなかがすきましたか」
2.「さっき、食べたばかりですよ」
3.「後片付けまで終わりましたよ」
4.「もう一回食べるのですか」
5.「食事より掃除をしませんか」

»» 答え


答え 1
Jさんにとっては“朝食を食べていない”というのが事実である。認知症対応の基本はその人の主観を大事にすることなので、否定的な言葉かけである2,3,4は不適切。5はJさんにとっては「食事せずに掃除しなければいけないの??」という感じで適切ではない。

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■Kさん(72歳、女性)はアルツハイマー型認知症である。認知症対応型共同生活介護(グループホーム)で暮らしているが、いつも「夫に迷惑をかけて申し訳ない」と言っている。ある日、面会に来た夫に対して、「いつもお世話様です」とあいさつしながら、誰なのかわからないで不安そうな様子であった。Kさんへの介護福祉職の最初の言葉かけとして、最も適切なものを1つ選びなさい。(第28回本試験)

1.「誰でしょうか、覚えていますか」
2.「顔は覚えているけど、名前を忘れたのですね」
3.「頑張って思い出してみましょう」
4.「ご主人ですよ。来てもらってよかったですね」
5.「迷惑をかけて申し訳ないと伝えましょう」

»» 答え


答え 
認知症の中核症状の一つである見当識障害のために夫が誰なのかわからなくなっており、がんばっても思い出すのは難しい。1,3は不適切。特に1は試すような言葉かけで、自尊心を傷つけるのでより不適切。2は誰なのかわからないというKさんの不安解消につながらない。5は「誰にも迷惑はかかっていませんよ」と安心してもらうのが適切な言葉かけであって。謝らせようとする行為は不適切である。

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■Lさん(70歳、男性)は、脳梗塞の後遺症で聴覚的理解と視覚的理解の障害があるが、発語はできる。日常会話で使用する単語は理解できるが、うまくコミュニケーションをとれないことが多い。介護福祉職が「あしたは晴れですね。あしたの午後散歩に行きましょう」と伝えると、Lさんは話の内容がわからない様子である。Lさんが理解できるようなかかわり方として、最も適切なものを1つ選びなさい。(第28回本試験)

1.もう一度、低い声で同じ言葉を伝える。
2.もう一度、大きな声で同じ言葉を伝える。
3.「あした、散歩」と短い言葉で伝える。
4.「あした、さんぽ」とひらがなで書いて伝える。
5.言葉を1音ずつに区切って、「あ・し・た・さ・ん・ぽ」と伝える。

»» 答え


答え 3

1、2 加齢による老人性難聴には“高音域が聞き取りにくくなる”という特徴があるので、低い声で伝える効果はあるが、Lさんは難聴ではなく、聞き取りにくくて話の内容がわからないわけではない。

4 視覚的理解に障害のある人は、通常使われている漢字よりも、ひらがなを読むことのほうが難しい場合がある。

5 かえってわかりづらい。

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■Mさん(72歳、女性)は、介護老人保健施設に入所している。糖尿病性網膜症で、3か月前に右目を失明した。左目はかすかに見える状態である。聴覚機能、言語機能、認知機能うに問題はない。Mさんへの介護福祉職の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。(第28回本試験)

1.Mさんの右側から話しかける。
2.Mさんの体に触れてから挨拶する。
3.物音を立てないように関わる。
4.「あそこ」「これ」と代名詞で説明する。
5.視覚情報は整理して口頭で伝える。

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答え 5

1.見えない側の右側から話しかけると、急に声だけ入ってきて、驚かせることになる

2.無言で体に触れられるとどうであろうか

3.聴覚、認知機能に問題がないので、物音一つないコミュニケーションはかえって不安になる。

4.聴覚、認知機能に問題がないので、視覚情報を整理して具体的にわかりやすく説明するのが適切である。

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■箱型補聴器を使用する利用者と介護福祉職のコミュニケーションに関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。(第28回本試験)

1.介護福祉職は、イヤホンを装着した耳に向かって話しかける。
2.介護福祉職は、できるだけ大声で話す。
3.利用者は、比較的聞こえる側の耳にイヤホンを装着する。
4.利用者は、箱型補聴器を会話の時に限って使用する。
5.利用者は、雑音の多い場所では箱型補聴器の音量を上げる。

»» 答え


答え 3
1,2.箱型補聴器の集音機能は箱部分(本体)にある。正面から普通の大きさゆっくり話しかけるのが大切である。

4.活動しているときは常に使用するのが基本である。

5.補聴器の音量自体を上げると雑音も大きくなってしまう。最近では、雑音抑制機能付きの補聴器もあり、会話以外の音は雑音と認識し、自動的に抑制することが可能である。よって音量は常にその人の聴力に応じたものに調整しておく必要がある。

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■介護記録に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。(第28回本試験)

1.介護福祉職の意見を中心に記録する。
2.調査・研究目的で記録を利用することは避ける。
3.記録は非言語的コミュニケーションのツールとして活用する。
4.利用者と家族は記録を閲覧することができる。
5.介護保険法では記録の様式を統一している。

»» 答え


答え 4
1.介護記録は介護福祉職の意見ではなく、客観的に利用者の状況を中心に記録する必要がある。

2.記録には調査・研究目的も含まれる

3.記録は非言語的コミュニケーションだけでなく、言語的コミュニケーションのツールとしても活用できる(記録を見ながら職員間での話し合い等)

5.介護保険法では、記録の様式を統一させるという規定はない。

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■バイステックの7原則を介護場面に適用したときの記述として、適切なものを1つ選びなさい。(第27回本試験)

1.「個別化」とは、利用者に具体的な指示を出すことである。
2.「意図的な感情表出」とは、介護福祉職の感情表出を大切にすることである。
3.「統制された情緒的関与」とは、利用者の感情をコントロールしてかかわることである。
4.「受容」とは、利用者の同意を得ることである。
5.「非審判的態度」とは、介護福祉職の価値観で評価せずに利用者にかかわることである。

»» 答え


答え 5
1.個別化とは、利用者の抱える困難や問題は、どれだけ似たようなものであっても、人それぞれの問題であり同じ問題は存在しないとする考え方。援助者の主観で人格や環境を決め付けず、利用者を個人としてとらえる

2.意図的な感情表出とは、利用者が自由に自分の感情や考えについて表現できるように工夫することである

3.援助者自身の感情のコントロールのことである。

4.利用者の同意ではなく、援助者が利用者の性格や行動傾向を受け入れ共感的な姿勢で対応することである。

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■介護福祉職が利用者とコミュニケーションを図るときの基本として、最も適切なものを1つ選びなさい。(第27回本試験)

1.緊張感が伝わるように、背筋を伸ばして接する。
2.愛称で呼んで心理的距離を近づける。
3.自分の意見と違っても賛同する。
4.利用者の言葉に感情的に反応する。
5.利用者の主観的な訴えに耳を傾ける。

»» 答え


答え 5
1.リラックスし、安心してコミュニケーションをとれるような環境を作ることが大切である。

2.介護福祉職はあくまで専門職として利用者と対等な立場にたって働きかける必要があり、利用者の名前を呼ぶ際も「〇〇さん」や「〇〇様」というように「さん」や「様」をつける必要がある。また、利用者を愛称で呼ぶことは、その利用者や家族にとって不快に感じる場合もあるということを理解しなければならない。

3.介護福祉職は、利用者が自分と異なる意見を述べた場合、その意見に理解を示しつつも専門職として必要な意見は述べなければならない(例:リハビリなんてやっても効果がない、と利用者が言っているような時)

4.介護福祉職は“感情のコントロール”(統制された情緒)が必要であり、利用者の言葉に感情的になってはならない。

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■利用者と家族が対立しているとき、介護福祉職の初期の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。(第27回本試験)

1.両者がそれぞれの思いを語り合う場をつくる。
2.どちらが正しいか、専門職としての判断を伝える。
3.ほかの家族の解決例を紹介する。
4.利用者の判断が間違っている場合、家族の判断を支持する。
5.専門職としての役割を果たすために、責任をもって一人で対応する。

»» 答え


答え 1

2.介護福祉職は、利用者とその家族が対立した場合、双方の意見を聞き、中立的な立場で意見の調整を図る必要がある。

3.利用者とその家族が対立した初期の段階では、双方の意見を聴く必要がある。利用者やその家族についても個別的にとらえることが重要であり、初期の段階で他の家族の解決例を示しても、利用者やその家族から反感をかう恐れがある。

4.介護福祉職はどちらか一方を支持するのではなく、中立的な立場で意見を調整する必要がある。利用者の判断が明らかに間違っている場合は、家族を支持するのではなく、利用者の判断を修正していくことが望ましい。

5.一人で対応することが責任ではなく、利用者と家族の問題を調整するために、他の専門職や関係機関と連携してよりよい解決を目指すのがプロである。

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■Hさん(80歳、女性)は、介護老人福祉施設に入所している。アルツハイマー型認知症と診断されており、複数の話題や複雑な内容を理解することは困難である。いつも同じ話を繰り返している。Hさんが同じ話を繰り返すときの介護福祉職のかかわり方として、最も適切なものを1つ選びなさい。(第27回本試)

1.時間の流れに沿って、話すように伝える。
2.新しい話題を提供する。
3.話の内容に沿った会話をする。
4.ゆっくり、はっきり話すように伝える。
5.途中で話を中断する。

»» 答え


答え 3
1.認知症の中核症状見当識障害があり、時間の流れにそって話すことが困難なこともある。

2.認知症がある利用者が同じ話を繰り返す場合に、新しい話題を提供しても、理解できない可能性があるだけでなく、自分の話を中断されたことに疎外感や不安感を感じる場合もある。

3.認知症対応では利用者の主観を大切にするということが重要である。

4.アルツハイマー型認知症がある利用者に対しては、コミュニケーション意欲の維持・向上を図ることが大切であり、話す内容や話し方を修正させるような対応は慎まなければならない。

5.利用者の話を途中で中断することは、利用者に疎外感や不安感を与える可能性がある。

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■行動・心理症状(BPSD)のある認知症の人への介護福祉職の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。(第27回本試験)

1.「何もやる気がしない」に対して、励ます。
2.「失敗しそうで怖い」に対して、かかわりを少なくする。
3.「財布を盗まれた」に対して、利用者と話し合う。
4.「亡くなった人が立っている。」に対して、受容する。
5.「夫が呼んでいるので家に帰りたい」に対して、帰らないように指示する。

»» 答え


答え 4
1.励ますのではなく、その気持ちに共感的な理解を示すことが大切である。
2.かかわりを少なくするのではなく、その気持ちに共感的な理解を示すことが大切である。
3.話し合うのではなく、まずは利用者の主観受容することが大切である。
5.施設に入所した場合など、しばらくは慣れない環境で帰宅願望がでることは少なくない。帰らないように指示するのではなく、その気持ちに共感的な理解を示しつつ、話題を変えるなどの対応により、利用者の気持ちが落ち着くように働きかけることが大切である。

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■介護福祉職が行う報告に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。(第27回本試験)

1.状況を詳細に述べてから結論を報告する。
2.自分の主観的意見を中心に報告する。
3.報告の内容にかかわらず、報告のタイミングは上司の都合に合わせる。
4.指示を受けた仕事の報告は、指示者へ行う。
5.抽象的な表現に整理して報告する。

»» 答え


答え 4
1.客観的な事実を5W1Hに沿って正確かつ簡潔に伝える必要がある。
2.客観的な事実を正確に伝える必要がある。
3.利用者の急変など、緊急に報告しなければならない内容もある。
4.仕事の指示を受けた場合、その報告は指示者に対して行うことが基本である。
5.抽象的な表現ではなく、客観的な事実を5W1Hに沿って正確かつ簡潔に伝える必要がある。

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■次の事例を読んで、A,Bの設問に答えよ。

【事例】
J介護福祉職は介護老人福祉施設で勤務して1年目である。担当利用者Kさんの家族が面会に来た時に、「衣服が散らかっているから整理してほしい」と言われた。J介護福祉職は自分の判断で衣服の整理を行った。その1週間後、Kさんの家族から、「まだ十分に整理できていない」と苦情を受けた。J介護福祉職にとっては初めての苦情であった。J介護福祉職は上司に報告した。

A J介護福祉職が上司に報告する内容として、最も適切なものを1つ選びなさい。

1.Kさんの最近の日常生活のこと
2.衣服の整理の仕方に問題がないこと
3.自分が責任をもって苦情処理をすること
4.苦情を受け、まだ解決していないこと
5.衣服の散乱は、Kさんの認知症の悪化が原因だということ

»» 答え


答え 4
1.利用者の近況を報告しても問題解決にならない

2.衣類の整理の仕方に問題ないとしても、実際に家族から苦情がきているので、その事実を報告しなければならない。

3.まずは上司が現状の問題を正確に把握できるように状況を報告しなければならない

5.利用者の家族からの要望を受け、その要望が満たされず、苦情につながったという事実を報告しなければならない。

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B その後、J介護福祉職は上司に、家族への対応方法について相談した。上司のJ介護福祉職への助言として、最も適切なものを1つ選びなさい。

1.「家族の指摘は気にしないでいいですよ」
2.「家族とKさんが一緒に衣服の整理をするように伝えたらどうですか」
3.「家族に衣服の数を減らすように助言したらどうですか」
4.「私に相談する前に自分で考えてください」
5.「私と一緒に考えましょう」

»» 答え


答え 5
1,4は明らかに不適切。

2,3.家族の要望は職員に散らかった衣類を整理してほしいということなので、この助言では解決しない。

5.指示するだけではなく、一緒に考えることでJ介護職員のスキルアップにもつながる。

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■コミュニケーション技術の基本に関する次の記述のうち,最も適切なものを1 つ選びなさい。(第29回本試験)

1.言葉だけではなく,表情やしぐさにも注意しながら聞く。
2.理解できない話には,反応をせずに沈黙する。
3.利用者の発言が正しいかどうかを,評価しながら聞く。
4.介護福祉職が多く発言する方が,良い関係が構築できる。
5.利用者と家族の意見が異なるときは,家族の意見を優先する。

»» 答え


答え 1
1.表情やしぐさにも話し手の気持ちがあらわれるので注意が必要である。

2.「相手の話をきちんと聞いています」ということを伝えるためには、沈黙ではなく頷きや相づちが大切である。

3.評価するのではなく、受容する。

4.利用者が自分の気持ちや考えを開示できるように、介護職はできるだけ聞き手に回る。

5.家族と利用者の意向が異なる場合、常にどちらかを優先させるのではなく、できる限り両者の意向を調整することが大切である。

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■Gさん(38 歳,女性)は,筋萎縮性側索硬化症(amyotrophic lateral sclerosis:ALS)で,居宅介護を利用して,排泄と入浴の支援を受けながら,日中は車いすで過ごしている。同居の母親も要介護4で,訪問介護(ホームヘルプサービス)と通所介護(デイサービス)を利用しており,定年退職した父親が家事と二人の介護をしている。
ある日,H介護福祉職の前でGさんが,「最近,父親が体調不良でつらそうで…」「私が一人暮らしをした方が父も楽になるんだけど,だめだと言うし…」と言った。

Gさんに共感を示すH介護福祉職の対応として,最も適切なものを1 つ選びなさい。(第29回本試験)

1.父親の気持ちを想像してみるように助言する。
2.Gさんの話に応えながら,気持ちを確認する。
3.障害者の一人暮らしに関する情報を提供する。
4.これからの生活について,自己決定を促す。
5.前向きな話題を出して,Gさんの気持ちを切り替えてもらう。

»» 答え


答え 2
1.父親の気持ちを想像してもらうことと、Gさんに共感することとは異なる。
2.Gさんの話を受容しながら、気持ちを理解していくことが共感的態度である。
3.情報を提供するよりも、Gさんの話を傾聴し、気持ちを理解していくことが必要な段階である。
4.Gさん自身の生活について決定を促す前に、Gさんの気持ちや考えを理解していくことが必要である。
5.急な話題転換は、傾聴していないと理解されてしまう可能性がある。まずはGさんの話を受容し、傾聴していくことが必要である。

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■重度の失語症(aphasia)のある人とのコミュニケーションの方法として,最も適切なものを1 つ選びなさい。(第29回本試験)

1.五十音表を見せて,指でさしてもらう。
2.口を大きく開けて,声を出すように促す。
3.重度障害者用意思伝達装置を使う。
4.単語をひらがなで書いてもらう。
5.いくつかの絵の中から選んで,指でさしてもらう。

»» 答え


答え 5
1,4.重度の失語症の場合、文字の識別も困難な可能性があるため、不適切である。

2.発生に対する本人の気持ちを確認する必要がある。声を出すことを好まない人もいるので注意が必要である。

3.重度障害者用意思伝達装置は、発語や発声が困難な重度の身体障害者が使用するコミュニケーションツールである。視線による入力が可能であるものもある。

5.「聴く」「話す」「読む」「書く」といった言語機能全般にわたる障害の人に対しては、絵や具体的なものを利用してコミュニケーションをとっていく方法もある。

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■中程度の老人性難聴(presbycusis)のある人とのコミュニケーションに関する次の記述のうち,最も適切なものを1 つ選びなさい。(第29回本試験)

1.補聴器には短期間で慣れると説明する。
2.認知症(dementia)がある場合は,補聴器の使用を避ける。
3.話し手の口元に注目するように促す。
4.耳元で,できるだけ大きな声で話す。
5.後ろから近づいて,静かに話しかける。

»» 答え


答え 3
1.補聴器は装用訓練を行う必要があり、慣れるまでの期間には個人差がある。

2.イヤホンをすぐとってしまう等あれば補聴器を使うのは難しいが、問題なければ認知症でも補聴器の使用は可能である。

3.話し手に注目してもらうことで、音声に加えて口の動きや表情などもコミュニケーション手段とすることができる。

4.声を大きくするだけでは、高齢者が理解できないこともある。声を大きくする必要があっても、相手に応じて必要な大きさで話す。

5.気づいてもらえない可能性や、高齢者を驚かせてしまう可能性がある。

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■介護記録をもとにまとめた事例を,地域での多職種による事例検討会で報告する場合の個人情報の取扱いとして,適切なものを1 つ選びなさい。(第29回本試験)

1.家族情報は匿名化しない。
2.利用者の音声や映像は同意なしに使用できる。
3.利用者の氏名や住所は匿名化する。
4.介護記録のデータは匿名化せずに,電子メールで送受信する。
5.介護記録のデータを保存するときは,誰でも修正ができるようにパスワードは使用しない。

»» 答え


答え 3
1.実際の支援チームが行う以外の検討会では、家族や本人が特定できないよう匿名化する必要がある。

2.利用者の音声や映像を使用する場合は、本人(必要があればその家族)の了解を得てから使用する。

4.電子メールは送信ミスや不特定多数の人の目に触れてしまう可能性がある。電子メールを使用する必要がある場合は、データを匿名化する。

5.介護記録のデータを修正するのは、基本的には記録した人である。また、データを保存する際には、パスワードを使用し、個人情報の保護に努める。

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■ヒヤリ・ハット報告書に関する次の記述のうち,最も適切なものを1 つ選びなさい。(第29回本試験)

1.口頭で報告したことは,報告書に記載しなくてもよい。
2.報告者の責任を追及することを目的とする。
3.介護事故の状況を報告する。
4.管理者以外の職員の目にふれないように保管する。
5.事故報告書とは分けて記載する。

»» 答え


答え 5
1,4.口頭だけではなく文章で記録し、関係者が情報を共有できるようにする。

2.ヒヤリハット報告書の目的は、事故につながる可能性のある出来事を記録・共有し、事故を未然に防ぐことである。

3.介護事故の状況は事故報告書で行う。

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■次の事例を読み、後の問に答えよ。
〔事 例〕
Jさん(78 歳,女性)は,軽度の認知症(dementia)がある。K訪問介護員(ホームヘルパー)が訪問した時,Jさんは,K訪問介護員(ホームヘルパー)が前日に準備した夕食を食べていなかった。
Jさんは,不安そうな表情で昨日から食卓にある料理を指さして,「これは私が食べていいの?」「これは誰のもの?」と,K訪問介護員(ホームヘルパー)に尋ねてきた。冷蔵庫の中のお茶を飲んでいただけで,他には何も食べていない様子だった。

・食卓にある料理はJさんのものだと説明した後,Jさんに対するK訪問介護員(ホームヘルパー)の声かけとして,最も適切なものを1 つ選びなさい。(第29回本試験)

1.「なぜ食べなかったのですか」
2.「食べなければだめですよ」
3.「無理してでも食べてください」
4.「一緒に作って食べましょう」
5.「1日に3食は食べましょう」

»» 答え


答え 4
1.食べない理由を追及するよりも、Jさんが安心して食事ができるような声かけを行っていく。

2.K訪問介護員が意識していなくても、「だめ」という言葉を聞いたJさんが「否定された」「怒られた」と感じてしまう可能性がある。

3.無理やり食べさせるような声かけはしないようにする。

4.Jさんを安心させるような声かけである。

5.食事の食べ方を指導するのではなく、Jさんが安心して食事ができるような働きかけを行っていく。

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・Jさんについてのケアカンファレンス(care conference)に関する次の記述のうち,最も適切なものを1 つ選びなさい。(第29回本試験)

1.K訪問介護員(ホームヘルパー)はJさんに対する自分の感想を発言した。
2.K訪問介護員(ホームヘルパー)は支援状況を報告して,参加者に意見を求めた。
3.施設入所の時期について話し合った。
4.支援する関係者が全員参加したので,議事録は作成しなかった。
5.途中退席した参加者には,口頭で結果を伝えた。

»» 答え


答え 2
1.ケアカンファレンスの目的は、Jさんに対するより良いケアを行っていくことである。そのためにK訪問介護員が行うことは、感想ではなく客観的な事実を報告し、参加者の意見を求めることである。

3.軽度の認知症であるJさんが在宅で安全かつ快適に生活できるように話し合うことが必要な段階である。Jさんが入所を希望しているかどうかもわからない。

4.ケアカンファレンスでは、必ず議事録を作成する。

5.途中退席した参加者には議事録を読んでもらうようにする。

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■受容の説明に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。(第30回本試験)

1.価値観を尊重する。
2.問題行動を否定する。
3.言い分に同調する。
4.感情を分析する。
5.否定的感情を抑圧する。

»» 答え


答え 1
受容とは、利用者のありのままの姿を無条件で受け入れることである。

3.同調とは違う。例えば利用者Aさん「(入居者の)Bさんがキライ!」という発言があった時に、職員が「私もキライです!」と応答するのが同調で、これは受容とは異なる。

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■コミュニケーションがより円滑になるように、開かれた質問をする目的として、 最も適切なものを1つ選びなさい。(第30回本試験)

1.初対面の利用者と会話を始めるときに緊張をほぐすきっかけをつくる。2.話す気分になれなくて口数が少ない利用者と会話を続ける。
3.漠然としていて伝わらない利用者の考えを明確にする。
4.重度の認知症(dementia) でコミュニケーション能力が低下している利用者から情報を得る。
5.利用者の繰り返す同じ話を一旦止める。

»» 答え


答え 3
参考テキスト「コミュニケーション技術」開かれた・閉じられた質問

1,2,4.閉じられた質問の方が適切である。
5.利用者の話を止めるのが開かれた質問の目的ではない。

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■Kさん(75歳、女性)は、脳梗塞(cerebral infarction)を発症して、1か月間入院した後、介護老人保健施設に入所した。Kさんは重度の運動性失語症(motor aphasia) のため、自分から話すことはなかった。
入所して2か月ほど過ぎた頃、Kさんは、少しずつ言葉が話せるようになった。ある日の午後2時頃、介護福祉職に向かって、「お茶、いや、違う、お、お、違う、ええと」 と話し始めたが、伝えたい言葉が見つからないようで、もどかしそうであった。
この時のKさんへの介護福祉職の言葉かけとして、最も適切なものを1つ選びなさい。(第30回本試験)

1.「何を言いたいのでしょうか」
2.「もう1回繰り返してください」
3.「おやつの時間まで待ってください」
4.「何か飲みたいのですね。お水ですか?」
5.「言葉が出てきてよかったですね」

»» 答え


答え 4
1.Kさんを焦らせてしまったり、自尊心を傷つけたりしてしまうため、適切とはいえない。

2.自発的に話すことが困難なKさんに、自分の言葉で話すように促す言葉かけは適切とはいえない。

3.「おやつの時間まで待ってください」と一方的に指示する前に、Kさんは何を伝えたいのかを理解しようとすることが必要である。

4.Kさんが返答しやすいように閉じられた質問を使っており、確認する方法も適切といえる。

5.「言葉が出てきてよかったですね」は、伝えたい言葉が見つからず、もどかしそうなKさんに対する言葉かけとして適切とはいえない。

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■抑うつ状態(depressive state)の利用者への介護福祉職の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。(第30回本試験)

1.元気を出すように言う。
2.沈黙している理由を問いただす。
3.会話を促す。
4.気晴らしに散歩に誘う。
5.見守っていることを伝える。

»» 答え


答え 5
~うつ状態の人とのコミュニケーション~
安易に励ましたり、気分転換を強制したりするより受容的・共感的な対応で安心できる環境を作ることが必要である。性急な変化を求めず、支持的に関わることが大切である。

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■Lさん(75歳、女性)は、介護老人福祉施設に入所している。中等度のアルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimer’s type)と診断されて、担当のM介護福祉職(男性)を、既に亡くなった自分の夫であると認識している。何か心配なことがあると、M介護福祉職を探しだして、「お父さん聞いて…」 と不安そうな表情で話してくる。
不安そうな表情で話すLさんへの、M介護福祉職の対応として、最も適切なものを1 つ選びなさい。(第30回本試験)

1.女性職員に対応してもらうように伝える。
2.夫は既に亡くなっていることを伝える。
3.Lさんの話に耳を傾ける。
4.おしぼり畳みの軽作業を依頼する。
5.忙しくて手が離せないことを伝える。

»» 答え


答え 3
1.Lさんは、M介護福祉職のことを自分の夫と認識して頼っているのであって、女性職員の対応を求めているわけではない。

2.中等度のアルツハイマー型認知症では理解できない可能性が高い。

4.Lさんが感じている不安の解消にはつながらない。

5.忙しくて手が離せないことを伝えた場合、Lさんは、自分のことを受け入れてもらえないことを察し、不信感や怒りを抱く要因となる。

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■Aさん(97歳、女性)は、介護老人福祉施設に入所している。最近、衰弱が進んで水も飲めなくなり、「もう、逝ってもいいんだけどね」 とつぶやくことが増えた。 ある日、夜勤の介護福祉職がAさんの様子を確認しようとベッドに近づくと、Aさんが目を開けて、「お迎えはまだかしらね」と穏やかな顔で言った。
Aさんの発言に対する介護福祉職の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。(第30回本試験)

1.何も考えずに早く寝た方がいいと就寝を促す。
2.Aさんの手を握り、ゆっくりさする。
3.そのような言葉を言ってはいけないと伝える。
4.明日、家族に連絡して来てもらうことを伝える。
5.いつものことだと思って、声をかけずにそのまま部屋を出る。

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答え 2
1,5. Aさんは、介護福祉職に自身の気持ちを聞いてもらいたいという思いがあって発言したと考えられる。就寝を促すような対応は、Aさんの気持ちを無視した行為である。

2.死期が迫っていることはAさん自身が感じ取っていると思われ、死に対する不安から、 不安定な状態に陥りやすい。そのような場合、言語によるかかわりだけでなく、手を握り、ゆっくりさするなどのスキンシップを用い、寄り添う対応をとることで不安の軽減につながる。

3.死期が迫っていることを感じている人が沈黙せず、訴えかけるということは、話を聞いてもらいたい、受け止めてもらいたいという心情を表していると考えられる。そのような場合は、発言を否定するのではなく、受容・共感の姿勢をもって傾聴することが求められる。

4.問題文からAさんが、家族に会いたいと希望しているかどうかが判断できない。

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■介護業務の事故報告に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。(第30回本試験)

1.口頭での報告は、結論を述べてから事故に至る経過を説明する。
2.事故報告書は、管理者以外は閲覧できないように保管する。
3.軽微な事故の場合は、後日報告する。
4.介護福祉職としての判断を除外して報告する。
5.記録した内容は、口頭での報告が不要である。

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答え 1
2.職員間で事故内容を共有し、再発しないようにする必要がある。

3.軽微な事故の場合でも、報告は迅速に行うということを徹底することが大切である。

4.報告の際には、客観的事実に加えて、そのことに対する介護福祉職としての判断を含めるように心がける。

5.文書による記録だけでは、伝わりにくいこともあるので、口頭での報告をつけ加えることが求められる。

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■ブレインストーミング(brainstorming) の原則に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。(第30回本試験)
1.奇抜な意見を除いて、自由に意見を出す。
2.他人の意見が正しいかどうかをその場で判断する。
3.意見の質よりも、数多くの意見を出すことに価値を置く。
4.他人の意見を参考にしてはいけない。
5.他人の意見を自由に批判する。

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答え 3
ブレインストーミングとは、集団でアイデアを出し合うことによって相互交錯の連鎖反応や発想の誘発を期待する技法である。

ブレインストーミングの4原則

◎判断・結論を出さない(結論厳禁)
自由なアイデア抽出を制限するような、批判を含む判断・結論は慎む。判断・結論は、ブレインストーミングの次の段階にゆずる。ただし可能性を広く抽出するための質問や意見ならば、その場で自由にぶつけ合う。たとえば「予算が足りない」と否定するのはこの段階では正しくないが、「予算が足りないがどう対応するのか」と可能性を広げる発言は歓迎される。

◎粗野な考えを歓迎する(自由奔放)
誰もが思いつきそうなアイデアよりも、奇抜な考え方やユニークで斬新なアイデアを重視する。新規性のある発明はたいてい最初は笑いものにされる事が多く、そういった提案こそを重視すること。

◎量を重視する(質より量
様々な角度から、多くのアイデアを出す。一般的な考え方・アイデアはもちろん、一般的でなく新規性のある考え方・アイデアまであらゆる提案を歓迎する。

◎アイディアを結合し発展させる(結合改善)
別々のアイデアをくっつけたり一部を変化させたりすることで、新たなアイデアを生み出していく。他人の意見に便乗することが推奨される

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